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( 香水工場の )

香る生活


なぜOEM香水制作は休止に?
休止に追い込まれた理由 (2018/08/26)

オリジナル・フレグランスの制作
( オリジナル・フレグランスの制作は楽しいが、ハードルも高い )


オリジナル・フレグランス制作


当社は、創業当初から、個人や企業・法人さん向けのオリジナル・フレグランス制作サービスを行ってきた。

需要はすごくあるんですね。とくに個人向け。

(法人向けは?・・問い合せこそ多かったけど、本気度がない話が多かったな)

個人向けのオリジナル・フレグランス制作サービスは、思い入れが強いお客さまが多いだけに、当社にとっては、コンサル能力を鍛えてもらう実践的なトレーニングの機会になっていた。

しかし、収益的には継続不可能だったので、2010年頃からサービスを順次縮小し、現在では完全に休止している。

休止中であることは、webサイトに繰り返し明記しているが、未だ問い合わせはちらほら。それだけ需要は高いようだ。


コトバと香りの問題


上で収益的に厳しかったと書いたが、ほかにも難点が。

「どんな香りを求めているか表現しにくい」という問題。

結局、人に伝えるためには、香りをコトバで表現するしかない。しかし、香りを的確に表現できるコトバって多くないという現実。

(日本語だけでなく他の言語も同じらしい、それだけ嗅覚は人類にとって退化した感覚器官なのかな)

「よい香り」「爽やかな香り」「甘い香り」、そして「○○のような香り」くらい。

イメージできる香りの幅は、けっこう幅が広い。広すぎてデザインしにくい。

パフューマーを目指す方は、最初の3年くらい単品香料の香りを徹底的に記憶する・覚えるトレーニングをするが、それと同じくらい重要なトレーニングが、実は香りをコトバに落とす訓練。

一般の人々が香りをコトバにできない状況は、ごく当たり前のことなんです。

また試作した香りを直す際も、なかなか伝えにくい。デザインなら手書きでも、身振り素振りでも、デザイナーに伝えたいことを、ある程度、具体的に伝えられるが、香りはしにくい。


他社香水のコピー


他社ブランドの香水のコピーを制作してほしいという依頼も多かった。

この問い合わせは、オリジナル・フレグランス制作サービスを提供している会社なら必ず来るだろう。

多くは廃盤になった香水のコピーだが、「液体がまだ少し残っています。持ち込めば作ってもらえますか?」とか。

どれくらいのコピーレベルが期待されているかに関係なく、この問い合せに対しては「製造元にお問い合せ下さい」としか返答のしようがない。


(2018-08-26)
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