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( 香水工場の )

香る生活


香水もときに強力な生活物資?

香水もときとして強力な生活物資


お客様からメールをいただきました。福島の方です。

震災と原発問題のまっただ中で不安な夜を過ごされていますが、たまたま震災前に購入された当社の「サンダルウッド シルクロード」を寝るときに少量つけて寝ると、癒され、そして深い眠りに入れたという趣旨でした。

「つけて深呼吸してみると、止まらなかった動悸が治まり、心が落ち着いていくのを感じました」

香水「シルクロード」は不安な夜を乗り切るために購入されたものではなく、たまたま購入された香りだけに、予想していなかった状況に感想をお知らせいただいたのだと思います。

驚きでした。

香水は生活物資ではないので。

香りの商売をしている我々ですが、香水は生活物資が足りた上でのプラスアルファという気持ちがあります。

贅沢品ではないのですが、必需品でもない。生活に彩を添えるちょっとした小道具くらいの意識かもしれません。「衣食住足りて礼節を知る」というコトワザでいえば「礼節」の部分と考えていました。

それゆえ、震災で交通事情が麻痺したとき、生活物資と燃料の輸送を優先するため、我々はそれを邪魔しないよう自粛気味営業というスタイルにしていました。

しかし、上記のお客様のように香りに安眠に誘う効果があり、香りにそれだけの「力」があるのなら「香水も立派な生活物資」という気持ちにもなれます。


嗅覚は生命の危険を感知する感覚


五感の中で、ニオイを感知する感覚が嗅覚(きゅうかく)です。

嗅覚は、食べ物の探しその安全性を判断するため発達した器官と思われます。

それゆえ嗅覚は、生命に関わるもっとも本能に近い原始的な感覚です。

他の動物と比較して、知能が発達したヒトの場合、ヒトの嗅覚は、むしろ退化したと言われています。

しかし、本能に近いだけに強力な感情や気持ちをヒトのカラダに起こさせる力があるのでしょう。

香りがヒトのカラダと心にプラスのパワーを与える瞬間があることを感じます。

(2011-04-28)
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