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( 香水工場の )

香る生活


香水ファンの嘆き「愛用製品の生産中止」
お客さまからのコメントです。

「15年来、○○というメーカーのティーローズのトワレを愛用していたのですが、製造元がなくなってしまったらしく(今はまだあちこちのお店で在庫が売られているようですが)・・・」

この嘆きは、香水ファンの典型的な嘆き「愛用の製品が生産中止になった」の一つです。このメーカーさんは製造を中止したわけではないようですが、消費者から見えれば「愛用製品の生産中止」です。

先日、別のお客さまからこういうメールをいただきました。

「以前、ミニボトルで「星座」の香水を購入し、とても気に入りましたので、『花火』が少なくなったら購入しようと思っておりました。最近ようやく念願かなえて購入しましたが、ミニボトルのものとかおりが異なるようなのです。当時は新しい瓶ではなかったので、リニューアルした際に新しくかおりも変わって発売されたのでしょうか。・・・」

ご指摘の通りです。昨年「星座」を行いました。このお客さまは、ちょうどリニューアルの時期をまたいでご購入いただいたようです。

「星座」のリニューアルは一部の原料が生産中止になったためです。香水類は原料は、天然香料であれ合成香料であれ、入手できなくなる場合がかなり頻繁に発生しています。

それに加え行政規制や自主規制などで毎年使えなくなる香料がでています。反面新しい香料も毎年作り出され香料メーカーや原料メーカーなどからリリースされています。

「星座」のリニューアルは、オリジナルの香りをそれなりに再現していますが、微妙に違うのも事実です。原料が違うと素直に再現できるモノもありますが、完全な復元が困難な場合も少なくありません。

この辺は香水の運命で、さまざまなメーカーで生産中止になっていくプロダクトが多い一方で消費者の強い要望があるにもかかわらず再リリースできない一つの原因になっています。

「星座」の新バージョンは一般の方には受け入れやすいようで以前より若干人気が上がりましたが、香りは個人ごとの嗜好が強いですので(その方が香水文化のレベルが高い)、このお客さまのように残念に思われる方もおられます。避けがたい宿命です。

香水の歴史には数々の「名香」伝説が残されていますが、現在の私たちがそれを試したいと思っても製造中止になっているものも少なくなく残念です。それだけの知名度やブランド力があれば再リリースしても充分にビジネスとして採算ラインに乗りそうな気がするのに・・・

以前のこの辺の裏事情を「廃盤になった香水の復刻」というタイトルで投稿させていただきました。一度廃盤になるとやっぱり廃盤でいたいとう気がしないでもないです。

(2008-04-14)
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