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勝手にメール便応援団

なぜメール便?


私が体験した「メール便」のトラブルとその回避方法、賢く付き合う方法を提案します。

※ここで述べる「メール便」は、ヤマト運輸株式会社が提供する「クロネコメール便」を指します。


メール便の配送トラブル発生率


2007年(*1)、当社は1万冊(ヤマト運輸では「通」でなく「冊」という単位が使用される)の「メール便」を発送しました。そして、そのトラブル(事故)発生率は1%、約100冊でした。

その3年前、当社の「メール便」のトラブル発生率が3%だったことを考えるとかなりの改善が見られます(この記事を再投稿している2014年12月現在、事故発生率はさらにさがり、0.3%程度)

(*1) この記事は、2008年に投稿した記事を修正再投稿したものです


「メール便」と「宅急便」の違い


「メール便」とは、文字通り書類などの薄くて小さな荷物を配達するヤマト運輸のサービスです。郵便物同様、荷物をポストや新聞受けなどに投函するサービスです。

「メール便」は「宅急便」と違います。配送料金が安価である代わりに「宅急便」と比較すると様々な制約があります。
制約内容を列記します。




・荷物のサイズ制限:長辺40cm以内、厚さ2cm以内
・ポスト投函
・配達の日時指定はできない
・受取人氏名と表札の名字が違うと返送される
・転居などに伴う転居先への転送サービスはない




配達トラブルの原因


「メール便」の配送トラブル(未着、未配達、誤配、投函ミス、紛失、損傷、損減)の原因は、もう一言につきます。「ポスト投函」だからです。

「宅急便」は、本人や家族に手渡して署名や受領印を取ります。つまり「対面確認」が原則。

ヤマト運輸のドライバーは、お届け先の相手に対面するまで何らかの手段を駆使して、相手に会いに行きます。多少住所に不備があっても電話確認によって詳細が把握され、対面することで誤配送防止にもなります。

一方、「メール便」の原則は「ポスト投函」。一方的に入れてミッション終了です。当然考えられるリスクは「誤配送・投函ミス」。そして投函後の「窃盗」。

そして、そもそも配達先住所の不備や不明点のためにポストまで到達できないこともあります。当社の場合、目標の住所に到達できないというトラブル(事故)が一番多いのです。

到達できない場合、「宅急便」のドライバーはお届け先に対して電話連絡で確認してくれますが、「メール便」は電話連絡をしません。そういう仕様のサービスです。

このように「人に対して荷物を届ける宅急便」に対して、「メール便」には「特定の場所に届ける」という思想あります。



クロネコメイトさん


「宅急便」の配達は、ほとんどがヤマト運輸の正規社員でヤマト運輸の制服を着用しています。

「セールスドライバー」と呼ばれる人々です。一方、「メール便」の配達は私服の人々で「メイトさん」と呼ばれています。正式には「委託配達員(クロネコメイト)」。彼らはほとんどがヤマト運輸の社員ではなくヤマト運輸の委託を受けた個人の方々です。

メイトさんは、例外はありますが、ヤマト運輸株式会社から委託契約書によって正式に委託された個人事業主です。事業主であるから配達に失敗すれば、自らの事業に影響をそのまま受ける方々です。



身障者(チャレンジドピープル)


また、身体に軽度の障害を持ったメイトさんも存在します。

私は当社地区を担当している「メール便」サービス管理責任者の方との打ち合わせで初めてその事実を知り驚くと同時に、昔読んだ故・小倉昌男氏の本を思い出しました。

小倉氏は、前ヤマト運輸の社長にして「宅急便」(ヤマト運輸の商標)というコトバの生みの親であり、それまで事業として成立不可能といわれていた個人宅配事業を成立させた経営者。

また運輸省(現国土交通省)と泥沼の闘いを演じた「闘う事業家」として有名ですが、ヤマト運輸を退いた後は数十億円もの私財を投じて福祉財団を設立し、無報酬で障害者の自立支援に奔走した人物です。



メイトさんが「投函完了」するまで


メイトさんは、通常は自転車で比較的狭いエリアを配達します、一日100通から200通、時間にして早朝から3時間程度、人によっては6時間程度が多い。

ポストに投函する前にラベル(配達伝票)にプリントされているバーコード(ヤマト伝票番号)をバーコードリーダーでピッとします。

そのデータはリアルタイムにヤマト運輸に転送されシステム上「投函完了」のフラグを立てる仕組みになっています。つまり「投函完了」の表示はかなりリアルタイムに行われています。


配達状況は下記のサイトにて確認できます:
クロネコヤマトの荷物お問い合わせシステム

配達伝票に印刷されている伝票番号を入力してボタンを押すことで、その時点での荷物の状況が確認可能可能です。


クロネコヤマトの荷物お問い合わせシステム


「伝票番号」を使用して配送中荷物の追跡が可能です。「伝票番号」は一般に「トラッキング番号(Tracking Number)」と呼ばれます。



「投函完了」は正しいか?


システム上「投函完了」と表示されていても、実際は配達されていない事故が起きています。なぜ起きるのでしょうか?圧倒的に多い原因は誤配送。違った人のポストなどに投函する投函ミスです。



配達環境は悪化傾向


・無表札化
都会の新しいマンションやアパート、一戸建ての住宅の無表札化が進んでいます。ポスト投函の「メール便」に事故発生率を高める原因になっています。

特に同じ住所や番地に複数の住宅がある場合や転居されて違う人が入居している場合、表札がないと致命的なミスに繋がります。


・ポストの受け口の極小化
本当に手紙程度のものしか入らないポストが増えてきました。


・B4サイズの配送物の増加
「メール便」の規定サイズ外ですが、B4サイズ(257mm×364mm)の配送物は、やはり多くのポストから半身はみ出して、窃盗や盗難のリスクを高めます。


・知らない同居人の増加
一つの部屋に表札以外に多数の方が同居してる場合。表札があっても、実際は違う人が入居している上に出入りが激しい部屋も増加傾向。


・同業者による嫌がらせ
個人宅配事業は、現在運輸業界のメジャープレイヤーたちによる総力戦の様相を呈しています。中にはライバル社に対して個人的な恨みを持ち、ルール外の行動に出る人も希に存在します。たとえば、「メール便」を抜き取り近くのゴミ箱に捨てるなど。


・盗難・窃盗の増加(オークション人気と関連あり)
オークションで落札されたモノが、安価な「メール便」で配送されるケースがあります。「メール便」は、チケットや株券などの有価証券類は送ることが禁止されていますが、ヤマト運輸では中身が把握できないため、第三者にとっても価値あるモノが相当数の配送されているようです。

また、いかにも「商品っぽい」配送物がポストに投函されていると盗難癖・窃盗クセのある人々の欲情を駆り立てるようです。窃盗犯は、行為を繰り返す傾向にあります。



「メール便」配達トラブルのケーススタディ


「メール便」には実際に下記のようなトラブル(事故)が発生しています。「→」印より右は各トラブルに対するヤマト運輸の対応方法です:



・伝票に書かれた住所不備や間違いによる住所不明→荷主へ返送
・メイトさんによる誤配送、投函ミス→「投函完了」となりトラブルと認識されない
・ポストが小さすぎて配達物が入らない→荷主へ返送(不在票や連絡票を残してくれる場合がある)
・ポスト投函後の窃盗・盗難→「投函完了」となりトラブルと認識されない
・ポスト投函後の紛失→「投函完了」となりトラブルと認識されない
・転居後の違う入居者への配達(ポストに表札や名字がない場合に多発)→「投函完了」となりトラブルと認識されない
・ヤマト運輸内での行方不明→ヤマト運輸による運賃分の補償または同等品の無料再配送



その他、家族が受取り、本人に渡たすことを忘れてしまうケースも何回か体験しました。



配達トラブルの多くは、住所の不備や間違いです。ここをしっかり手当てすれば、トラブル発生率は格段に下がります。それ以外は、ユーザーのアクションとは無関係なトラブルであり、この部分は、ヤマト運輸さんの努力に期待するしかありません。



(2014-12-30)
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