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日本の香水メーカー武蔵野ワークス
香水創りのブログ (誤字脱字多し、気になる方は近づかないで欲しい)

日本の精油、ハッカ

ハッカ = ミントとは?


漢字は「薄荷」。摘み取った量の割には精製されるハッカオイルの少なさから名付けられたのでしょうか。

海外では「ミント」と呼ばれるハーブです。


ハッカの種類


他のハーブ同様、ミントにも様々な種類があり、またそれらが様々な企業や農業試験場などで交配・品種改良されてきたので、無数の種類が存在すると思いますが、現在世界で生産されるミントのメジャー3種は下記のとおりです:

・ペパーミント(Peppermint)
・スペアミント(Spearmint)
・ジャパニーズミント(Japanesemint)

世界的に「ミント」といえば経済効率が高くすぐれた品質である「ペパーミント」が主流となっています。英ミッチャム地方のホワイト・ペパーミントとブラック・ペパーミントは世界的に有名なペパーミントです。


ペパーミント


武蔵野ワークスは、去年神戸駅前の複合施設「ミント神戸」のオープンに合わせて記念フレグランスを制作させていただきました。

「ミント神戸」というだけあってミントの使用は必須でしたが、使用したものはミラノの北部で生産されたというイタリアミントでした。生物学的にはミッチャム・ペパーミントと同じ品種のミントです。


スペアミント


米国で「ミント」といえば「スペアミント」を指します。

ハッカやペパーミントと比較するとメントールが弱く甘み(カルボン)があるため生の葉っぱは料理に、精油や成分はガムやクッキーなどの加工食品に使用されます。


ジャパニーズミント


そして「ジャパニーズミント」。これが「ハッカ」です。

ハッカは日本在来種(もちろん、生産用の品種は品種改良された栽培種です)で、なんと平安時代から記録が残っているとのこと。産地も岡山などの中国地方から山形などに広く分布。


ハッカは、世界最高峰のミント


ミントの特徴をメントールと考えると、ハッカこそが紛れもなく世界最高のミントです。

メントールの含有量が最高で精油だけでなくメントールが結晶化したハッカ脳(L-メントール)が精製されます。

結晶を取り除いた残りのオイルが精油(ハッカ油)になりますので、そのメントールパワーが推測されます。

結晶を分離してしまうとメントール力はペパーミントに劣りますが、それでもまだスペアミントよりパワーがあります。


ハッカのブランド価値は評価されていない


ミントの世界でハッカは、バラでいえば「ブルガリアローズ」に匹敵する品質と潜在的ブランド力があります。

しかし、品質はともかく、ミントの最強「ブランド」があることを理解している私たち(消費者)、企業さんや関連業者さんが少ないのは残念です。


世界のキタミ = ハッカ聖地


現在、ハッカ産業が盛んだったことの主力産地は北海道北見地方ですが、これは明治時代に山形から入植された方々が開墾した結果です。

昭和初期から戦争による中断がありましたが、昭和30年代にかけて、ピーク時(昭和13年)には世界のハッカ市場7割を独占した日本産ハッカ。

しかし、次第にブラジル産・中国産などの新興ハッカ生産地に押され、昭和46年の輸入自由化を最後にハッカ産業は壊滅状態です。

皮肉な話ですが、日本産ハッカを壊滅に追い込んだブラジル産ハッカも元は日本からの入植者が持ち込んだハッカです。

世界最高のミントブランドとして「日本産ハッカ」が再度、世界の檜舞台に舞うチャンスが必ず来るように思います。その日が近いことを祈るばかりです。






(2007-05-29)
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