（失敗しそうなポイントや誤解されがちな注意点を香水アドバイザーが辛口コメント。ご購入時の参考にご利用ください）

●『星座』が帰ってきた

お待たせしました、復刻投票で人気だった『星座』がリリースされる。工場生産が終了し納品された。今は社内の奥倉庫の棚に鎮座している。長年販売していた製品がいざ来てみると再販売できるのか・・と案外ワクワクしますね。

本品は2000年代初頭にリリースし2016年12月まで販売。いったん廃盤になるもグランデとして細々生産し、ついに2020年9月にすべて終了した。

今回の復刻版では商品番号（a126 → z814）が変更されるものの旧製品の処方をそのままで再現している。完全無欠パーフェクトな再現版を期待されると原料ロットが違うので、そうもいくまいが、まあ同じモノである。

香りの善し悪しや好き嫌いはあるが、この製品のよいところは物語性かな？と思う。ネーミングが壮大、ひっくり返ったヘラクレスのラベルも良き塩梅。冬の夜、暖かい部屋で『星座』を一拭きして遠い星に想いを馳せることも一興かなと思わないことはない。

本品は「販売＆プレゼント」用商品である。『ローズ＆サンタの贈り物』25mLなどに付いてくる。入手された方はぜひお楽しみ頂きたい。年末キャンペーンにて12月1日正午から販売開始である。お気に召されることを祈りたい。

●『星座』オリジナルの解説

こちらの製品のメインの香りはシトラス、爽やか系の香りである。同じくシトラス系の「夏よ華」という製品は「シトラス＆サンダルウッド」がテーマになっているが、こちらの「星座」は「シトラス＆グリーンノート」である。

グリーンノートとは、特定の植物名ではなくどんな植物ももっている青葉の香りを一般的に呼ぶ。植物の種類が違っても緑色の葉や茎に含まれる香りは意外にも似た香りなのだ。

グリーンノートのグリーン感は、そのままだと葉緑素のようなニオイで「青臭い」などど呼ばれ、それほど好まれないが、少しだけ香水に混ぜると、あらふしぎ、とってもナチュラルな雰囲気が出る。「草原のような」とか「ハーブのような」といった雰囲気だ。

ナチュラル派シャンプーなどにも多く利用されているので、多くの人にとって馴染み深い香りであるし嫌いな人はそう多くない。私はとっても好きだが、人により好みの多少はだいぶん違う。

シトラスとグリーンノートがともにお好きな方にはおすすめしたい。

だが、それぞれ単体のシングルノートで楽しみたい方には今なぜ「シトラス＆グリーン」なのか？・・といった疑問が湧いてくるだろう。が、あきらめてくれ、そういう製品なのだ。