香水biz ブログ

( 香水工場の日常 )

ユニセックス香水のニュアンス

男女の"こうあるべき"という文化


昔はどこの国もどこの文化圏でも男女差別が厳しかったところが多いようです。

「男はこうあるべこ」

「女はこうあるべき」

という暗黙の規範があり価値観がありましたから、たえば私が小学生の頃、男の子でピンク色のランドセルで通学しようものなら、教室でどういう状況になるか、恐ろしいものがありました。

今なら案外「クール」なんてほめられるかもと空想します。


1960年代の米国


米国も例外でなく60年代くらいまでは人種差別も激しければ、女性差別も激しかったのが、あの自由と平等のアメリカ。

昔のアメリカ映画を見ると、女性はフリフリのスカートや盛りヘアなど、女性の体型ラインを強調したり、女性のかわいらしさ・美しさがことさら強調されたファッションに遭遇します。今昔の想いです。


「ユニセックス」というコトバは微妙


さて「ユニセックス」という言葉。

香水でユニセックス香水といえば、男女兼用とい意味です。

ファッションでユニセックスと言えば、男性も女性も着ることができるという意味で、同じく男女兼用です。

特に男性用や女性用という性別は意識されていないという意味です。


背景はサブカルチャー


ユニセックスを英語Wikiで引いてみると、1960年代ころから俗語として使用され始めたそうです。おそらく、ファッション業界から。

しかし、日本語の「男女兼用」「男女OK」「両性OK」というニュアンスなら、英語ではどちらかというと「bisex」(バイセックス=両性)もしくは「both sex」(ボースセックス=両性)ですよね。

「bisex」が適当ではなかろうか、とwikiにも書かれていました。

bisex や both sex という言葉があるのに、あえてunisex(ユニセックス)という新語が生み出されたところが、「男女OK」とは何か違うニュアンスが香ります。

unisex(ユニセックス)は、本来の英語なら「one sex」という言葉になるそうで、ユニセックスのニュアンスは「男女OK」よりも「性別なし」に近づきます。

ユニセックスは、なにやらサブカルチャー層の思想と文化の香りを漂わせています。


サブからメインへ


unisex(ユニセックス)という言葉はファッション界ではフツーになり、ユニセックス・ファッションも多数出現するようになりました。

香水分野でもユニセックスはフツーというか、現在では、ユニセックス香水はむしろ主流派で、世界の出荷製品の大半を占めています。

コミュニティ文化圏の主流派でないところがサブカルチャーのサブカルチャーたる所以ですが、現在の香水はほとんどユニセックス化しており、ユニセックスはもはやサブカルチャーでも何でもない。

政権を獲った民主党のような存在ではないでしょうか。


ニュアンス


しかし、日本で使用される「ユニセックス」という言葉には、アメリカやヨーロッパの「性別が失われゆく世界」というニュアンスより、「男女で使える、便利」といった健全で明るいイメージ。

おそらくラテン系の人たちもそんな捉え方では?・・・と私は個人的に感じます。


香水以外のコスメは?


香水以外の化粧品は、未だに男性用は明確に「For Men」(フォーメン=男性用の英語)や「Pour Homme」(プールオム=男性用のフランス語)と明記されたり広告されたりするところを見ると、まだまだ性別意識はあります。

しかし、化粧品もユニセックス化の潮流が来るでしょう。10年後は、口紅を付けてスカートをはいたヒゲ面の男たちが、街を闊歩している時代にならないとは言い切れません。

街や会社のトイレも統一される日が???

男性の女性化という生物学的な変動さえ感じさせる予兆ですね。

(2010-01-08)
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