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( 香水工場の )

香る生活


テレビを食らう携帯電話
先日のブログでは私たち日本人が「テレビ離れ・新聞離れ」で米国と同じ方向へ流れ行く浮き世の姿を、私も一消費者として固唾を飲んで見守っている様子を報告しました。

今日は、さらに子供達の「テレビ・新聞よりケータイ」に突進している姿を書きます。

思うに、メールも電話も個人宛(person-to-person)への通信にはおカネがかかってもいいけどマスメディア情報はタダでないとイヤン!という姿。

情報革命が起きた結果「情報は無料当たり前、コミュニケーションは有料OK」という今時の世相が浮き上がる気がしまいます。

取り上げられたら困るのは「ケータイ」

ある会社さんが実施したアンケート結果です。アンケート対象は15歳〜39歳の全国のケータイユーザー300名、男女比率は50%対50%。

「ケータイ」「パソコン」「ゲーム機」「テレビ」のうち「取り上げられたら一番困るのモノは?」

・1位「ケータイ」半数以上で断トツ。
・2位「テレビ」20%
・3位「パソコン」20%

やはりケータイ!。ケータイは今となってはテレビ、ブッチギリです。

ちなみに「ゲーム機」は1%。ほとんど重要でないようです。まあゲームは、簡易版ですがケータイにもパソコンにも付いていますので。もはや「ゲーム機」という機器の存在価値が失われつつあるのでしょうか。月並みな意見で恐縮ですが、発送の転換を図ったwiiは正解だったんですね、

注意を要するのはこの結果が10代から30代まで平均した結果ということ。もし、10代だけをみれば、さらに驚くべき結果が・・・

・1位「ケータイ」70%以上で断トツ。
・2位「パソコン」20%
・3位「テレビ」8%

10代の大切なモノ優先順位は明快です。なんとテレビは8%です。

「ケータイがあればテレビはいらない!」という意味ではありません。

が、昭和の原動力だった「三種の神器・テレビ」の地位下落はとどまるところを知りません。若者にとってテレビはもはや陰の薄い存在。

米国では子供達のテレビ離れが急速進行中ですので世界的な傾向なんですね。アメリカでも中国でもインドでも、テレビでなくモバイルかPCなんですね。

テレビ氷河時代の突入前夜、予兆が続いています。

世界一の自動車メーカーにしてテレビをはじめマスコミに対して広告費用を豊富に拠出・供給しているトヨタ自動車は、この夏、新聞やテレビなどマスメディア広告・宣伝費の大幅削減を発表。

「2009年3月期、新聞やテレビなどのマスメディア向け広告・宣伝費を、前期比で3割削減」(時事通信)

トヨタが動けば他の自動車メーカーも動きますし、すべての産業に影響を与えます。

それどころか、そんな折り、トヨタ自動車の奥田碩氏は、マスコミの過剰な厚生労働省批判に対して「個人的な意見だが、本当に腹が立っている」「何か報復でもしてやろうか」とマスコミに対するスポンサー降りを示唆。

本当に異例のことです。

コトバ通りに受け取るマスコミ関係者はいないのでは?むしろ、暗にトヨタからさらなる広告宣伝費カットのノロシが上げられた!と解釈する方がなんか自然。

すわ、一大事。マスコミに激震が・・・

テレビにスポンサーが付かなくなる時代。テレビ局にもテレビ番組制作会社も次第に高額なキャスターやタレントを起用できなくなるのでは?

実際すでに始まっている現場での制作費カット、ギャラ相場の地滑り的下落。悲鳴が業界関係者から聞こえてきます。

それもこれも人々が「テレビ」から「ケータイ」へと優先順を変えていることが遠因なんでしょうね。

しかし、新聞もテレビもなくなることはありません。影響力の程度の問題であり「唯一無二・圧倒的存在」だったテレビの世論支配力が若干揺らぐ程度です。逆にいえば世論形成の民主化が進むことかなのもしれません。

また、個性的ながら小規模な企業にとっては、まったく縁遠かったテレビCMが、なんか現実感を帯びた媒体に見えてきます。電通さん抜きで行きましょう。

ある意味、戦後半世紀以上既得権でガッチリ固められてきた現体制が揺らぎ、第二のソニーや第二の松下が登場できる舞台が出現しているのかもしれません。

時代は変わるんですね。

(2008-11-18)
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