和の香水

FLORAL 4 SEASONS EAU DE PARFUM

・廃盤の原因
生産中止の原因は:
(1) 売上不振
(2) 原料調達問題
(3) 使用禁止になる原料

・売上不振
売れない商品は経営上のコストですので廃盤対象になります。しかし難しい点は、芸能人の人気と似てある日突然人気になったり、時の運・時代のトレンド変化で売れ出すこともあります。香水には売上と製品の完成度とあまりリンクしない部分があるため「売上不振=廃盤」というシンプルな判断はなかなかできません。

・ちょっとしたことで原料がストップしがちな香水業界
意外に思われるかもしれませんが、廃盤になる原因は売上不振よりも原料調達問題の方が大きい。たとえば、カリフォルニアで干ばつや洪水が発生するとその年のグレープフルーツが不作となり柑橘系の精油が入手できなくなったり価格が高騰したりします。あらゆる香料植物にこのリスクがあり、近年の異常気象で頻発するようになりました。

また工場のトラブルや操業停止で生産中止になる原料も。香水原料は多種多様で珍しい原料も多いため世界で1社しか製造していないケースもたくさんあります。その1社で障害が発生したり経営上の理由で生産中止になるとアウトです。

・自主規制も厳しく
使用禁止になる原料もあります。香水原料は世界的に「IFRA」というNPOが自主規制基準を策定しており、アレルギーなどの可能性が発見されるとその成分に対して使用禁止措置が執られます。

・昔の名香が復刻されない理由
昔の名香と呼ばれた香水は多くの場合廃盤となっており復刻されることは希です。現在まで残っている名香もたまにありますが、その場合当初のオリジナル処方とはまったく違った原料・処方になっていることが普通です。その原因はおおむね原料問題と自主規制の厳しさにあります。

復刻を希望されるお問い合わせを時々いただきます、ありがたいお話です。しかし、ほぼ復刻はかないませんことお許しください。どの香水ブランドさんも事情は同じで、香水はいったん廃盤になれば復刻されることはなかなかありません。