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( 香水工場の )

香る生活


男性と香水#6 権力者たちが愛した香り

ヤマト・ドライバーさんの残り香


こうやって見てくると男性の香水への関心と嗜好の変化が読みとれます。

当社には毎日、ヤマト運輸のドライバーさんが荷物の集荷に来てくれています。

ヤマト運輸では地区ごとに担当のドライバーさんがいますが、毎日同じドライバーさんが来るわけでなく4、5人のチームでその日ごとに違うドライバーさんです。

ドライバーさんの中には若いドライバーさんもいますが、彼が集荷に来た日は香水の残り香が感じられます。センスがあるなかなかスマートな付け方です。

彼は香水に慣れていそうな?(その話題に触れたことはないので本当のところは不明ですが)。

若い男性世代には、もはや香水は、特別なものではないようです。

「時代は変わった」

と感慨深いでしょうか?


男はもともと香りに関心あり


でも、案外そうではないのです。歴史を見れば、男達は香りに昔から関心がありました。

香木系の白檀や沈香、伽羅などは男達が愛してやまない香りです。平安時代も鎌倉室町の時代も、貴族も武士も香り物には高いカネをだしていました。


蘭奢待を切り取る日本の権力者達


正倉院に収められている「蘭奢待」(らんじゃたい)は、中国より伝えられた沈香という香木です。

この香木を求めて足利義満、足利義政、織田信長、そして最近では明治天皇がその一部を切り取りになられたことが記録されています。

それどころか、切り口の数から、50人くらいの人間がこの国宝級宝物の一部を切り取ったことが判明しています。

その人々は、すべてその時の権力者だったと思われます。そのほぼすべてが男性だったでしょう。

蘭奢待を切り取る行為は、必ずしも「香りが好きで好きでたまらなかった」ことが理由ではないのですが、香木、つまり高貴な"香り物"を愛する心が潜在的にあることを象徴していると思います。



この記事は#6

#7 幕末、男達の香水
#6 権力者たちが愛した香り
#5 性別がなくなる香水
#3 検索総数が示す「香水&男」
#2 顧客の男女比
#1 男と女の感性の違い
(2009-12-19)
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