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( 香水工場の )

香る生活


香水の分類 #7「マリーン・タイプ(海をイメージ)」
(11). マリーン・タイプ(海をイメージ) 前編


比較的新しいマリーン・タイプ


このマリーン・タイプは、1990年代初頭という比較的最近に登場したタイプです。アクア系・オゾン系ともいわれます。要は「水系」です。


80年代の大量消費時代と自然回帰


80年代は世界的に平和と経済的発展・繁栄の時代でした。アメリカで生まれた大量生産・大量流通・大量消費というライフスタイルが世界中に拡散していく時代です。

それはそれまで人類が体験したことがないような豊かなモノ社会である反面、その反動として人々の心にナチュラル志向・自然回帰の現象が起きた時代です。

スピリチュアル志向トレンドも盛んになる時代です。そしてこれらのトレンドは現在も続いています。


香水業界にも自然回帰の流れ


ナチュラル志向・自然回帰は香水の分野でも模索され、その結果生み出されたニュータイプの香水トレンドが「マリーン・タイプ」や「オソン・タイプ」「アクア・タイプ」と呼ばれる水の匂いを感じさせる系統の香水でした。

アクア系のいくつかの製品が出た後「ロードイッセイ」という香水が「キャロン」という合成香料が使用し、「オゾンノート」「マリンノート」「アクアノート」という新ジャンルを打ち立てました。

その後堰を切ったようにキャロン香水が登場するようになり90年代を通してその流れは止まりませんでした。


水に匂いとは?


水に匂いがあるか?という問いは難しい問題です。私は「ない」と思います。

しかし、何かのはずみで「水のような匂い」をふと感じる瞬間は誰でもあると思います。外で干していた洗濯物を取り込むとき「ふと」感じるあれです。

にわか雨が降り出したとき、海岸を歩いているとき、磯の匂いとは別の「水っぽい匂い」の何か。蛍光灯やテレビの近くで発生しているオゾンにも「水っぽい匂い」を感じる人は少なくありません。

私的表現をすれば水の匂いとは「ブブとした匂い」です。

オゾンや海辺のナゾの匂いが「水の匂い」かどうかは別として、これらは「マリンノート」「オゾンノート」「アクアノート」と命名されるようになりました。

(後編へ続く)

(2009-02-07)
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