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( 香水工場の )

香る生活


化粧品の「期限」#2
【パート2】
「使用の期限」とは一般的に私たちが使う「使用期限」のことだろうか?普通に考えれば同一のハズですが、一般的な表現である「使用期限」をあえて言い変えているところに法策定者の深遠な配慮があるように思えてならないのですが、考えすぎでしょうか?

ここでは仮に「使用の期限」=「使用期限」と仮定すると、化粧品の期限に関する規制には「3年持たない製品」は、使用の期限日を決定し、それを製品に表記・明記することが義務づけられています。

「製造又は輸入後適切な保存条件のもとで3年以内に性状及び品質が変化するおそれのある化粧品」(薬事法第61条)

逆に言えば、3年以上の耐久性がある製品は使用期限を表記する必要はありません。使用期限を表記しないことは使用期限がないということです。

ところが、多くの化粧品会社さんにとってこの一節は「使用期限は定める必要はない」という後ろ向きな解釈ではなく、中には「使用期限は定めてはならない」という解釈されるかもしれません。

使用期限を設定するには、使用期限についての合理的で説得力のある根拠を提示する必要がある、と法務部の専門家たちに解釈される可能性があるからです。

「じゃ、いつまで使用できるの?」

という素朴な質問・疑問が私たち消費者の立場からはでてくると思いますが、化粧品業界・医薬品業界からすれば、使用期限を表記したくても表記しにくい事情があります。使用期限の根拠の提示が困難だからです。

品質や機能性の著しい劣化なしに3年程度有効な化粧品や医薬品は多くの製品で安全に比較的簡単に製造可能(中にはそうでないものもありますが)です。そういう製品は3年持てば、5年や10年持つモノなど珍しくありません。100年変質しない製品もあるでしょう。

しかし、それだけ長い期間耐性・時間耐性があると、逆にいつ変質が始まるのか、どのように変質するのか、その原因と結果とタイミングを判断するには不特定なファクターが多すぎます。

生物(なまもの)のようにある程度の日数後に大腸菌やサルモネラが指数関数的に増殖する事実を確認・記録できるケースは説得力もあるし、エビデンス(証拠)としてのデータも採取可能ですし根拠も提示可能です。

しかし、極めて穏やかに劣化していく製品は、海水で浸食されてく海岸の岩と似ていて、劣化の仕方も内容もスピードも個別に違いますし、劣化のタイミングも設定するにはその根拠説明はかなり無理を伴います。

化粧品の安定性試験にはパッチテストや苛酷試験などがありますが、時間経過による製品の劣化(経時変化)の検証または予測するためのテストとして加速試験(加速劣化試験)があります。

加速試験とは、気温や湿度や紫外線量を引き上げ、本来長期間テストしなければわからないものを環境的な操作にて短期間での劣化再現を試みるシミュレーションですが、ある程度実際を反映する結果になるとされていますが、あくまで加速試験モデル理論による推論であり、誰も実際を保証できないというのが実状です。


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(2008-02-24)
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