香水Bizブログ

日本の香水メーカー武蔵野ワークス
香水創りのブログ (誤字脱字多し、気になる方は近づかないで欲しい)

湿布薬は、おじいちゃんの匂い?
私の好きな香りにサロンパスがあります。おっと「サロンパス」は久光製薬さん(佐賀県鳥栖市)の商標でしたね。一般的には湿布(しっぷ)やプラスター(絆創膏)と呼ぶのでしょうか?だいたいあの種のクスリは同じ香りがするものが多いようです。

あの香りは嫌いではありません。

湿布薬の主成分は「サリチル酸メチル」、「メントール」、「カンフル」(カンファー)です。

「サリチル酸メチル」は、世界でもっとも愛用されている医薬品「アスピリン」とかなり似た成分です。アスピリンの成分名は「アセチル・サリチル酸」。ほら、名前もそっくりですね。「サリチル酸メチル」は消炎剤として、アセチルサリチル酸」は解熱剤として不動の地位を獲得している優れモノ。

アスピリンの開発話は、医薬品の教科書には必ずでてくるたいへん有名な話で繰り返しになるかもしれませんが、ちょっとだけ。ギリアシア時代からヤナギの樹液には消炎、解熱、鎮痛作用があることが知られていました。その理由がヤナギの樹液に含まれる「サリチル酸」であることが近代になってわかりました。

しかし、これを飲むと胃がひどく荒れるためクスリとしては使いにくい。

そこでいろいろいじくり回しているうちにドイツの製薬会社バイエルの研究員が害(副作用)の少ないアスピリン(アセチルサリチル酸)を生み出したとされています。サリチル酸は有機化合物です。分子構造上、亀の甲(ベンゼン環)の一つに繋がっている物質(ヒドロキシ基やカルボキシル基)をさまざまな物質で置換するとさまざまなサリチル酸ができます。

湿布薬のサリチル酸メチル、アスピリンのアセチルサリチル酸は、どちらもそのさまざまな「サリチル酸」の仲間です。

なお、アスピリンは本来バイエル社の商品名で商標ですが、現在では普通名詞のように使われています(?)。事情は不明ですが、wiki百科事典によると第一次世界大戦のドイツ国の敗戦で連合国(大日本帝国を含む)に商標は取り上げられたそうです。(そんなことアリ?)

「メントール」はハッカ(ミント)から採れる成分で「カンフル」は樟脳から採れる成分ですね。もちろん、医薬品に使用するそれらの成分は天然物ではなく合成成分です。医薬品としては純度が必要ですからね。コストも合成が安そうだし・・・

これらを混ぜ合わせれば、とっても御利益のある「おクスリ」になるというわけですが、私には香りだけでもやや癒されます。

ところが、湿布薬は人によっては「病院の匂い」になり「おばあちゃんの匂い・おじいちゃんの匂い」となります。

イメージが若々しくないし、どうかすると病室やケガしたときの痛々しい記憶を呼び覚まします。

胸元が開いたシャツから首筋に貼った白いサロンパスが、チラリとでも見えようものなら、もういけません。第三者によるあなたの評価は下がるかもしれません。

湿布薬の香りの評価は、純粋に香りそのものではなくイメージとリンクされた評価になっています。いつの日か復権の日がくることを願いつつ時々愛用しています。



(2007-12-10)
<イチョウの葉 #4 | ハゼ蝋で作る安眠キャンドル>
page top:▲