Home > ブログ
リスト表示 | (edit)
( 香水工場の )

香る生活


エッセンシャルオイルとアロマオイル
エッセンシャルオイルとは植物由来の成分(エッセンス)から抽出されるオイル状の芳香物質です。通常は水蒸気蒸留法で採取されるオイルです。

同じ植物エッセンスでも溶剤によって抽出される芳香物質は「アブソリュート」と呼ばれます。

エッセンシャルオイルは基本的に100%天然であることが条件です。よって、価格的にかなり高価なものです。またエッセンシャルオイルをそのまま直接お肌に付けるのは危険です。

誤解が多いのでもう一度言います。

エッセンシャルオイルをそのまま直接お肌に付けることは危険です。敏感な方はとくにご注意ください。

アロマテラピーではエッセンシャル・オイルを使用してマッサージを行いますが、キャリアオイル(ホホバオイル、グレープシード、ローズヒップ、オリーブオイル...)などで希釈して使用されます。

エッセンシャルオイルは、業界では100%天然であることが常識ですが、世の中にはエッセンシャルオイルに合成香料を混ぜたものでもエッセンシャルオイルと呼ぶ人がいます。

定義が定まっていないので、可能です。

やっかいなことに分子構造が天然と合成で同じ場合、どんな優れた分析機を使用しても「合成香料が混入されている」ことを判別することはほぼ不可能です。

また合成香料だから肌につけると危険というのも誤解です。

合成香料は純度が高いため、その成分が安全であるとわかっていれば、天然よりむしろ安全です。医薬品が合成成分に依存する理由の一つはこの高い安全性のためです。


さて、「アロマ・オイル」というコトバがあります。

一般にアロマオイルとは、天然香料(エッセンシャルオイル)を含め、合成香料、その他の混合物を含めた広意義の芳香物質という意味で使用されます。

アロマ・オイルはそれなりに意味が広いので、さまざまな商品があります。

エッセンシャル・オイルは商品化される際、青や黒の遮光瓶(しゃこうビン)を使用するのが一般的ですが、エッセンシャル・オイルを思わせる遮光瓶にコロンのような水っぽい芳香液体が詰めてある商品を見たことがあります。ラベルには「アロマ・オイル」書いてありました。

また、アロマ・オイルをエッセンシャル・オイルとまったく同じ意味で使用する人がいます。

考えてみれば、「アロマ・オイル」というコトバが信用できそうな本や学会や団体によって定義されたことがないのかもしれません。

当然アロマ・オイルを定義した法律もありません。

惑星でさえ10年に及ぶ天文学会の議論を得て、やっと最近定義が確定し、残念ながら冥王星は惑星から離脱する結果となったそうですが、世の中には定義がはっきりせず混乱気味なものは少なくないようです。

なお、アロマ・オイルを肌につけて安全かという問題ですが、それは中身の成分に依存します。


(2006-09-27)
search
月一メルマガ

TOP