( 香水工場の )
香る生活
嶺北高校にて調香ワークショップ
(2025/12/23)
( 早明浦ダムからの眺望・・この日は午後から小雨交じり、山々の色も水墨画のように変化して美しい・・私の写真では魅力半減だが、本物はもっと迫力ある色彩でしたよ )
12月17日、高知のとある高校さんで調香ワークショップを開催しました。
数ヶ月前「嶺北高校魅力化プロジェクト」という団体さんからメールをいただいた。最初「嶺北」はなんて読むんだろうというレベル。調べると「れいほく」と読み、高知県に「嶺北エリア」なる地域があることを知った。検索するとGoogle AIはこう言う:
「高知県嶺北(れいほく)地域は、本山町・大豊町・土佐町・大川村の4町村で構成され、四国山地の真ん中に位置する自然豊かな山間地域で、吉野川の源流地帯であり、早明浦ダム(さめうらだむ)を擁します」
AIらしく要点を機械的かつムダなくまとめた文章ですね。この要約、実際に現地に行ってみると的を射たポイントだったと納得した。
嶺北エリアは、四国の地図上のほぼ中心点=山間部に位置し、四国の大河・吉野川に沿って幹線道路が走りいくつかの町村が形成されている。
それぞれの町の中心部には役所・病院・学校・スーパーなどが狭いエリアに集中し、ほとんどの住民は中心部で暮らしているとのこと・・今後、多くの地方都市が目指すであろうコンパクトシティがすでに実現されているかのような光景だった。
嶺北エリアのそれぞれの町はお互い協力関係にあり同時にライバル関係といった話も聞きました・・このへんは実際に住まないと体験できないコミュニティの空気感があるんだろうな・・と何となく伝わってくる話。
嶺北エリアは、吉野川の源流地帯で早明浦ダム(さめうらだむ)の存在もこのエリアを大きく特色付けている。
ここに嶺北高校という県立高校があり、ワークショップはここの生徒さんと地域住民のためのイベントとして計画された。調香にとくに関心があるわけでなく進路を考え始める高校生に香りビジネスの話をしたり、起業の体験談など高校生にとって刺激になるのではないかという趣旨のお誘いだった。
お声がけをいただいたのは「嶺北高校魅力化プロジェクト」を推進している「(一般社団法人)れいほく未来創造協議会」の菅原さん。当社が香りで創業し小さいながらも独自な活動をしている企業と評価いただいたようだ。
嶺北高校の特徴は全国からの留学生を集めているところ。
(県立高校なのにおもしろい・・)
一般には山間留学や地方留学と言った呼び方が通るかもしれない。大都市に向かいがちな若い世代を逆に地方に呼び込もうという意欲的な取り組み。全校生徒90人で30人が他県など指定学区外からの留学生。
(留学生比率が凄い、攻めていますね)
過疎化圧力がある地域へどうやって他県から人を集められるのか、興味がわきますよね。私が一日滞在で見聞きしてきた範囲での印象ながら、嶺北の人々の強烈な危機感が原動力なのかな?と感じましたね。
全国から生徒を集めるため寮を創り、寮には公営塾を併設し、教育や村・町おこしに興味とやる気がある若くて有能な人材を大都市圏から集め、公営塾の講師やアドバイザーとして働いてもらうなど人材獲得にも注力する姿勢が力強い。
町長さんや自治体・住民の強い意志が伝わってきますね。
ワークショップもこちらの公営塾の施設で開催しました。この施設では様々なイベントが定期的に開催されており、当社へのお声がけもその一環。
予算不足に苦しむ教育関連の団体さんは多いので、(機会はめったにないが)当社が教育機関さんでセミナーをやる場合、一律無料がデフォルト。謝礼のご提案もいただいたが、こちらだけ有料とはいかないので感謝して辞退した。
セミナー会場で荷物を下ろすとまだ時間があったので早明浦ダムにある「さめうらカヌーテラス」に連れて行ってもらい、「さめうらカヌーアカデミー」という団体さん主導のトレーニングやカヌー訓練用の専用プールなども見学。
(カヌー訓練用の専用プール?・・はじめて見た)
カヌー関連の環境と設備は日本有数らしい。留学生の中にはカヌー目的で在学している生徒さんもあるとのこと。カヌーも嶺北の魅力に一役買っているようです。
上の写真はテラスから撮影した早明浦湖の写真・・山々の水墨画風グラデーションが美しく、この湖には龍神様・水神様がお住まいかと思えるほど魅力的でした。地図で見ると湖は巨大龍の形状を形成しており、その点でもなかなか縁起が良い予感。
ワークショップには生徒さんと住民の方々が集まりました。経験上、調香ワークショップは、どこでやってもおおむね喜んでもらえる。
調香は創作活動だが、経験と技術がない初心者のそれはほぼ「運頼み」、運が降臨するか奈落の底に落ちるかだ、無心になれる時間がいい、そして楽しい。
だからワークショップ自体には自信があったが、伏兵がいた、それはみなさんのフレンドリー具合。
とにかく話しかけられるし質問や意見など飛び込み発言が多い・・ワークショップ全体の流れのリズムをつかめずイベントを完全にコントロールできないまま、あっという間に終了した。
コントロールを失った点は未熟だったが、会場に活気感がみなぎる点は満足である。
このワークショップはブログ記事にする予定だったので写真を多数撮りたかったが、参加者さんの質問などに忙殺され、写真はなんとこれ一枚・・ワークショップの全容がいまひとつわからない写真ではないか、仕方ない、これしかないのだ、唯一のワークショップ写真、掲載したい。
( こちらは高校生チームの島 )
ワークショップ参加のみなさまには何か残るものがあっただろうか? あったことを願うばかりである。
自分に関して言えば大いに刺激を受けた。中山間部のコンパクトシティ、早明浦ダムの勇姿、全国から生徒と講師陣を集める戦略と魅力、それと集まる人々の価値観や人生観に深い刺激を受けた・・お招きいただいた嶺北高校魅力化プロジェクトのみなさま、施設のみなさま、そしてイベントに参加いただいたみなさまにこの場を借りて御礼申し上げます。

(2025-12-23)

調香ワークショップ
12月17日、高知のとある高校さんで調香ワークショップを開催しました。
数ヶ月前「嶺北高校魅力化プロジェクト」という団体さんからメールをいただいた。最初「嶺北」はなんて読むんだろうというレベル。調べると「れいほく」と読み、高知県に「嶺北エリア」なる地域があることを知った。検索するとGoogle AIはこう言う:
「高知県嶺北(れいほく)地域は、本山町・大豊町・土佐町・大川村の4町村で構成され、四国山地の真ん中に位置する自然豊かな山間地域で、吉野川の源流地帯であり、早明浦ダム(さめうらだむ)を擁します」
AIらしく要点を機械的かつムダなくまとめた文章ですね。この要約、実際に現地に行ってみると的を射たポイントだったと納得した。
コンパクトシティ
嶺北エリアは、四国の地図上のほぼ中心点=山間部に位置し、四国の大河・吉野川に沿って幹線道路が走りいくつかの町村が形成されている。
それぞれの町の中心部には役所・病院・学校・スーパーなどが狭いエリアに集中し、ほとんどの住民は中心部で暮らしているとのこと・・今後、多くの地方都市が目指すであろうコンパクトシティがすでに実現されているかのような光景だった。
嶺北エリアのそれぞれの町はお互い協力関係にあり同時にライバル関係といった話も聞きました・・このへんは実際に住まないと体験できないコミュニティの空気感があるんだろうな・・と何となく伝わってくる話。
嶺北エリアは、吉野川の源流地帯で早明浦ダム(さめうらだむ)の存在もこのエリアを大きく特色付けている。
嶺北高校
ここに嶺北高校という県立高校があり、ワークショップはここの生徒さんと地域住民のためのイベントとして計画された。調香にとくに関心があるわけでなく進路を考え始める高校生に香りビジネスの話をしたり、起業の体験談など高校生にとって刺激になるのではないかという趣旨のお誘いだった。
お声がけをいただいたのは「嶺北高校魅力化プロジェクト」を推進している「(一般社団法人)れいほく未来創造協議会」の菅原さん。当社が香りで創業し小さいながらも独自な活動をしている企業と評価いただいたようだ。
嶺北高校の特徴は全国からの留学生を集めているところ。
(県立高校なのにおもしろい・・)
一般には山間留学や地方留学と言った呼び方が通るかもしれない。大都市に向かいがちな若い世代を逆に地方に呼び込もうという意欲的な取り組み。全校生徒90人で30人が他県など指定学区外からの留学生。
(留学生比率が凄い、攻めていますね)
寮と公営塾
過疎化圧力がある地域へどうやって他県から人を集められるのか、興味がわきますよね。私が一日滞在で見聞きしてきた範囲での印象ながら、嶺北の人々の強烈な危機感が原動力なのかな?と感じましたね。
全国から生徒を集めるため寮を創り、寮には公営塾を併設し、教育や村・町おこしに興味とやる気がある若くて有能な人材を大都市圏から集め、公営塾の講師やアドバイザーとして働いてもらうなど人材獲得にも注力する姿勢が力強い。
町長さんや自治体・住民の強い意志が伝わってきますね。
ワークショップもこちらの公営塾の施設で開催しました。この施設では様々なイベントが定期的に開催されており、当社へのお声がけもその一環。
予算不足に苦しむ教育関連の団体さんは多いので、(機会はめったにないが)当社が教育機関さんでセミナーをやる場合、一律無料がデフォルト。謝礼のご提案もいただいたが、こちらだけ有料とはいかないので感謝して辞退した。
龍神様を思わせる早明浦ダム(さめうらだむ)
セミナー会場で荷物を下ろすとまだ時間があったので早明浦ダムにある「さめうらカヌーテラス」に連れて行ってもらい、「さめうらカヌーアカデミー」という団体さん主導のトレーニングやカヌー訓練用の専用プールなども見学。
(カヌー訓練用の専用プール?・・はじめて見た)
カヌー関連の環境と設備は日本有数らしい。留学生の中にはカヌー目的で在学している生徒さんもあるとのこと。カヌーも嶺北の魅力に一役買っているようです。
上の写真はテラスから撮影した早明浦湖の写真・・山々の水墨画風グラデーションが美しく、この湖には龍神様・水神様がお住まいかと思えるほど魅力的でした。地図で見ると湖は巨大龍の形状を形成しており、その点でもなかなか縁起が良い予感。
ワークショップ
ワークショップには生徒さんと住民の方々が集まりました。経験上、調香ワークショップは、どこでやってもおおむね喜んでもらえる。
調香は創作活動だが、経験と技術がない初心者のそれはほぼ「運頼み」、運が降臨するか奈落の底に落ちるかだ、無心になれる時間がいい、そして楽しい。
だからワークショップ自体には自信があったが、伏兵がいた、それはみなさんのフレンドリー具合。
とにかく話しかけられるし質問や意見など飛び込み発言が多い・・ワークショップ全体の流れのリズムをつかめずイベントを完全にコントロールできないまま、あっという間に終了した。
コントロールを失った点は未熟だったが、会場に活気感がみなぎる点は満足である。
このワークショップはブログ記事にする予定だったので写真を多数撮りたかったが、参加者さんの質問などに忙殺され、写真はなんとこれ一枚・・ワークショップの全容がいまひとつわからない写真ではないか、仕方ない、これしかないのだ、唯一のワークショップ写真、掲載したい。

ワークショップ参加のみなさまには何か残るものがあっただろうか? あったことを願うばかりである。
自分に関して言えば大いに刺激を受けた。中山間部のコンパクトシティ、早明浦ダムの勇姿、全国から生徒と講師陣を集める戦略と魅力、それと集まる人々の価値観や人生観に深い刺激を受けた・・お招きいただいた嶺北高校魅力化プロジェクトのみなさま、施設のみなさま、そしてイベントに参加いただいたみなさまにこの場を借りて御礼申し上げます。

(2025-12-23)
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