香水Bizブログ

日本の香水メーカー武蔵野ワークス
香水創りのブログ (誤字脱字多し、気になる方は近づかないで欲しい)

香水の使用期限?
(※はてなブログ2014から引越)


市販香水は、賞味期限や使用期限をあまり切っていません。なぜ?・・・


香水の痛みチェック


(香水って、腐ったら毒になるの?・・・それは根拠のない都市伝説)


?


?


・オークションで狙うレアモノ香水


数日前、お客様と話していたら、その方は90年代に日本の大手化粧品会社さんがリリースしていたある香水を探しているそうで、ヤフオクで出品されないか「張っている」そうです。


当時、数千円の香水が、今では数万円の相場とか。10年も20年も前に製造された香水です。使えるんですね、というか、使う気なんですね。そんな古い化粧品(香水は化粧品の一部)を使用することに微塵のためらいも躊躇も感じさせない爽快な口調に感動しました。


・香水の使用期限とは?


食品やモノには「保管期限」「賞味期限」「消費期限」「使用期限」「有効期限」・・・いろいろありますよね。それぞれに法的な定義がありますが、市販香水にはそのどれも明示されていないものがほとんどです。その理由は簡単です。


?


香水は痛みにくいから。


?


やや拍子抜けしますが、これが事実です。食品ですと痛みやすくて早く食べてね、という趣旨で「賞味期限」「消費期限」を入れたりするケースがありますが、ワインはほとんど入れません。逆に「10年もの」とか「20年もの」とか言って、古いヴィンテージだと価値があります。


香水にはヴィンテージという発想はありませんが、しかし、レアモノとして数十年前の香水がe-bayやヤフオクなどのオークションサイトでは高値で取引されている事実は、コレクションとして収集されているにしても、香水が長い期間、使えること、実際に使用する人がいることを意味します。


?


・痛んでいる?かどうかの判断基準


簡単です。食品と同じくニオイと見た目です。ニオイがよくて見た目も変化していなければまずは大丈夫。


?


え?そんなに単純なの?


?


人類誕生以来、人は鼻と目を頼りに食品の安全を確認してきました。そして、時々失敗して下痢などに襲われ、個人の体験として、あるいは民族の経験や文化として学習していったのです。


ただし、たとえば、サルモネラ・O157・腸炎ビブリオ・ノロウイルスなどの食中毒性細菌や食中毒性ウイルスで引き起こされる食中毒は、腐敗菌のような見た目やニオイ・味の変化はあまり感じられません。


だから、五感評価だけで結論を確信はできませんが、香水にはまず食中毒菌は発生しませんので、五感評価はかなり信用できます。


人為的に製造された無臭・無色の毒性物質や有害物質でない限り、香水の安全性を確かめる手段は、現在でも鼻と目がもっとも頼りになります。


?


・腐敗はほとんどしない


香水は滅多なことでは腐敗しません。香水は、通常エタノールに香料を混ぜて作るからです。香料もエタノールも通常、殺菌効果が高いもの。よって、香水は、多くの環境で「腐らず」保管できます。それゆえ防腐剤などは必要ありません。香水製造のために当社では防腐剤を使用していません。


?


・酸化はするけどレベルはいろいろ


酸化は若干影響を受けます。香水の原料となる香料やエッセンシャル・オイルには酸化しにくいものと酸化しやすいものがあります。


たとえばローズオイルの耐酸化力の強さは有名です。ホホバオイルも酸化しにくいと言います。ある知人は「ローズオイルとホホバオイルが最高に抗酸化力がある」と言っていました。ローズオイルは100年しても使えるという人もいます。


反面、柑橘系のオイルなどは酸化しやすいと言われます。しかし、多少酸化したからといって使えないかというと別問題。酸化もいろいろですから。多かれ少なかれ、食品も化粧品も完全に無酸化状態のモノは存在しません。


?


・揮発と目減りは香水の宿命


香水は揮発しやすい製品です。たとえば、海外輸入物で日本到着後コンテナを開けてみたら一部の商品に「液体の目減りが」といったインポート業者さんの話は珍しくありません。


ひどいときは全体の5割が目減り品だったというような話もあります。香水を取り扱っているわれわれとしては、これは実話だから笑えない話ですが、笑ってしまいます。このレベルの目減りですと、香水そのものではなく、生産工程に問題がありそうですね。


?中身の劣化より、香水ビンに付いているスプレーや金具部分の劣化の方が早いケースは珍しくないのです。しかも個体ごとにムラがあったりしますので、スプレーメーカーさんも努力していますが、当たり外れという部分も避けがたい事実です。


?


・まとめ


香水の有効期限は一概に言えないのが現状ですが、実状数年は楽勝で持つモノがほとんど。成分の酸化のしにくさやボトルの密封度の高さがあれば10年以上余裕で持つケースも考えられます。


以上のような状況を総合的に判断して当社では未開封・未使用で3年、使用しはじめて1年程度を目安に使用されることをお勧めします。見た目やニオイがよければ、もっと長い時間使われても問題ないでしょう。


?

(2015-01-07)
<輝いている男は体臭も輝いている | 衣服についた香水の落とし方>
page top:▲