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( 香水工場の日常 )

日本の精油、ラベンダー

ラベンダーとは?


ラベンダーといえば7〜8月にかけて大地を紫色に染め尽くすシソ科のハーブです。

南仏プロバンス地方のイメージと重なってメルヘンチックな香りもします。香りには清潔感があり世界中で最も愛されるハーブの一つです。


ラベンダー香水?


武蔵野ワークスでも、フローラル・フォーシーズンズ「月桃」のようにラベンダー香水もいいな〜と開発会議で意見が出たりしますが、ラベンダーは、ポピュラーすぎて、市場にラベンダー製品がありふれていますので。


日本のラベンダー産地といえば?


日本でラベンダーといえば北海道・富良野ではないでしょうか?

曽田香料の創業者である曽田政治氏が、昭和12年フランスより種を取り寄せ日本での生産を試みた結果、北海道がラベンダー生産の最適地として選ばれ始まったラベンダー産業の聖地です。

富良野では曽田香料の委託という形態でラベンダー農家が点在し精油生産のための蒸留所が稼働してきました。

その後、昭和50年頃になると海外産の安いラベンダーに対抗できず曽田香料は富良野のラベンダー事業から撤退しましたが、現在でも富良野はラベンダーの街として全国的に有名で、ラベンダーオイルの生産も継続されています。


観光農園化した富良野


しかし、今日では観光業としての比重が高くラベンダーが開花する最盛期、家族連れマイカーで渋滞するラベンダー畑を見るとラベンダー産業としての往年の気迫はややかすれ気味です。


ラベンダー(Lavender)&ラバンジン(Lavandin)


ラバンジンは、ラベンダーの一種です。比較的高地が好きなラベンダーに対して低地でも咲くラバンジンは栽培がしやすいことが特徴です。

ほぼラベンダーと同じ香りで、一般的な製品では、ラバンジンを使用しても「ラベンダー」として表記するメーカーさんが多いようです。

しかし、香料業界では厳密に区別されていて、一般にラベンダーの方が香りが高くまた高価です。


フランスのラベンダー畑は激減中


世界の農業事情は激変しています。

南仏プロバンス地方のイメージが強いラベンダーも主要生産国はフランスから他国に移っており、近年では中国や東欧諸国が実力を付けてきています。

また、農作物のエタノール化が急激に進み何がどうなるか余談を許さない状況です。

もともと北海道のラベンダーは品質的に世界のトップクラスということもあり、経済環境が変化すれば国際競争力を持って再度精油産業として盛り返すことも充分にありえると思います。

それを思うと関係者・農家の方々のご苦労で長年蓄積されてきた栽培ノウハウや蒸留技術が今の時代で消失しないことを祈るばかりです。






(2007-05-28)
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