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( 香水工場の )

香る生活


調香師 (パフューマー) になる方法、海外雑誌から
ナゾな職業への関心・・ (2021/05/28)

香水軸レビュー
( Friday Magazine のページ、日本の雑誌『Friday』とは無関係 )


ネタ切れな話題


「パフューマーになる方法」または「調香師になる方法」は、何度か書いている。

今日は視点を変えて海外の「パフューマーになる方法」を紹介しよう。


パフューマー希望者が増えている!?


近年、映画の題材に取り上げられたる機会も増加気味で、パフューマーへの関心は増しているような・・

パフューマーって、イメージが「錬金術師」でしょ。

海外も同じイメージのようで、なんかミステリアスな職業と思われていて、気持ちがそそられるのでしょうか。


海外の「パフューマーになる方法」


「how to become a perfumer」などで検索すると、おお、こんなに、といっぱい出てきます。

検索結果の上の方から見ていきましたが、「大学では化学を専攻しよう」など、案外、具体的ではありません。

そんな中、具体的なパフューマー養成学校を紹介し、かつ年収にも触れている記事があった、それをご紹介。


女性雑誌に掲載された記事


ネタ元は、UAEアラブ首長国連邦の英語の女性雑誌『Friday』。

UAE有力マスコミの一部門の雑誌社さん。

あちらの女性誌ってどんな話題がテーマなのかな、なんて興味そそられて、ちらっとみたら・・

「生活」「ファッション」「ビューティー」「フード」「健康」・・あれれ、女性誌のテーマは世界共通ですね。

「パフューマーになる方法」は、「エキスパートに聞いてみよう!(ask-the-experts)」というコーナーに。

タイトルもズバリ「How to become a perfumer」とそのまま。


学校に入って、見習いになろう


かなり端折って要点だけ掲載:


Q: I want to become a perfumer・・
Q: パフューマーになりたいけど?


・Traditionally, ・・would apprentice with professional perfumers.
 伝統的にプロのパフューマーの見習いとして入ることが普通

・However, the first official school of perfumery opened in 1970
 しかし、1970年に初の本格的パフューマー養成校が開校した

・In 1970 the Institut Superieur International du Parfum (ISIPCA)
 1970年、「ISIPCA」(フランス・パリ)

・Perfumer World, founded in 1998
 1998年、「Perfumer World」(タイ)

・Later, in 2002, the Grasse Institute of Perfumery
 2002年、「the Grasse Institute of Perfumery」(フランス・グラース)

・After completion of a degree in chemistry,
 大学で化学を専攻し、その後、

・perfumers would spend about two years in a perfumery school
 2年間これらの学校で学ぶこと

・Then spend years as an assistant, an apprentice, studying under a professional
 そして、プロのパフューマーのアシスタントや見習いになってチャンスを待つのよ

・There are only about 1,000 official perfumers worldwide.
 世界には1,000人くらいのパフューマーがいる

・around $35k per year, earn six-figure salaries
 年収は400万円から、腕を上げれば1,000万くらいになるでしょう



パフューマー養成校


パフューマー養成校は、世界中にいろいろある。

上記の学校さん、とくに「ISIPCA」と「GIP」は鉄板。

Perfumer World」は、イギリスのパフューマーさんが開校されたようオンラインセミナーのようです。

香水産業の伝統が長く、かつ香水産業の層が厚いイギリスではなく、なぜタイで?・・タイに旅行に行き、気に入ったので(loved it)、とどまることにした、と綴られておりました。

欧米の人々は、旅人多いですよね、世界を放浪して、気に入った土地で生きていく・・うーなんか、ノマドな世界だな・・

この3校以外に、パフューマー養成校は、世界中にいろいろあります。

日本にも、数校ありますよ。


実際のところを話そう


ボクは、パフューマーでないので、詳しいことを言う資格はない。

が、知っている範囲でコメントするなら、この雑誌の「エキスパートに聞いてみよう!」のアドバイスは正しい。

しかし、一番難しいのは、学校に入ることでなくさらりと流している「プロのパフューマーのアシスタントや見習いになって」の部分かな。

学校だって数百万円はかかるが、後者はカネをかけてもうまく行くわけでない・・

どちらかといえば、学校に行くより、後者を優先した方が現実的と思う。

が、それができないから、まずは学校という話なんだろう。

プロのパフューマーは、フリーランスさんか、もしくは香料会社に在籍している。

しかし、香料会社からのパフューマーの募集枠は、近年、ほとんどない。

ないことはないが、すくなくとも誰にでもわかるように公募されるケースは少なかろう。

パフューマーの人的つながりは深く狭い、そういう情報は知人からやってくることが多いはずだ。

だから、学校に行っても実際に香料会社やフレグランス開発会社に入れるとは限らない。

しかし、学校には、香料会社から求人などが来る場合もあるし、講師陣は案外リタイアしたパフューマーさんというケースは多い。

現役のパフューマーさんも講師としてくることもある。

それらの講師さんと仲良くなるのだ、そういう人的なつながりが将来の道を拓くケースはある、と思う。



(2021-05-28)
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