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( 香水工場の )

香る生活


ニオイがしない! 恐ろしい新型コロナ
嗅覚障害は元に戻るのか? (2021/01/09)

マスクが手放せない
( マスクはつらいが、そうも言ってられない状況 )


新型コロナとニオイ感覚


COVID-19 が世界的流行をはじめて、すぐに嗅覚 (きゅうかく = ニオイの感覚) 異常の事例が相次いだ。

のどの痛みや発熱、咳といった症状より先に「味がしない、香りがしない」という症状からはじまる人もいる。

ニオイが感じられない障害は、嗅覚のトラブル。


嗅覚障害の発生率


新型コロナウイルス感染症と嗅覚・味覚障害」( 東京大学保健センター )によると、ヨーロッパの病院などで、新型コロナ患者の「85%」に嗅覚障害が見られたという。

つまり、新型コロナに感染すると、かなりの人に嗅覚障害が現れる。

嗅覚障害は、ニオイがわからなくなる障害だが、重要なことは、味もしなくなる点。

ここが辛い、なんといっても人にとって、食べる喜びは、精神的な安定と幸福感をもたらすクオリティー・オブ・ライフの重要なファクター。


嗅覚障害が味覚障害をも招く


味覚は、通常「辛い」「甘い」など 5種類程度のおおざっぱな味を関知する。

しかし、味の深みや繊細さを味わう器官は嗅覚で行われる。

だから、嗅覚障害になると、ワインの味も「何を飲んでいるかわからない」。

おいしいケーキを口に入れても「甘い何かを食べている」程度の感覚らしい。


回復するのか?


コロナで嗅覚障害になる原因は不明。

上の記事では、「新型コロナウイルスには、神経親和性がある」と説明されている。

だから「ウイルスによる直接的な神経の障害の可能性も考えられます」と。

「神経親和性」?・・ヤバそうなコトバですね、神経細胞が破壊されるの?といめーじしてしまう。

神経細胞は、嗅覚・聴覚・視覚を問わず、いったん死滅すると、他の細胞と違って、再生が厳しい。

つまり、破壊されたら回復があまり望めない。

上の記事では、嗅覚障害になっても、「感染回復後、1週間で 72% が回復」するという。

だから7割の人は、嗅覚神経が直接的に攻撃され損傷するわけでないが、残り3割はどうなのか?

いずれにしても治験量が圧倒的に不足しており、まだ誰もわからない。


未だ回復しない人々


もう一つ記事を紹介します。

コロナ嗅覚異常-本当のおそろしさ」(東洋経済)。

この記事は、The New York Times の記事「Some Covid Survivors Haunted by Loss of Smell and Taste」(By Roni Caryn Rabin, Jan. 2, 2021)の翻訳版。

コロナによる嗅覚障害の始まり方がショッキングだ。

「あたかもスイッチがパチンと切り替わったようにいきなり嗅覚が消える」。

そして、いったん嗅覚障害になると治るのか?・・これが知りたい。


たいていの患者は通常、数週間以内に回復し、嗅覚と味覚を取り戻す。

が、嗅覚と味覚が失われたままとなる患者も一部には存在する。

これらの感覚がいつ戻るのか、そもそも戻るのかどうかは医師にもわからない


治癒には数年かかる場合もある?


大半の人は治るが、コロナからは回復しても、嗅覚が戻らない人もいる。

戻るにしても半年、1年、2年とかかる人もいるかもしれない。

さらに元通りというわけでなく、ニオイの感じ方が弱くなった患者さんもいて、今後正常に戻るかどうか、わからない。

今回の新型コロナでない、今までの一般的な嗅覚障害では、正常に戻る場合、半年~数年かけて戻す人もいて、完治するにしても長い治療が必要となるケースが多いと聞く。


スミア症候群:食べ物がガソリンのようなニオイに


ここでは様々な嗅覚異常を勝手に「スミア症候群」と命名してみた。

新型コロナで嗅覚異常は、「ニオイがしない」という現象(アノスミア) だけでなく、「嗅覚錯誤」「錯嗅(さくきゅう)」に陥る人もいるようだ。

日本では、あまり聞かないが、海外では事例が多い。

嗅覚錯誤とは、本来とは違ったニオイを感じる障害である(パロスミア)。

ワインの香りを「ガソリンのようなニオイ」とか、ステーキが「犬の糞」に感じられる事例が挙げられていた。

そして、何のニオイもしないのに強烈なニオイを感じるケースもある、多くは強烈な悪臭として感じられる (ファントスミア)。

奇々怪々な現象である。


私の場合


もし、香りビジネスをやっている私が感染し、スミア症候群になったら・・と考えると恐ろしい。

身体的な不幸にプラスして、仕事を失う可能性もある・・恐怖の日々が続いている。



健康な人にも起きる心理的スミア



※今日の記事には嗅覚障害の専門用語がでていたので、ご紹介:


・anosmia (アノスミア、嗅覚消失症、嗅覚脱失)・・ニオイがあるのに感じない

・parosmia (パロスミア、錯嗅(さくきゅう)、刺激性異嗅症)・・本来とは違うニオイに感じる

・phantosmia (ファントスミア、嗅覚幻覚、自発性異嗅症)・・ニオイが存在しないのに感じる

・dysosmia (ダイソースミア、異臭症)・・parosmiaとphantosmiaを指す症状


これらは嗅覚神経の異常によって起きる生理的現象(物理的現象)の場合が多いが、生理的には正常ながら、心理的に起きる場合もある。

そして、心理的なスミア症候群は、健康な人でも、日常的に、それなりの頻度で発生している・・が、ボクの経験上の推理。

嗅覚は、頼りなく、揺らいでいる。

ピアノのレッスンに行きたくない子供が、レッスンの日になると「鍵盤からヘンなニオイがする!」というエピソードも、一時的な心理的ファントスミアではなかろうか。





(2021-01-09)
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