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( 香水工場の )

香る生活


化粧品もオーガニック(有機)ブーム
食料品から始まったオーガニック(有機栽培植物)ブームは、化粧品にも飛び火しています。

日本では「自然派化粧品」は人気の分野、それらはなんとなくオーガニックな印象がありますが、さてどうでしょうか。一般に自然派化粧品とは天然植物成分を配合して、防腐剤や人工着色料を少なくした製品をさしますが、天然植物成分がオーガニックであることは問いませんでした。

しかし、ここに来てオーガニック、かつ無農薬栽培した植物由来の天然植物成分による自然派コスメにしようという動きが活発化しています。しかも、自称「オーガニック」ではなく、信用できる第三者による「オーガニック認定」を受けた成分を使用することが、一つのトレンドです。

ビジネスアイの記事で見たのですが、ある調査によるとヨーロッパのオーガニック愛好者は、過去5年間で2倍になっており今後5年間でさらに2倍になりそうです。出典もなく、調査方法も定かでない記事でしたので実感で書いた記事の印象は拭えなかったのですが、実感として「そうかも」と感じます。

日本でも同様でオーガニック関連の食料品・化粧品マーケットは確実に拡大している実感があります。

完全なオーガニックを実現するには、多くの場合、生産量の激減、品質のバラツキ、増減する収穫高という宿命が伴います。

それは、オーガニックを目指す農家にとっては、たとえば、不揃いで形ムラがあり、しかも割高なキュウリたちを消費者が購入してくれるかどうかという切実な問題です。

化粧品の場合、仮に予算が無限にあり高価な原料も仕入れてもよいという夢のような条件がついたとしても、そもそもオーガニック認定を受けた原料を安定して入手できないと思います。

たとえば、オーガニック認定を受けたローズオイルを生産しているある蒸留所さんによると、オーガニックローズは生産量が極端に少ないこと、そして全量が契約済みの一販売先に販売されるというお話でした。

知らないバイヤーが買い付けに行っても買えない!という現実。そのような状況がすべてのオーガニック栽培の農家や企業に当てはまると考えるのは早計ですが、カネさえあればオーガニック原料はいくらでも入手できると考えるのも危険です。

オーガニックブームも、需要があって解が未だ見えない一つのビジネスチャンスです。こういうものは実質が伴わないままマーケティング用のキーワードとして一人歩きする傾向にありますが、オーガニックもその運命をたどるのでしょうか?



(2006-11-07)
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