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( 香水工場の )

香る生活


世界の香水展示会
香りに敏感な民族で、しかも伝統的に香り文化を大切に育んできた私たちのニッポンは、残念ながら香水文化に関しては洋物・インポートに席巻される状況が続いています。

しかし、実は同じ欧米内でも温度差は激しく、あえて単純に言えばフランス一人勝ち。その巨人フランスに対してイタリアが現在ニョキニョキと頭角を現しはじめているという構図が見えます。

伝統的に「軍需産業」とともに「ブランド産業」を重視するフランスでは政界・経済界挙げての挙国サポート体制もありブランド王国フランスを揺るがす勢力は今のところ見あたりません。

そんなこともあり、香水産業も研究所もパフューマーもボトルメーカーも香料メーカーもフランスに集まる図式ができあがっていますが、香水の展示会も例に漏れず、やはりフランスです。

異論はあると思いますが、現在世界の2大香水展示会は、おそらくイタリア・ボローニアの「コスモプロフ」とフランス・カンヌの「TFWA WORLD EXHIBITION(国際免税品見本市)」ではないでしょうか。

コスモプロフ、TFWAともに世界各地で開催されていますが、こと香水に関していえば、特に「ボローニア」と「カンヌ」が重要です。

毎年春に開催されるボローニアのコスモプロフは、今年の状況をこのブログでも連載で報告させていただきました。

カンヌのTFWA(Tax Free World Association)は毎年秋ですが、今年は10月22日〜10月26日に開催されました。「Tax Free」なので文字通り「免税品」展なのですが、世界の免税店で香水は定番であることから、自然と香水の一大展示会として発展してきました。

知人が今年のTFWA行ってきました。

「すごい状況になっている」

展示会場は「Palais des Festivals et des Congres」。
「カンヌ国際映画祭」が開催される赤いカーペットのあそこですね。

「とにかく新興の香水メーカーがいっぱいでていて、もう何がなんだかわからない」

「そういう新興パフーマリーは展示会にもでていないところが多く、商談はカンヌ市内のホテル、カフェ、レジャーボートなんかもいっぱい浮かべて海上で・・・」

「カフェなんかでは香水のバイヤーがいっぱい・・・」

香水戦国時代へ突入の様相を帯びた内容ですが、どうも、おもしろいことになってきたようです。フランスの動向はおそらく日本にも波及してくると予測されますが、消費者がどう動くか不明です。

現在日本では、近年あまりにも安易に乱発されるブランドさんの新製品や「限定品」に逆に消費者は「定番回帰」に向かっているという意見もあり、業界でも動向予測は意見が分かれるところです。



(2007-11-09)
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