香水の素を創る香料会社

香水の原料となる香料を生産する香料会社・香料メーカー(Flavors and Fragrances Producers)のサイトを集めました。

香水の原料は香料です。一口に香料といっても多種多様で、数万種類とも数10万種類とも言われ実際のどれくらいの数の香料が世の中に存在するか不明です。

香料はほとんどが、自然の産物からそのまま採取されたり産出される成分か、または自然の産物を化学的なプロセスによって分離・採取したり合成したりして生成します。

香料はファインフレグランスの原料となるだけでなく、化粧品全般・トイレタリーの香り付け、そして食品の味付け(フレーバーリング)製品の原料としてなくてはならないものです。

現在の食品業界では香料(フレーバー)なしで食品を製造することはほぼ不可能です。私たちの身の回りの食品の味わいの楽しさと深さの多くが、香料(フレーバー)に依存しています。

香料とは?香水の素


・香料とは

香料とは、食品や化粧品・トイレタリー(石鹸やシャンプーなど)に香りを付加するための物質です。通常は液体状の物が主流です。付香だけでなく、その抗菌性や耐酸化性の性質を利用して殺菌剤や抗酸化剤としての機能がある場合もあります。

香料は「香粧品香料」(フレグランス)と「食品香料」(フレーバー)があります。日本市場では使用される香料の8割が食品香料(フレーバー)です(世界では5割。日本ではフレーバーが圧倒的優位)。

フレーバーの最大の需要は加工食品です。ジュース、菓子類、冷凍食品、ハム・ソーセージ類、漬け物、調味料・・・冷蔵庫内の食品で野菜以外のほぼすべての食品にフレーバーは使用されています。

たとえばチューイングガムなどはほぼ「香料を食べている」と表現してもよいくらいです。チョコレートはほとんどの場合カカオの味ではなく香料(フレーバー)の味(チョコレートフレーバー)です。市販されているソースもドレッシングも香料なしでは製造不可能です。

・天然香料と合成香料

由来別に香料を分類すると、大きく天然香料と合成香料と分かれます。天然香料には動物性天然香料と植物性天然香料があります。

ムスクやアンバーグリスなど動物性天然香料は、現在特に先進国では99%以上合成香料で代用されるため、天然香料と言えば、花や果皮から採取する植物性天然香料(精油=エッセンシャル・オイル、アブソリュート)が主流です。

合成香料には天然物(植物・樹木・鉱物)から化学的なプロセスで採取さたり、生成される香料を指します。

香料の種類:フレグランス&フレーバー


フレグランス
フレグランス(Fragrance)とは「香り」の総称です。フレグランスは香り自体を指す場合とその香りの元となる成分やモノを指す場合があります。

しかし、香料業界では、食品の味や香りを意味する「フレーバー」に対して、食品以外の香り成分(「香粧品用香料」)や香り製品(香水や芳香剤)を指して「フレグランス」と呼びます。

  • ・ファインフレグランス(ファインフレグランスとは、香りそのものを楽しむための製品群で具体的には香水類、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンなど)

  • ・化粧品・医薬部外品・医薬品(香水を除くいて香り付けを施されたローション、乳液、クリーム、メイクアップなどの化粧品や香り付けされた経口医薬品以外の医薬品)

  • ・トイレタリー(化粧品以外の香り製品、シャンプー、コンディショナー、石鹸など)

  • ・ハウスホールド(household affairs 家事全般に使用する洗剤や芳香剤、消臭剤など)



フレグランスと香水の違い
フレグランスは香りの総称または香り製品ですが、香水は化粧品として製造された製品を指します。よって、フレグランスは香水より意味が広く、香水自体を意味することもありますが、香水によって香る香り自体を指す場合もあります。あるいは、芳香剤のような化粧品に属さない香り製品を指す場合があります。

法律的には香水は薬機法の規制対象となる化粧品ですが、フレグランスはその内容によって化粧品の場合と雑貨の場合に別れます。

フレーバー
フレーバー(Flavor)とは、食品の味と香りを指す総称です。Flavorは通常日本語で「味」と訳されますが、味と香りには密接な関係があり、舌が感じることができる甘味・酸味・塩味・苦味・うま味などの単純な基本味以外の複雑な味や風味は香りによって認知されることが知られています(逆に香りがないと味が認識されません)。

よって、香り自体が人の口の中では味として作用しており、フレーバーは味だけでなく香り・風味を総称する言葉です。

香料業界では「フレーバー」とは、特に食品の味や香り、または、その香りを強化・豊富にする香料(「食品香料」「香味用香料」)を指します。現在市場で流通している食品は畑から採れただけの生野菜などを除いて、ほぼすべての加工食品がフレーバーによって味が調整されていますが、このフレーバーは主に香料から製造される物質です。

香料会社とは?


香料会社とは、これらの香料(フレグランス&フレーバー)を開発製造する会社を指します。また香料を専門に輸入輸出する商社まで含めることがあります。

・香料業界

日本の香料会社は高砂香料工業や長谷川香料など大手香料会社数社と中小香料会社、そして個人経営の香料会社まで社約100社程度で構成される2極化構造です。

・香料会社によって違う得意分野と絶妙な相互関係

一般に香料会社では、天然香料の場合は得意とする産地や種類があり、また合成香料の場合は開発能力の有無や製造設備の有無で得意分野や香料(フレグランス&フレーバー)の種類が限定されます。さらに、設備は所有せず香料専門の商社機能に徹する香料会社もあります。

すべてをカバーできる香料会社は一社もなくほとんどすべての香料会社がライバル同士であると同時に必要な香料(フレグランス&フレーバー)や香料原料を他の香料会社と融通し合うというパートナーの関係も維持しています。香料業界とは、そういう絶妙な相互バランス関係のある世界で、かなり狭いと言われます。

香料会社(国内)


[順不同]
  • (www.takasago-i.co.jp)
    高砂香料工業株式会社

  • (www.t-hasegawa.co.jp/japanese)
    長谷川香料株式会社

  • (www.ogawa.net)
    小川香料株式会社

  • (www.soda.co.jp)
    曽田香料株式会社

  • (www.npc-nagaoka.co.jp)
    長岡香料株式会社

  • (www.shiono-koryo.co.jp/main.html)
    塩野香料株式会

  • (www.toyotama.co.jp)
    豊玉香料株式会社

  • (www.shiono-koryo.co.jp/main.html)
    塩野香料株式会社 Shiono Koryo Kaisha, Ltd.

  • (www.seikodo-ishida.co.jp)
    株式会社盛香堂石田商店(SEIKODO Ishida Co., Ltd.

  • (www.saneigenffi.co.jp)
    三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 San-Ei Gen F.F.I., Inc.

  • (www.riken-kouryo.co.jp)
    理研香料工業株式会社(Riken Perfumery Co., Ltd.

  • (www.ogawa.net)
    小川香料株式会社 Ogawa & Co., Ltd.

  • (www.ino-p.com)
    株式会社井上香料製造所 Inoue Perfumery Mfg. Co., Ltd.


日本支店がある海外香料会社


[順不同]

  • (www.robertet.com/)
    株式会社ロベルテRobertet
    東京都中央区日本橋本町4-12-13、tel.03-3666-1241

  • (www.charabot.com)
    シャラボ株式会社Charabot
    tel. 03-3661-4464, fax.03-3661-5750

  • (www.givaudan.com)
    ジボダンジャパン株式会社Givaudan Japan K.K.

  • アイ・シー・アイ・ジャパン株式会社ICI Japan Ltd.

  • (www.iff.com)
    アイ・エフ・エフ株式会社IFF Japan Co., Ltd.

  • (www.quest.nl/public/home/index_fragrances.html)
    クエスト・インターナショナル・ジャパン株式会社Quest International Japan K.K.

  • (www.firmenich.com)
    日本フィルメニッヒ株式会社Nihon Firmenich K.K.

  • (www.mane.co.jp)
    ヴェマンフィス香料株式会社 V.Mane Fils Japan Ltd.

  • (www.sensientasia.com/jp/japan)
    センジエントテクノロジーズジャパン Sensient Japan

  • (www.cognis.com)
    コグニスジャパン株式会社 Cognis Japan Ltd.


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