香水Bizブログ

日本の香水メーカー武蔵野ワークス
香水創りのブログ (誤字脱字多し、気になる方は近づかないで欲しい)

ユリの甘い香りに誘惑されそう
(2012/07/24)

夏ですね。クチナシの甘く切ない香りが終わる頃から、武蔵野では至る所でユリの花が咲き出し甘い香りを漂わせます。(2012/07/24)

ユリの香り

東京学芸大学の正門で偶然見つけたユリの花。上品な香りでした。香りを確かめる私を守衛さんが怪しげに見ていました。

ご家庭に植えられているユリもあれば、道端や空き地の奥まった茂みの中などにゆったりと巨大な花を揺らしたりしています。

当社の近所ですと(とはいっても車で10分)、府中市の平地に突然盛り上がった丘陵「浅間山」には野生と思われるユリが、丘陵斜面を覆うササの茂み中で多数自生しています。

ピークにはユリの香りで丘全体が充満します。今年はやや弱いようです。


ユリ王国・ニッポン


ユリはキリスト教の聖書に繰り返し登場する花で、またもっとも古い時代から人類が栽培した花の一つと言われています。そういう意味で、バラと同じく人類に関係が深い花です。

100種程度あるとされるユリの原種の中で、日本には15種くらい存在します。

また、現在の栽培用ユリの品種改良にヤマユリなど日本のユリが多く利用されてきました。世界的に有名なカサブランカもヤマユリから生まれたそうです。

日本はユリの宝庫と言われるゆえんです。


日本人に愛されるユリの香り


ユリの香りの特徴は甘さ・優雅さ。ユリ特有のねっとりした甘さが官能的です。ユリの甘い香りには好き嫌いが別れますが、日本では比較的好まれます。

当社もフローラル・フォーシーズンズ「百合」という香水を出していますが、開発中は調香が難航し製品化に苦しみました。


ユリの香りに対するヨーロッパ人と日本人の間の温度差


調香の苦しさ余りに外部調達も視野に入れて、フランスのパフューマーさんにユリの香りの調香を打診したことがあります。

しかし「あんな香りのどこがいいの?」といった感じでした。ヨーロッパではユリの香りは、それほど好まれていない雰囲気を感じました。

しかし、近年ユリ香水は、ヨーロッパブランドの数社から製品化されています。ユリの香りのよさが理解されるようになったのかな?


甘い香りの花は、とってもセクシー


一般に高温多湿な熱帯雨林系の気候の元で咲かせる花は、こってり甘いものが多いようです。

イランイラン、ジャスミン、バニラ(バニラは、花でなくバニラビーンズの香り)など。

熱帯雨林系の花の香りは、乾燥系の花、たとえばラベンダーなどと比較すると、やはり熱帯雨林系花々の香りの甘さが際だちます。

そして、これらの花の甘い香りに共通した印象は、セクシーであること。官能的なお色気ムードを漂わせ、今年の夏も武蔵野の至る所で、ユリの花が揺れています。


(2012-07-24)
<ミニボトル香水棚を新調中 | 夏休み、フランスは止まっている頃>
page top:▲