( 香水工場の )
香る生活
香水制作セミナー レビュー
今回も楽しく香水セミナーを開催しました(2015/01/26)
(2015年01月24日、セミナールームのスメリング用弊社製品)
当社は空調が弱いので、この時期のセミナーはどうかなと心配していましたが、運良く当日は比較的暖かな天候に恵まれました。寒い日だと指先がかじかんで香料の調合ができないくらいなので。
香水制作は、ある程度狙った香りに調香するには、それなりの基礎トレーニングと経験が必要ですが、狙いを定めず「とにかく、よい香りができればい」ということなら、初心者でも、案外できてしまう点がおもしろいですね。
都会的でクールな柚子から、官能的でワイルドな柚子香水まで、おしゃれな柚子香水をみなさん創られていました。
毎回思うのですが、用意している限られた種類の香料から「こんな香りなるか?」と思わず疑惑が沸いてくるような香りを創る人もいて、開催側の私たちも、かなり楽しめます。
初心者コースですし、一応、みなさま完全に初心者としてお迎えするのですが、中には知識がある方がおられます。今回もおられ、私より知っている方だと汗、ですね。
たとえば、今回香料の一つとしてムスクを用意しましたが、ムスクの種類を具体的に聞かれ驚きました。
香水に配合されるムスクは完全に合成香料ですが、世界のメジャーな香料会社からいろいろな種類のムスクが入手可能です。普通、ムスクの種類を聞かれることはないので驚きました。
こういう方々だと入門コースでは、物足りないのではないかと気になりますが、今回のセミナーで何か新しい発見をされたことを祈るばかりです。
セミナーの最後の方では、自作の香りを周囲の方と交換して評価し合うのですが、このころになると会場の参加者にみなさんもお互い打ち解けて楽しい雰囲気になります。
当社セミナーは製品の展示販売はしていませんが、「スメリングくらいはできる環境が欲しい!」というご要望が多かったので、今回お出ししてみました。
今回も思い出に残る香水セミナーになったことを祈ります。はるばるご来社いただいた参加者のみなさま、この場を借りて御礼申し上げます。
(2015-01-26)
(2015年01月24日、セミナールームのスメリング用弊社製品)
香水制作セミナー開催しました
当社は空調が弱いので、この時期のセミナーはどうかなと心配していましたが、運良く当日は比較的暖かな天候に恵まれました。寒い日だと指先がかじかんで香料の調合ができないくらいなので。
初心者でも楽しい香水創り
香水制作は、ある程度狙った香りに調香するには、それなりの基礎トレーニングと経験が必要ですが、狙いを定めず「とにかく、よい香りができればい」ということなら、初心者でも、案外できてしまう点がおもしろいですね。
都会的でクールな柚子から、官能的でワイルドな柚子香水まで、おしゃれな柚子香水をみなさん創られていました。
毎回思うのですが、用意している限られた種類の香料から「こんな香りなるか?」と思わず疑惑が沸いてくるような香りを創る人もいて、開催側の私たちも、かなり楽しめます。
専門知識がある受講生さんも
初心者コースですし、一応、みなさま完全に初心者としてお迎えするのですが、中には知識がある方がおられます。今回もおられ、私より知っている方だと汗、ですね。
たとえば、今回香料の一つとしてムスクを用意しましたが、ムスクの種類を具体的に聞かれ驚きました。
香水に配合されるムスクは完全に合成香料ですが、世界のメジャーな香料会社からいろいろな種類のムスクが入手可能です。普通、ムスクの種類を聞かれることはないので驚きました。
こういう方々だと入門コースでは、物足りないのではないかと気になりますが、今回のセミナーで何か新しい発見をされたことを祈るばかりです。
会場の雰囲気
セミナーの最後の方では、自作の香りを周囲の方と交換して評価し合うのですが、このころになると会場の参加者にみなさんもお互い打ち解けて楽しい雰囲気になります。
ディスプレイ用の当社製品
当社セミナーは製品の展示販売はしていませんが、「スメリングくらいはできる環境が欲しい!」というご要望が多かったので、今回お出ししてみました。
今回も思い出に残る香水セミナーになったことを祈ります。はるばるご来社いただいた参加者のみなさま、この場を借りて御礼申し上げます。
(2015-01-26)
( 香水工場の )
香る生活
天然100%の香水? 古くて新しい香水トレンド
(香水はファッション、アロマテラピーは医療。アロマテラピーに寄り添い始めた香水)
現代人には当たり前のことですが、香水は食品ではありません。しかし、大昔は香水は食品の一部でした。香水の歴史はそのまま香料の歴史です。香料とは香辛料だったり、植物のオイルだったりするのですが、「香料」という言葉がまだなかったころは、香料はたんに食べ物の一部でした。
大昔は医薬品という考え方もなく、薬効がある食品が次第に医薬品へと分化し進化していきました。香料も同じで食品の中で、香りがよい香辛料やオイルが香料として分化して香料という分野ができあがりました。
香水の起源は、14世紀の「ハンガリーウォーター」とされることがあります。しかし、ハンガリーウォーターは香水ではありませんでした。「飲まれていた」とか「肌に付けていた」と言われるように薬的な使われ方をされていました。目的も美容と健康だったと思われます。
ハンガリーの女王様がハンガリーウォーターで若返ったことから「若返りの水」と言われたという有名な伝説がありますが、今風に言えばアンチエイジング。当時としては最先端の不老不死アンチエイジング・メディスン。どう見てもハンガリーウォーターは香水ではありません。
しかし、このハンガリーウォーターが、フランスに渡る頃から、次第にお薬としての効果効能より、自分を魅力的に見せるためのもの、おしゃれのための小道具としてファッション性を帯びるようになります。
香水は「体臭を隠すために発展した」という人がいますが、ウソではないにしても、そがすべてとは言いがたいでしょう。たんに体臭をマスキングしたいだけなら消臭剤や芳香剤として成長するはずですし、そもそもよい香りをつけたところで悪臭は消えません。悪臭の緩和もされません。たんにニオイが増えるだけですからね。
香水は「お薬」から「ファッション」へと変貌する過程で、香りはより華やかに、より持続性が強く、より新規な香りへと、人々の要求はエスカレートしていきました。ナチュラルな天然香料だけだった香水原料は、その進化の課程で次第に様々な成分が採用されるようになります。
そして「医香同源」や「薬香同源」というコンセプトから、香水は少し離れた存在へと変貌します。
決定打は1921年、パリで放たれました。「シャネルNo.5」の発売です。
化学的に合成されたアルデヒドを大胆に使用した「シャネルNo.5」は香水界に衝撃を与えた名香です。
シャネルNo.5は、合成香料のパワーを世界に知らしめた金字塔的存在となりました。以降、香水の原料はケミカルな香料が主流になりました。それから延々約100年、今でもこの流れは基本的に同じです。
シャネルNo.5は、今までに知らなかった香りが、誰も体験したことがない豪華さで香りました。それは、誰の鼻にもはっきりわかる香り立ちで、わかりやすかったのです。衝撃でしたし、ニュースでした。
しかし、香水の作り手(香水メーカーや香水ブランド)の中には、意識を変化させるところが多く出現しています。そして、香水のトレンドもこの数年で大きな変化が見受けられます。
「天然香料100%の香水」や「天然香料主体の香水」の出現。つまり、香水の天然回帰現象です。
香水の歴史としては、現在は大きな転換期です。しかし、微妙な転換です。原料だけからすると昔に戻る訳ですから、新しくはありません。
天然香料主体の香水は、パワフルな現代香水が数世紀前の香水に戻ること。すると、むしろ、パンチがない、はっきりしない、そして持続力がない香りです。
どうですか、こんな香水? むしろ退化したとさえ思われがちです。衝撃はなくニュースにもなりにくい。これが香水の進歩や進化といえるかどうか、微妙です。
しかし、香水のトレンドとして、こういう香水が世界的に求められている背景には、そういうパンチがないものでも、本物であること、本物であることの価値を評価できる人々の増加です。
ある意味、香水文化の成熟であり、消費者の鑑識眼レベルが上がったことが大きな要因となっています。
ファッションであるはずの香水が、いつのまにかアロマテラピーに回帰し、寄り添いはじめた時代なんですね。香水はファッションであることもまったく捨てていませんので、包容力が広くなったとも言えます。
(2015-01-08)
・香水はファッション、食べ物ではない
現代人には当たり前のことですが、香水は食品ではありません。しかし、大昔は香水は食品の一部でした。香水の歴史はそのまま香料の歴史です。香料とは香辛料だったり、植物のオイルだったりするのですが、「香料」という言葉がまだなかったころは、香料はたんに食べ物の一部でした。
大昔は医薬品という考え方もなく、薬効がある食品が次第に医薬品へと分化し進化していきました。香料も同じで食品の中で、香りがよい香辛料やオイルが香料として分化して香料という分野ができあがりました。
・史上初の香水「ハンガリーウォーター」は香水でなかった
香水の起源は、14世紀の「ハンガリーウォーター」とされることがあります。しかし、ハンガリーウォーターは香水ではありませんでした。「飲まれていた」とか「肌に付けていた」と言われるように薬的な使われ方をされていました。目的も美容と健康だったと思われます。
ハンガリーの女王様がハンガリーウォーターで若返ったことから「若返りの水」と言われたという有名な伝説がありますが、今風に言えばアンチエイジング。当時としては最先端の不老不死アンチエイジング・メディスン。どう見てもハンガリーウォーターは香水ではありません。
・ファンションへと変貌していった香水
しかし、このハンガリーウォーターが、フランスに渡る頃から、次第にお薬としての効果効能より、自分を魅力的に見せるためのもの、おしゃれのための小道具としてファッション性を帯びるようになります。
香水は「体臭を隠すために発展した」という人がいますが、ウソではないにしても、そがすべてとは言いがたいでしょう。たんに体臭をマスキングしたいだけなら消臭剤や芳香剤として成長するはずですし、そもそもよい香りをつけたところで悪臭は消えません。悪臭の緩和もされません。たんにニオイが増えるだけですからね。
香水は「お薬」から「ファッション」へと変貌する過程で、香りはより華やかに、より持続性が強く、より新規な香りへと、人々の要求はエスカレートしていきました。ナチュラルな天然香料だけだった香水原料は、その進化の課程で次第に様々な成分が採用されるようになります。
そして「医香同源」や「薬香同源」というコンセプトから、香水は少し離れた存在へと変貌します。
・自然を越えたシャネルNo.5
決定打は1921年、パリで放たれました。「シャネルNo.5」の発売です。
化学的に合成されたアルデヒドを大胆に使用した「シャネルNo.5」は香水界に衝撃を与えた名香です。
シャネルNo.5は、合成香料のパワーを世界に知らしめた金字塔的存在となりました。以降、香水の原料はケミカルな香料が主流になりました。それから延々約100年、今でもこの流れは基本的に同じです。
・自然に回帰する香水
シャネルNo.5は、今までに知らなかった香りが、誰も体験したことがない豪華さで香りました。それは、誰の鼻にもはっきりわかる香り立ちで、わかりやすかったのです。衝撃でしたし、ニュースでした。
しかし、香水の作り手(香水メーカーや香水ブランド)の中には、意識を変化させるところが多く出現しています。そして、香水のトレンドもこの数年で大きな変化が見受けられます。
「天然香料100%の香水」や「天然香料主体の香水」の出現。つまり、香水の天然回帰現象です。
香水の歴史としては、現在は大きな転換期です。しかし、微妙な転換です。原料だけからすると昔に戻る訳ですから、新しくはありません。
・天然100%の香水は、古くて新しい香水
天然香料主体の香水は、パワフルな現代香水が数世紀前の香水に戻ること。すると、むしろ、パンチがない、はっきりしない、そして持続力がない香りです。
どうですか、こんな香水? むしろ退化したとさえ思われがちです。衝撃はなくニュースにもなりにくい。これが香水の進歩や進化といえるかどうか、微妙です。
しかし、香水のトレンドとして、こういう香水が世界的に求められている背景には、そういうパンチがないものでも、本物であること、本物であることの価値を評価できる人々の増加です。
ある意味、香水文化の成熟であり、消費者の鑑識眼レベルが上がったことが大きな要因となっています。
ファッションであるはずの香水が、いつのまにかアロマテラピーに回帰し、寄り添いはじめた時代なんですね。香水はファッションであることもまったく捨てていませんので、包容力が広くなったとも言えます。
(2015-01-08)
( 香水工場の )
香る生活
オシャレと男と香水
(誰もがこの体型、というわけにはいかない)
一時期、メトロセクシャルなんてコトバが化粧品業界ではやっておりました。メトロセクシャルという造語は、1990年代にイギリスで生まれたそうで、先進国の今時の世相を反映しているコトバとしてそこそこ普及した感じです。
メトロセクシャルを強いて訳せば「都会性」? 男性とは関係なさそうな造語ですが、中身は男性の意識変化でなので「都会男性」でしょうか(なんか古い雑誌のタイトルみたいな響き)。美容も含め、男性のライフスタイル全体の変化を差しています。
現代の特徴は、動力と機械が発達し、以前ほど肉体労働が求められないこと、反面、知的作業が増えたこと、インターネットやマスメディアの普及で動画などのリアルでビジュアルな容姿が簡単に配信されることで、見た目の容姿が、人類史上かつてないほど重視される時代になっていること。
つまり、汗臭いイメージだった男達が、知的でスマートな動物へと変化してきたわけです。
一方で、人と人の関係はリアルなものから、ネットを通したバーチャルなコンタクトが多くなりましたので、もう見た目の第一印象は、とっても重要。
結果的に男性が、自分の容姿に気を遣う時代だという話なんですね。
有名人や政治家になると、容姿は、もうそれだけで人気や支持者数の増減に関わる生命線。テレビ映りをよくするため専任のスタイリストが付いていたりします。米国の企業では、テレビによくでるような社長さんの場合、社長専用のスタイリストが付いているなんて普通のことになりました。
メトロセクシャルな男性達が、容姿に気を遣う理由は、有名人や政治家ほどではないにしても、容姿がビジネスに直結する要因になってきている点も見逃せません。
毛染めや眉カット、もはや女性のためだけの身繕いではありません。爪の手入れも念入りな男達の姿は、昭和世代からは異様かもしれませんが、これが今時の男性のスタンダードな姿なんでしょうね。あ、私はおおむね無縁ですが。
ある調査によると、オシャレに気を遣う20代-30代の男性は50%以上。また香り関連グッズ(香水、フレグランス、デオドラントなど)を使用している男性の割合は、30%だそうです。
昭和の百貨店では、香水売場で男性がうろうろしていると彼女へのプレゼント探し程度で、自分自身の香水を求める人は珍しいことでしたが、現代では男性の姿は普通になりました。男性香水専用コーナーも珍しくありません。
当社の事例ですと、2000年頃のお客様の男女比は「5% 対 95%」くらいで、現在では「20% 対 80%」かな。男性躍進といった感じです。
メトロセクシャルな男性が増えると、彼らはオシャレに気を遣いいます。すうと「オシャレの総仕上げである香水」にも自然と関心が行くのでは、と当社では分析しています。当社にはありがたい話なんですね。 (2015-01-08)
・時代の変化とメトロセクシャル
一時期、メトロセクシャルなんてコトバが化粧品業界ではやっておりました。メトロセクシャルという造語は、1990年代にイギリスで生まれたそうで、先進国の今時の世相を反映しているコトバとしてそこそこ普及した感じです。
メトロセクシャルを強いて訳せば「都会性」? 男性とは関係なさそうな造語ですが、中身は男性の意識変化でなので「都会男性」でしょうか(なんか古い雑誌のタイトルみたいな響き)。美容も含め、男性のライフスタイル全体の変化を差しています。
・メトロセクシャルな男性達
現代の特徴は、動力と機械が発達し、以前ほど肉体労働が求められないこと、反面、知的作業が増えたこと、インターネットやマスメディアの普及で動画などのリアルでビジュアルな容姿が簡単に配信されることで、見た目の容姿が、人類史上かつてないほど重視される時代になっていること。
つまり、汗臭いイメージだった男達が、知的でスマートな動物へと変化してきたわけです。
一方で、人と人の関係はリアルなものから、ネットを通したバーチャルなコンタクトが多くなりましたので、もう見た目の第一印象は、とっても重要。
結果的に男性が、自分の容姿に気を遣う時代だという話なんですね。
・今となってはビジネスに直結する容姿
有名人や政治家になると、容姿は、もうそれだけで人気や支持者数の増減に関わる生命線。テレビ映りをよくするため専任のスタイリストが付いていたりします。米国の企業では、テレビによくでるような社長さんの場合、社長専用のスタイリストが付いているなんて普通のことになりました。
メトロセクシャルな男性達が、容姿に気を遣う理由は、有名人や政治家ほどではないにしても、容姿がビジネスに直結する要因になってきている点も見逃せません。
・自分磨き = 男のたしなみ
毛染めや眉カット、もはや女性のためだけの身繕いではありません。爪の手入れも念入りな男達の姿は、昭和世代からは異様かもしれませんが、これが今時の男性のスタンダードな姿なんでしょうね。あ、私はおおむね無縁ですが。
・メトロセクシャルと香水
ある調査によると、オシャレに気を遣う20代-30代の男性は50%以上。また香り関連グッズ(香水、フレグランス、デオドラントなど)を使用している男性の割合は、30%だそうです。
昭和の百貨店では、香水売場で男性がうろうろしていると彼女へのプレゼント探し程度で、自分自身の香水を求める人は珍しいことでしたが、現代では男性の姿は普通になりました。男性香水専用コーナーも珍しくありません。
当社の事例ですと、2000年頃のお客様の男女比は「5% 対 95%」くらいで、現在では「20% 対 80%」かな。男性躍進といった感じです。
・オシャレの総仕上げ?=?香水
メトロセクシャルな男性が増えると、彼らはオシャレに気を遣いいます。すうと「オシャレの総仕上げである香水」にも自然と関心が行くのでは、と当社では分析しています。当社にはありがたい話なんですね。 (2015-01-08)
( 香水工場の )
香る生活
当てにならないかも? 香水の第一印象
(香水ショップでの香水の選び方)
第一印象がステキ!な香水
香水ショップには多くの場合、ムエット(匂い紙)が備えつけられています。
香水をムエットにシュッと一拭きスプレーして、紙を振って(エタノールの第一波を飛ばすため)鼻に近づけます。
「これはステキ!」と思える香りは、かなり多いものです。
「イケてる!」という香りも、それなりに多い。
問題は、そこで買いたい香水を決めてしまうか、です・・・しばし自問自答。私のおすすめは、ステキな香りでも、そのタイミングではとりあえず先送りです。
その香水が、第一印象のままならいいのですが、香水は香調が変化していくもの。
(1)ノート(香調)が変化するにつれて第一印象ほど好きでなくなる。(2)ノート(香調)が変化するにつれて、むしろ、嫌い・不快になる。(3)時間が経過しても香調は比較的安定しているが、自分が好きでなくなる。
といった現象はよくあること。
時間が経過すると香水は、甘さやムスクが出がちなので、そのへんが嫌いという方、それなりに多いようです。
時間たつと、頭が痛くなるという人もいるものです。
ムエットで数種類の香水を試して、お気に入りを見つけたら、そのお気に入りだけを実際に自分の肌(腕などがいいでしょう)につけて、そのままお店を出てしまうのも香水選びの方法ですね。
自宅に戻った後、オンとオフの気持ちが変化した後に感じる香水の印象は本物かも。その時点でも好きな香りは、やはり好きな香りの可能性が高いでしょう。
海外旅行など、それが一度きりしか行けない香水ショップで、日本では入手できない香水なら?・・・リスクを取るか、安全に徹した方がいいか?
それは、もうもはや個人の判断。お気に召す香りであることを祈るしかありません。
(2015-01-08)
第一印象がステキ!な香水
・香りの第一印象に一目惚れ?
香水ショップには多くの場合、ムエット(匂い紙)が備えつけられています。
香水をムエットにシュッと一拭きスプレーして、紙を振って(エタノールの第一波を飛ばすため)鼻に近づけます。
「これはステキ!」と思える香りは、かなり多いものです。
「イケてる!」という香りも、それなりに多い。
問題は、そこで買いたい香水を決めてしまうか、です・・・しばし自問自答。私のおすすめは、ステキな香りでも、そのタイミングではとりあえず先送りです。
・香水は第一印象がすべてではない
その香水が、第一印象のままならいいのですが、香水は香調が変化していくもの。
(1)ノート(香調)が変化するにつれて第一印象ほど好きでなくなる。(2)ノート(香調)が変化するにつれて、むしろ、嫌い・不快になる。(3)時間が経過しても香調は比較的安定しているが、自分が好きでなくなる。
といった現象はよくあること。
時間が経過すると香水は、甘さやムスクが出がちなので、そのへんが嫌いという方、それなりに多いようです。
時間たつと、頭が痛くなるという人もいるものです。
・時間が経過して気持ちがクリアしても好きな香り
ムエットで数種類の香水を試して、お気に入りを見つけたら、そのお気に入りだけを実際に自分の肌(腕などがいいでしょう)につけて、そのままお店を出てしまうのも香水選びの方法ですね。
自宅に戻った後、オンとオフの気持ちが変化した後に感じる香水の印象は本物かも。その時点でも好きな香りは、やはり好きな香りの可能性が高いでしょう。
・一度しか行かない海外旅行で香水選びは?
海外旅行など、それが一度きりしか行けない香水ショップで、日本では入手できない香水なら?・・・リスクを取るか、安全に徹した方がいいか?
それは、もうもはや個人の判断。お気に召す香りであることを祈るしかありません。
(2015-01-08)
( 香水工場の )
香る生活
香りを楽しむためには体力も必要
(患者さんにとって香り・匂いは辛いことが多い)
柔軟剤の香りが人気です。ちょっと前までは洗剤もトイレタリーも「無香料」や「微香」が人気でしたので、香りのトレンドもあっという間の逆転です。「それにしてもこんなに真逆になるもの?」と私も驚いています。
香水やフレグランス、柔軟剤、芳香剤のちょっと強すぎる香りが「香害」を起こしているケースもあり悩ましい。今日は、病院での香水やフレグランス、香りが強い柔軟剤など「香りもの」について考えてみます。
ユリは、甘い芳香がうっとりする夏の花です。とくにカサブランカはパワフルな香りで私たちを楽しましてくれる。しかし、病院のお見舞いにカサブランカを持って行く人は多くありません。
病院では、香水もフレグランスも、お花も、香りが強いモノはおおむねネガティブに受け取られがちです。
病院で香りものが敬遠されがちな理由は、患者さんの具合に影響するからです。患者さんにとって香り・匂いは、よい香り・悪い香りを別にして、それが辛いのです。
医学的なメカニズムは不明ですが、具合が悪いと大半の人は香り・匂いに苦痛を感じます。体験された方も多いでしょう。私は仕事柄、平均的な人よりもニオイや香りに対する耐性がある方です。涙が出るほどの腐敗臭にもある程度無言で耐えられます。
しかし、以前、食中毒にやられて数日間、伏せたときは、ほんの少し料理のニオイが香ってくるだけでトイレに駆け込んで、吐いたり出したり。
ふしぎですが、香りを楽しむためには、香りに耐えられるだけの体力が必要という現実があります。お酒を楽しむためにも体力が必要。似た生理現象かもしれません。
病院では、食堂から病室に流れ込む匂いで具合が悪くなる患者さんの話はよく聞きます。複数のお医者さんや看護士さんに聞いたところ、病院は香り・匂いがない、無臭の方が好ましいと言う方が多いようです。
ところで、一方で当社では、病室から香水をご注文いただくお客様もおられます。ご本人からだったり、付き添いの方からだったり。お届け先が病室の場合があるのでわかります。周囲の方への影響もありますので、心配なときもあります。
実際に病室からご注文されたお客様に、お聞きしたことがあります。「入院中、香りが心の支えになっている」とのことでした。体力がなければ、楽しめない香りですが「癒される香り」・「励ましてくれる香り」という香りも実際にあるようです。
先の大震災では被災されて体力・精神ともに疲弊した人々が避難先で、オレンジオイルやローズオイルなどのエッセンシャルオイルの香りに癒されたという体験談は何回か耳にしました。また、ストレスと不安・失望・絶望のため眠れない人々が、ぐっすり眠れる安眠アイテムとして「香り」は多くの人に取り上げられます。
香りが患者さんの心の支えや励みになっている事実も存在しますし、香りの医学的な効果もおそらく期待できるでしょう。だから、病院では「香りものはすべてNO!」という法律を作ることは不可能と考えられます。
?では、香害をどのように抑止すべきでしょうか?
?欧米では数年前から、香水の「公共施設内での使用禁止」や「学校内での使用禁止」といった取り組みを推進する行政が多くなってきました。これは法律や規則レベルの話です。こういった強制力のある対策も一部必要になるかもしれません。
しかし、あまりにも規則ばかりですと社会も息苦しい。できるなら、マナーとして成熟すれば実際の抑止力は生まれる気がします。
たとえば、レストランでのマナーやコンサートホールでのマナー、電車内でのマナー・・・強制力はなくても人々の常識として受け入れられ、人々の行動を規制する力になっています。
香害に対する個人の配慮に関しても、マナー(常識)が形成されていくと考えられます。そういう香り文化の成熟が一つの大きな、実行力のある抑止力になるはずです。
(2015-01-08)
・強すぎる香水やフレグランス、柔軟剤の「香害」
柔軟剤の香りが人気です。ちょっと前までは洗剤もトイレタリーも「無香料」や「微香」が人気でしたので、香りのトレンドもあっという間の逆転です。「それにしてもこんなに真逆になるもの?」と私も驚いています。
香水やフレグランス、柔軟剤、芳香剤のちょっと強すぎる香りが「香害」を起こしているケースもあり悩ましい。今日は、病院での香水やフレグランス、香りが強い柔軟剤など「香りもの」について考えてみます。
・病院のお見舞いにカサブランカ?
ユリは、甘い芳香がうっとりする夏の花です。とくにカサブランカはパワフルな香りで私たちを楽しましてくれる。しかし、病院のお見舞いにカサブランカを持って行く人は多くありません。
病院では、香水もフレグランスも、お花も、香りが強いモノはおおむねネガティブに受け取られがちです。
・健康でないと香りを楽しめない現実
病院で香りものが敬遠されがちな理由は、患者さんの具合に影響するからです。患者さんにとって香り・匂いは、よい香り・悪い香りを別にして、それが辛いのです。
医学的なメカニズムは不明ですが、具合が悪いと大半の人は香り・匂いに苦痛を感じます。体験された方も多いでしょう。私は仕事柄、平均的な人よりもニオイや香りに対する耐性がある方です。涙が出るほどの腐敗臭にもある程度無言で耐えられます。
しかし、以前、食中毒にやられて数日間、伏せたときは、ほんの少し料理のニオイが香ってくるだけでトイレに駆け込んで、吐いたり出したり。
・香りを楽しむためには体力が必要
ふしぎですが、香りを楽しむためには、香りに耐えられるだけの体力が必要という現実があります。お酒を楽しむためにも体力が必要。似た生理現象かもしれません。
病院では、食堂から病室に流れ込む匂いで具合が悪くなる患者さんの話はよく聞きます。複数のお医者さんや看護士さんに聞いたところ、病院は香り・匂いがない、無臭の方が好ましいと言う方が多いようです。
・ストレスと不安に効果がある香り
ところで、一方で当社では、病室から香水をご注文いただくお客様もおられます。ご本人からだったり、付き添いの方からだったり。お届け先が病室の場合があるのでわかります。周囲の方への影響もありますので、心配なときもあります。
実際に病室からご注文されたお客様に、お聞きしたことがあります。「入院中、香りが心の支えになっている」とのことでした。体力がなければ、楽しめない香りですが「癒される香り」・「励ましてくれる香り」という香りも実際にあるようです。
先の大震災では被災されて体力・精神ともに疲弊した人々が避難先で、オレンジオイルやローズオイルなどのエッセンシャルオイルの香りに癒されたという体験談は何回か耳にしました。また、ストレスと不安・失望・絶望のため眠れない人々が、ぐっすり眠れる安眠アイテムとして「香り」は多くの人に取り上げられます。
・香りのマナーの普及が、香害抑止のカギ?
香りが患者さんの心の支えや励みになっている事実も存在しますし、香りの医学的な効果もおそらく期待できるでしょう。だから、病院では「香りものはすべてNO!」という法律を作ることは不可能と考えられます。
?では、香害をどのように抑止すべきでしょうか?
?欧米では数年前から、香水の「公共施設内での使用禁止」や「学校内での使用禁止」といった取り組みを推進する行政が多くなってきました。これは法律や規則レベルの話です。こういった強制力のある対策も一部必要になるかもしれません。
しかし、あまりにも規則ばかりですと社会も息苦しい。できるなら、マナーとして成熟すれば実際の抑止力は生まれる気がします。
たとえば、レストランでのマナーやコンサートホールでのマナー、電車内でのマナー・・・強制力はなくても人々の常識として受け入れられ、人々の行動を規制する力になっています。
香害に対する個人の配慮に関しても、マナー(常識)が形成されていくと考えられます。そういう香り文化の成熟が一つの大きな、実行力のある抑止力になるはずです。
(2015-01-08)
( 香水工場の )
香る生活
男の体臭は、女性の無意識チェックポイント
(女性は相手の体臭から予想以上に多くの無意識情報を得ているんです)
「怖いモノ見たさ」というコトワザ(?)があるくたいで、ちょっと怖いモノを見てみたいという心理が人にはあります。
似た心理に「臭いものを嗅いでみたい」という心理も人には備わっているようです。臭いとわかっていながら「どれくらい凄いニオイか」は確かめたくなるものです。
シュールストレーミングは、ノルウェーが誇る世界屈指の臭い発酵食品。
小泉武夫教授の本で日本でもすっかり知名度をあげました。YouTubeでは、この缶詰を開けて絶叫する人々の動画が多数アップされています。
どちらかというと「楽しい」絶叫系に近いかと。
この「臭いモノ嗅ぎたさ」は、男性より女性に強い傾向がないでしょうか。
女性は、一般に男性よりよりニオイに敏感です。意識的にしろ・無意識にしろニオイからいろいろな情報を得ます。
当然、初対面の男性もビジュアル・肉体的な特徴やファッションセンスは一番のインパクト。
指先の清潔度も女心に訴えるものがあるとか。最近では欧米のように靴の輝き具合までチェックされるそうで、いやはや厳しい世の中です。
それらビジュアル系情報は大脳皮質で理性的に処理され判断されます。しかし、ニオイはどうでしょう?
相手から感じられる体臭は、理性的な判断を得意とする大脳皮質ではなく、本能に近い大脳辺縁系で、もっと原始的に「好き・嫌い」の感情になりやすいと思われます。
好き・嫌いは理屈ではないので、どうにもできません。
確かなエビデンスは、まだ存在しませんが、動物には体臭で自分との相性を本能的に嗅ぎ取る働きがありそうです。
それらは意識に上がってこないケースが多く、なぜ好きか、なぜ嫌いか説明できないけど、やっぱり「あの人、・・なのよネー」となりやすい部分です。
相性の問題なのでムリして体臭を変えても意味がありません。
しかし、最低でも清潔感がある体臭でなければ、本能が判断する前に無条件にショットアウトされる可能性もあります。
こちらは日常生活の習慣や心がけ次第でなんとでもなる部分ではないでしょうか。
汚れた体臭ではなく、アナタの真の体臭を相手の女性に届けることが最初のステップかもしれません。
香水は、体臭を隠す、あるいは体臭を隠すための小道具と思われがちですが誤解です。
香水は体臭と混じり合い、体臭を引き立てるものです。反面、マイナスに働くこともあります。
魅力的な体臭を台無しにするような香水を付けるくらいなら、むしろ香水はオススメできません。
しかし、ばっちり決まる香水だと、フェロモン的な効果を発揮する瞬間にもなります。巷のフェロモン香水では絶対に演出できない効果です。
(2015-01-07)
・女性に強い「臭いモノ嗅ぎたさ」
「怖いモノ見たさ」というコトワザ(?)があるくたいで、ちょっと怖いモノを見てみたいという心理が人にはあります。
似た心理に「臭いものを嗅いでみたい」という心理も人には備わっているようです。臭いとわかっていながら「どれくらい凄いニオイか」は確かめたくなるものです。
シュールストレーミングは、ノルウェーが誇る世界屈指の臭い発酵食品。
小泉武夫教授の本で日本でもすっかり知名度をあげました。YouTubeでは、この缶詰を開けて絶叫する人々の動画が多数アップされています。
どちらかというと「楽しい」絶叫系に近いかと。
この「臭いモノ嗅ぎたさ」は、男性より女性に強い傾向がないでしょうか。
女性は、一般に男性よりよりニオイに敏感です。意識的にしろ・無意識にしろニオイからいろいろな情報を得ます。
・ビジュアル面は理性で、ニオイは本能的に判断されがち
当然、初対面の男性もビジュアル・肉体的な特徴やファッションセンスは一番のインパクト。
指先の清潔度も女心に訴えるものがあるとか。最近では欧米のように靴の輝き具合までチェックされるそうで、いやはや厳しい世の中です。
それらビジュアル系情報は大脳皮質で理性的に処理され判断されます。しかし、ニオイはどうでしょう?
相手から感じられる体臭は、理性的な判断を得意とする大脳皮質ではなく、本能に近い大脳辺縁系で、もっと原始的に「好き・嫌い」の感情になりやすいと思われます。
・ニオイでわかる相手との相性
好き・嫌いは理屈ではないので、どうにもできません。
確かなエビデンスは、まだ存在しませんが、動物には体臭で自分との相性を本能的に嗅ぎ取る働きがありそうです。
それらは意識に上がってこないケースが多く、なぜ好きか、なぜ嫌いか説明できないけど、やっぱり「あの人、・・なのよネー」となりやすい部分です。
相性の問題なのでムリして体臭を変えても意味がありません。
・本当の自分の体臭を届けよう
しかし、最低でも清潔感がある体臭でなければ、本能が判断する前に無条件にショットアウトされる可能性もあります。
こちらは日常生活の習慣や心がけ次第でなんとでもなる部分ではないでしょうか。
汚れた体臭ではなく、アナタの真の体臭を相手の女性に届けることが最初のステップかもしれません。
・体臭を引き立てる香水を選ぶ
香水は、体臭を隠す、あるいは体臭を隠すための小道具と思われがちですが誤解です。
香水は体臭と混じり合い、体臭を引き立てるものです。反面、マイナスに働くこともあります。
魅力的な体臭を台無しにするような香水を付けるくらいなら、むしろ香水はオススメできません。
しかし、ばっちり決まる香水だと、フェロモン的な効果を発揮する瞬間にもなります。巷のフェロモン香水では絶対に演出できない効果です。
(2015-01-07)
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