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( 香水工場の )

香る生活


海に漂うお宝香料、龍涎香(りゅうぜんこう)
海辺に落ちていたら棚ボタ、宝くじに当たったようなもの・・ (2021/06/29)

AFP龍涎香( 龍涎香、見つかる:「クジラの腹から1.6億円のお宝発見 イエメン漁師」 2021年6月18日 AFPBB )


香水の原料となる龍涎香


龍涎香(りゅうぜんこう、アンバーグリス)が、死んで漂流していたクジラの中からでてきたという話。

龍涎香とは、マッコウクジラの腸内に発生する結石で香水や漢方薬の原料となる。

非常に高価で、平均的な香水に使用されることはない。

香水産業でいえば、合成された龍涎香の原料があるので、あえて本物を使う理由はないが、本物はやはり違うらしい。

大手の香水メーカーや研究所さんは欲しがるところもある。


龍涎香ハンター


クジラの体内から排出された龍涎香は、海面を漂流したり、海岸に打ち上げられるので、世界中で、本気度のある人から気晴らしの人まで、いろいろな龍涎香ハンターさんが日々活動している。

海岸をうろうろしながら、軽石や炭の塊みたいなモノを探すのだが、本物はそう簡単に見つかるものではない。

だいたい軽石や汚れて黒くなった発泡スチロールの塊を手に取って、ときめいて、鑑定の結果、落胆する人がほとんど。

現在のウワサでは、本物の龍涎香は、インド洋からアラビア半島周辺の海域で比較的見つかりやすいようである。

今回のニュースは、イエメン、アラビア半島の南西に突き出た部分の海域での事件らしい。

AFP龍涎香( 幸運が舞い降りたのは「神のおかげ・・」とAFPのインタビューに答える漁師さん、表情がステキだ。 2021年6月18日 AFPBB )


それにしてもサイズがすごい。

「重さ127キロの龍涎香は、アラブ首長国連邦(UAE)の実業家が150万ドル(約1億6500万円)以上の価格で買い取った」

(写真は比較できるモノがないので、サイズがよくわからないが、127キロといえば、巨大な重さ。誰も持ち上げられない、写真からはそれほど巨大には感じられないが、これらが多数あったと考えられる・・)

海辺で拾った場合、数百グラムから大きくて数キログラムのレベル。それが、一気に100キロ越えである・・

海岸線を歩いて探している龍涎香ハンターさんたちも、自分たちの努力が、ばかばかしく感じられるかもしれない。




(2021-06-29)
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