( 香水工場の )
香る生活
リフィル用の香水ボトル
1ヶ月前に「香水で、リフィルってあり?」という記事を投稿しましたが、その後の進捗状況です(2016/03/01)
試作中のアルミキャップ
今回のプロジェクトは「香水ボトルをもっとエコな方式にできないか」という発想から始まりました。
といってもリフィル(詰め替え商品)の一般的なイメージであるアルミパウチでの販売は現状ではいろいろハードルが予想されるので、まずはネジ式キャップの香水ボトルでの販売を計画しています。
スプレイヤー(スプレー)とキャップを自由に取り外し・交換・装着できる方式を採用予定です。
スプレイヤー(スプレー)タイプの香水は広く普及していますので、世界にはいろいろなスプレー・メーカーがあって、いろいろ製品があります。
ネジ式スプレーの仕入れ自体はそれほど大きな問題ではありません。
しかし、キャップとなると、これが、そもそもモノがありません。
「え?」と思われるかもしれません。香水ボトル用のネジ式キャップはほとんどありません。一つには、単純に今まで需要がなかったためと思われます。
その他、香水瓶の注ぎ口に関して、サイズや深さ、ネジの巻き数などは世界的に規格化されておらず汎用的な製品が作りにくいという事情もあるでしょう。
そこでネジキャップ・タイプの香水瓶を作るとしたら、そのキャップは「金型から作る」ことになります。
金型は会計上「固定資産」と見なされ、会社の財産となるだけにそれなりのお値段・初期投資が発生します。
しかも、一度製作された金型はほぼ変更はできませんので、乗るか反るかのリスクもあり企業にはリスクがある話なんですよね。
金型製作がリスキーなので、どうしたものか、と案配していたところ、たまたま問い合わせたある大手のガラス瓶メーカーさんが当社と同じリフィル型の容器開発に関心がおありで、しかもモックアップのキャップをすでに制作されていました。
文字通り「渡りに舟」な展開でした。
ガラス瓶メーカーさんとしても関心はあるが具体的な案件なしに金型製作はリスクが高いとして膠着状態だった模様です。
折衝を通して当社が金型製作コストの一部を負担することで、このプロジェクトは動き出しました。
キャップの金型は1ヶ月程度でできますが、耐久性や液漏れテスト・時間加速テストなどありますので、早くても夏に初代製品をリリースできるかどうか、といったスケジュール感になりそうです。
また、仮に問題なく進行しても、すべての商品をすぐに切り替えることは不可能で、数年かけて段階的にリフィルタイプの容器に移行するプランを描いています。
(2016-03-01)
試作中のアルミキャップ
取り外しできるスプレー
今回のプロジェクトは「香水ボトルをもっとエコな方式にできないか」という発想から始まりました。
といってもリフィル(詰め替え商品)の一般的なイメージであるアルミパウチでの販売は現状ではいろいろハードルが予想されるので、まずはネジ式キャップの香水ボトルでの販売を計画しています。
スプレイヤー(スプレー)とキャップを自由に取り外し・交換・装着できる方式を採用予定です。
香水ボトル用のキャップがない
スプレイヤー(スプレー)タイプの香水は広く普及していますので、世界にはいろいろなスプレー・メーカーがあって、いろいろ製品があります。
ネジ式スプレーの仕入れ自体はそれほど大きな問題ではありません。
しかし、キャップとなると、これが、そもそもモノがありません。
「え?」と思われるかもしれません。香水ボトル用のネジ式キャップはほとんどありません。一つには、単純に今まで需要がなかったためと思われます。
その他、香水瓶の注ぎ口に関して、サイズや深さ、ネジの巻き数などは世界的に規格化されておらず汎用的な製品が作りにくいという事情もあるでしょう。
キャップの金型製作
そこでネジキャップ・タイプの香水瓶を作るとしたら、そのキャップは「金型から作る」ことになります。
金型は会計上「固定資産」と見なされ、会社の財産となるだけにそれなりのお値段・初期投資が発生します。
しかも、一度製作された金型はほぼ変更はできませんので、乗るか反るかのリスクもあり企業にはリスクがある話なんですよね。
他社様と共同で金型製作
金型製作がリスキーなので、どうしたものか、と案配していたところ、たまたま問い合わせたある大手のガラス瓶メーカーさんが当社と同じリフィル型の容器開発に関心がおありで、しかもモックアップのキャップをすでに制作されていました。
文字通り「渡りに舟」な展開でした。
ガラス瓶メーカーさんとしても関心はあるが具体的な案件なしに金型製作はリスクが高いとして膠着状態だった模様です。
折衝を通して当社が金型製作コストの一部を負担することで、このプロジェクトは動き出しました。
リフィル・エコ プロジェクト
キャップの金型は1ヶ月程度でできますが、耐久性や液漏れテスト・時間加速テストなどありますので、早くても夏に初代製品をリリースできるかどうか、といったスケジュール感になりそうです。
また、仮に問題なく進行しても、すべての商品をすぐに切り替えることは不可能で、数年かけて段階的にリフィルタイプの容器に移行するプランを描いています。
(2016-03-01)
( 香水工場の )
香る生活
香水のリフィル
スプレー部分をはずせない香水が多い、よってリフィルという発想も生まれない・・(2016/02/01)
香水瓶のスプレー部分の例 (左がカシメタイプ、右がネジタイプ。ネジタイプは首が長くなる傾向があります。見分け方は外見だけではわかりにくく手でひねって取り外せればネジタイプ)
香水ボトルでネジ式のスプレーは少なく、大半の香水はスプレー部分はずせない仕組みになっています。
スプレーの金属部分を圧着して接合する方式を「カシメ」と呼びます。
漢字では「加締め」と書きます。カシメる機械や器具が加締器や加締機です。
カシメは香水用語ではなく金属パーツを圧着や溶接で接合するものは一般に広くカシメと呼ばれます。
たとえば、鉄骨や鉄板を接合するネジに似たリベットは胴体部分をハンマーなどで叩きつぶして金属同士を接合します。
皮革製品の穴などを補強するハトメ(真鍮金具)もカシメの一種と言えます。それを言えば、ホチキスだってカシメですね。
香水のスプレー部分の底辺は、おおよそスカートのような形状のアルミ素材で、これをガラス瓶の口にかぶせてスカート周囲を専用装置で圧着してできあがります。
香水瓶とスプレー部分の接合タイプは、カシメ式かネジ式の2種類で他はあまりありません。
香水のスプレー部分をカシメにする理由は主に2点です:
(1)香水の液体漏れ防止
(2)異物混入防止
ネジ式だと配送中に緩むリスクがあります。
実際、当社も以前はネジ式の香水ボトルを使用していた時期がありますが、このトラブルは多少経験があります。
香水メーカーの人間からすればネジ式は若干心配ですね。
また、ネジ式には輸送中や商品の展示中に悪意ある第三者による異物混入リスクもあります。
それを回避するためにもカシメ式が好まれます。とくに欧米の大手ブランドさんでは、だいたいカシメを採用しています。
一方、日本のマーケットではネジ式が一般に好まれます。その理由は:
(1)小分け需要があること(スプレー部分をはずせること)
(2)分別廃棄の需要
日本ではゴミ廃棄に関して分別廃棄しやすいことが消費財製品の条件の一つとして求められます。
以前、アメリカ人に聞いた話ですが、日本の分別廃棄をみて「アメリカではありえない!」と言っておられました。
不要なモノは、なんでも丸ごとゴミ箱に「直行」らしいです。
当社は香水ボトルの使い捨てに以前からモヤモヤしたものをもってきました。
しかし、香水ボトルの主要生産国であるヨーロッパでは日本のような分別廃棄の意識がまだ高くないのか、ネジ式ボトル自体があまり作られていません。
一つには、ネジ式は一般にボトルの首が長くなりがちで、デザイン的に美しさに問題があります。
香りだけでなく見た目も格調高くなければならない香水ボトルですので、多くのクリエイターからノーと言われやすい事実もあります。
しかし、近年、世界的なエコ意識が加速・浸透してきており、さまざまなコスメ商品にもエコ・ムーブメントが見られるようになってきました。
たとえば、リフィル方式もそのムーブメントの一つです。
香水におけるリフィルは、自然、ネジ式ボトルへの移行を意味します。
「香水にもリフィルがあってもいいのでは?」という意見は、まだ一般的ではありませんが、考えている香水メーカーはあるはずです。
しかし、実際、チョイスできるボトルは今のところほとんどありません。ここが悩みどころです。
国内外の香水ボトルメーカーさんに問い合わせてみても、リフィル可能な香水ボトル(かつ、デザイン的・機能的な条件を満たすモノ)を取り扱っているところは今のところ見いだせません。
ガラスボトルは、お金をかければオリジナルでも作れるのですが、完成度という点でこちらも悩ましい。
ボトルの原型となる金型の製作には最低100万円。
その上、液漏れリスクやデザインの完成度の問題を考えると、大手さんでさえ、オリジナルの香水瓶を制作するところは少ない(商品サイクルが短くなり、オリジナル制作をする余裕がなくなっているという事情もあり)。
またオリジナルボトルは、タイム・ツー・マーケット(デザイン・設計から品質が安定し市場投入可能になるまでのリードタイム)が、1年や2年かかることもあり、たかが香水瓶なのに案外苦労させられます。
近年、香水ブランドや香水メーカーは、オリジナルボトルを制作したいところが多くなりました。
リフィルとは「詰め替え」のことですが、「詰め替え」といえば、たいてい安価なプラスティック袋に入った液体で、お買い得プライスになっているイメージがあります。
これも、高級化粧品がリフィルタイプへ移行する際の大きな障害になっています。
リフィルに移行する行為自体が、商品イメージを損なうのではないかという恐れがあるためです。
しかし、エコな製品を今後作っていかなければ「環境に対して優しくない企業」というイメージは避けがたく、将来大きな打撃になるだけに、どこの化粧品メーカー・ブランドさんにとっても大きなテーマとなってきました。
そこで展示会などでは、エコ型コンセプト商品が出始めています。
2015年はエコ型コンセプト商品の小出しがちらほらと始まった年だったと私は感じています。
当社も長年の課題であるリフィルタイプの商品を、今年は、テスト投入できないかと現在準備中です。
リフィルタイプの香水なんて、香水のイメージになじまないかもしれませんが、消費者のみなさまからどのように評価されるのかチャレンジしたい。
※(2016/02/29)続報 → 「リフィル・エコ プロジェクト」
(2016-02-02)
香水瓶のスプレー部分の例 (左がカシメタイプ、右がネジタイプ。ネジタイプは首が長くなる傾向があります。見分け方は外見だけではわかりにくく手でひねって取り外せればネジタイプ)
香水スプレーの接合方法「カシメ」とは?
香水ボトルでネジ式のスプレーは少なく、大半の香水はスプレー部分はずせない仕組みになっています。
スプレーの金属部分を圧着して接合する方式を「カシメ」と呼びます。
漢字では「加締め」と書きます。カシメる機械や器具が加締器や加締機です。
カシメは香水用語ではなく金属パーツを圧着や溶接で接合するものは一般に広くカシメと呼ばれます。
たとえば、鉄骨や鉄板を接合するネジに似たリベットは胴体部分をハンマーなどで叩きつぶして金属同士を接合します。
皮革製品の穴などを補強するハトメ(真鍮金具)もカシメの一種と言えます。それを言えば、ホチキスだってカシメですね。
香水のスプレー部分の底辺は、おおよそスカートのような形状のアルミ素材で、これをガラス瓶の口にかぶせてスカート周囲を専用装置で圧着してできあがります。
香水瓶とスプレー部分の接合タイプは、カシメ式かネジ式の2種類で他はあまりありません。
世界ではカシメ式が優勢
香水のスプレー部分をカシメにする理由は主に2点です:
(1)香水の液体漏れ防止
(2)異物混入防止
ネジ式だと配送中に緩むリスクがあります。
実際、当社も以前はネジ式の香水ボトルを使用していた時期がありますが、このトラブルは多少経験があります。
香水メーカーの人間からすればネジ式は若干心配ですね。
また、ネジ式には輸送中や商品の展示中に悪意ある第三者による異物混入リスクもあります。
それを回避するためにもカシメ式が好まれます。とくに欧米の大手ブランドさんでは、だいたいカシメを採用しています。
日本ではネジ式が好まれる
一方、日本のマーケットではネジ式が一般に好まれます。その理由は:
(1)小分け需要があること(スプレー部分をはずせること)
(2)分別廃棄の需要
日本ではゴミ廃棄に関して分別廃棄しやすいことが消費財製品の条件の一つとして求められます。
以前、アメリカ人に聞いた話ですが、日本の分別廃棄をみて「アメリカではありえない!」と言っておられました。
不要なモノは、なんでも丸ごとゴミ箱に「直行」らしいです。
世界的なエコ意識の高まり
当社は香水ボトルの使い捨てに以前からモヤモヤしたものをもってきました。
しかし、香水ボトルの主要生産国であるヨーロッパでは日本のような分別廃棄の意識がまだ高くないのか、ネジ式ボトル自体があまり作られていません。
一つには、ネジ式は一般にボトルの首が長くなりがちで、デザイン的に美しさに問題があります。
香りだけでなく見た目も格調高くなければならない香水ボトルですので、多くのクリエイターからノーと言われやすい事実もあります。
しかし、近年、世界的なエコ意識が加速・浸透してきており、さまざまなコスメ商品にもエコ・ムーブメントが見られるようになってきました。
たとえば、リフィル方式もそのムーブメントの一つです。
香水におけるリフィルは、自然、ネジ式ボトルへの移行を意味します。
現状、チョイス可能な香水ボトルがない
「香水にもリフィルがあってもいいのでは?」という意見は、まだ一般的ではありませんが、考えている香水メーカーはあるはずです。
しかし、実際、チョイスできるボトルは今のところほとんどありません。ここが悩みどころです。
国内外の香水ボトルメーカーさんに問い合わせてみても、リフィル可能な香水ボトル(かつ、デザイン的・機能的な条件を満たすモノ)を取り扱っているところは今のところ見いだせません。
オリジナルボトルはリスクが高い
ガラスボトルは、お金をかければオリジナルでも作れるのですが、完成度という点でこちらも悩ましい。
ボトルの原型となる金型の製作には最低100万円。
その上、液漏れリスクやデザインの完成度の問題を考えると、大手さんでさえ、オリジナルの香水瓶を制作するところは少ない(商品サイクルが短くなり、オリジナル制作をする余裕がなくなっているという事情もあり)。
またオリジナルボトルは、タイム・ツー・マーケット(デザイン・設計から品質が安定し市場投入可能になるまでのリードタイム)が、1年や2年かかることもあり、たかが香水瓶なのに案外苦労させられます。
近年、香水ブランドや香水メーカーは、オリジナルボトルを制作したいところが多くなりました。
香水のリフィル、イメージも大きい
リフィルとは「詰め替え」のことですが、「詰め替え」といえば、たいてい安価なプラスティック袋に入った液体で、お買い得プライスになっているイメージがあります。
これも、高級化粧品がリフィルタイプへ移行する際の大きな障害になっています。
リフィルに移行する行為自体が、商品イメージを損なうのではないかという恐れがあるためです。
しかし、エコな製品を今後作っていかなければ「環境に対して優しくない企業」というイメージは避けがたく、将来大きな打撃になるだけに、どこの化粧品メーカー・ブランドさんにとっても大きなテーマとなってきました。
そこで展示会などでは、エコ型コンセプト商品が出始めています。
2015年はエコ型コンセプト商品の小出しがちらほらと始まった年だったと私は感じています。
今年はリフィルタイプの香水瓶を投入したい
当社も長年の課題であるリフィルタイプの商品を、今年は、テスト投入できないかと現在準備中です。
リフィルタイプの香水なんて、香水のイメージになじまないかもしれませんが、消費者のみなさまからどのように評価されるのかチャレンジしたい。
※(2016/02/29)続報 → 「リフィル・エコ プロジェクト」
(2016-02-02)
( 香水工場の )
香る生活
ボトル入荷と「白檀」の再開予定
資材(香水ボトル)の欠品で、いくつかの商品で在庫切れが発生中ですが、今月末には再開できそうです(2015/01/04)
在庫切れ中の「白檀(サンダルウッド)」は今月末、再開予定です。重要なパーツであるボトルが欠品を起こし、生産できずにおりました。今月ボトルの入荷が決定しましたので、入荷次第「白檀」の生産を開始いたします。
昨日の記事 去年もいろいろありました にも書きましたが、去年は香水ボトルの入手で一苦労しました。
現代社会はモノがあふれています。だから注文すれば、何でもすぐ買えるとばかり思いがちですが、そうでもない場合もあります。
個人的には、2011年の東日本大震災は、記憶に新しい「買いたくても買えない」体験でした。
化粧品業界では、あのとき被災したエリアの工場が操業停止に追い込まれて、原料が入手できない、容器が入手できない、などかなり大騒ぎをしていました。
カネは払うからと言っても「ないものはない」という状況が数ヶ月から半年。事態は穏やかに改善していきましたが、あのときはわずかに残っている資材や原料を売ってもらえるかどうかで、工場(メーカー)とバイヤーの関係が微妙に逆転して、なかなか新鮮でした。
今回は瓶メーカーさん(仏SGD社)の都合で納期が半年にも及ぶ結果となりました。
こちらの会社さん、世界のハイブランド向け香水瓶を世界規模で出荷する会社さんだけに当社のようなスモールカンパニーはそれほど関心がないのは当然のことです。
今回のように1万本程度の発注でなく、100万本と言えばすぐ制作してくれたと思いますが、当社規模ですとそんな巨大ロット、逆立ちしても回せません。スモールカンパニーはひたすら待つのみです(といっても今までは長くても3ヶ月)。
世界中のオーダーがある程度のバルクになるまで生産できなかったという事情もあるでしょう。ガラス瓶工場の仕組みをある程度、私も知っているのでこの事情わかります。
この種の工場は一度、火を入れると24時間・365日体制で作り続けることが一番効率がよいのです。たとえば、リポビタンDのボトルのように年間数億本単位で作ることが工場側の理想です。
昨年後半から在庫切れを起こすアイテムがちらほらでてきていましたし、昨年末には毎日継続的に売れている「白檀」がついに尽きて「在庫切れ」となっていました。
お客様からの問合せにも「いやー、いつに再開できるか、わからないんですよ」とは言えずに悶絶気味でした。
ようやく「1月末再開」をお知らせできます。
ながらくお待たせして恐縮です。今しばらくお待ち下さい。
(2016-01-04)
「白檀」、今月末再開予定です
在庫切れ中の「白檀(サンダルウッド)」は今月末、再開予定です。重要なパーツであるボトルが欠品を起こし、生産できずにおりました。今月ボトルの入荷が決定しましたので、入荷次第「白檀」の生産を開始いたします。
カネさえ出せば買えるというわけでない
昨日の記事 去年もいろいろありました にも書きましたが、去年は香水ボトルの入手で一苦労しました。
現代社会はモノがあふれています。だから注文すれば、何でもすぐ買えるとばかり思いがちですが、そうでもない場合もあります。
大震災で体験したモノ不足
個人的には、2011年の東日本大震災は、記憶に新しい「買いたくても買えない」体験でした。
化粧品業界では、あのとき被災したエリアの工場が操業停止に追い込まれて、原料が入手できない、容器が入手できない、などかなり大騒ぎをしていました。
カネは払うからと言っても「ないものはない」という状況が数ヶ月から半年。事態は穏やかに改善していきましたが、あのときはわずかに残っている資材や原料を売ってもらえるかどうかで、工場(メーカー)とバイヤーの関係が微妙に逆転して、なかなか新鮮でした。
大企業さんはスモール企業の都合では動いてくれない
今回は瓶メーカーさん(仏SGD社)の都合で納期が半年にも及ぶ結果となりました。
こちらの会社さん、世界のハイブランド向け香水瓶を世界規模で出荷する会社さんだけに当社のようなスモールカンパニーはそれほど関心がないのは当然のことです。
今回のように1万本程度の発注でなく、100万本と言えばすぐ制作してくれたと思いますが、当社規模ですとそんな巨大ロット、逆立ちしても回せません。スモールカンパニーはひたすら待つのみです(といっても今までは長くても3ヶ月)。
世界中のオーダーがある程度のバルクになるまで生産できなかったという事情もあるでしょう。ガラス瓶工場の仕組みをある程度、私も知っているのでこの事情わかります。
この種の工場は一度、火を入れると24時間・365日体制で作り続けることが一番効率がよいのです。たとえば、リポビタンDのボトルのように年間数億本単位で作ることが工場側の理想です。
在庫切れ商品、今月末から順次、再開予定です
昨年後半から在庫切れを起こすアイテムがちらほらでてきていましたし、昨年末には毎日継続的に売れている「白檀」がついに尽きて「在庫切れ」となっていました。
お客様からの問合せにも「いやー、いつに再開できるか、わからないんですよ」とは言えずに悶絶気味でした。
ようやく「1月末再開」をお知らせできます。
ながらくお待たせして恐縮です。今しばらくお待ち下さい。
(2016-01-04)
( 香水工場の )
香る生活
2016年、新年ですね
新しい年が巡ってきました(2016/01/03)
福寿草(早春に咲く花)
みなさまにとって昨年はどんな一年だったでしょうか?
私の場合、プライベートではいろいろありましたが、ビジネスの方は毎日仕事に追いかけられながら「え? もう一年?」というスピード感でした。
当社にとっての大きな動きは・・・
数年前から計画していました。会社の規模に比較して、まったく分不相応な商品数を展開していました。
逆にこれが当社の魅力でもあり「減らしたい・減らせない」な状態できましたが、昨年ミニボトルをだいぶん減らしました。
この削減プランは現在も進行中で2016年も消えていくアイテムがあるかと思います。
昨年の一番大きな新作は「金木犀2015」でした。10月にプレゼントとして配布すると非常に好評で、小さなキューブボトルのまま12月に商品化しました。
大きく育てることが2016年のミッションの一つです。
また、新作やリニューアルを定期的に実施できるよう体制を強化中です。
香水の世界は、年々規制が厳しくなっていて使えなくなる香料が増えてきています。
何かトラブル発生で政府による規制強化といった状況は近年ほとんどなく、IFRAという香料の世界的デファクトな自主規制組織の方針に基づくものです。
IFRAのコンプライアンスを満たすために廃盤になる名香も世の中にはたくさんあると思われます。昔の名香が復刻できない原因の一つにもなっています。
最近の大手ブランドさんの各製品のライフサイクルの短さは、マーケティング的な目的だけでなくこういった背景も大きいでしょう。
当社製品も例外ではなく、こういう事情で消えていくアイテムもでてくるでしょう。
過去数年、円安の影響で輸入資材の高騰が続いています。さらにローズオイルの不作や天然資源の枯渇問題から左を向いても右を向いても「値上げ」「高騰」という厳しい環境です。
その中で、当社にとって最大の経済的インパクトはヤマト運輸さんの「メール便」廃止でした。
それまで80円だった送料が180円になったことで利用者減少、当社のビジネスモデルは瓦解かと恐怖したものです。
幸運なことにご利用のみなさまは、なんとか"微減"程度で推移しております。
当社のボトルは、だいたいフランスの瓶メーカーさんからの輸入に依存しています。取引単位はおおむね1万本単位。今まではオーダーすれば長くても3ヶ月以内に入荷していました。
が、今回は違います。昨年7月に発注した主力の30mLボトルはまだ入荷していません。ようやく先月「1月下旬入荷予定」の連絡が来たばかりです。
昨年後半はフルボトルの生産計画が完全に狂い、小さな在庫切れをチラホラ起こしながら綱渡りしておりました。こういう事態も重々承知しているのですが、今まで体験がなかっただけに冷や汗でした。
2016年は、去年と同じ路線で進みます。前進あるのみ。
日本はウルトラ高齢化時代に突入しました。私はこの現象を個人的に「30年戦争」と呼んでいます。
「30年戦争」が終わり人口も経済もプラス方向に好転するのは30年後の2045年ころではないかと勝手に予測しているのですが、なんとか戦い抜き生き残りたいと覚悟を固めています。
新年が、みなさまにとって幸ある年、そして、飛躍の一年になりますことを心よりお祈りいたします。
(2016-01-03)
福寿草(早春に咲く花)
昨年はどんな一年でしたか?
みなさまにとって昨年はどんな一年だったでしょうか?
私の場合、プライベートではいろいろありましたが、ビジネスの方は毎日仕事に追いかけられながら「え? もう一年?」というスピード感でした。
当社にとっての大きな動きは・・・
商品数の削減
数年前から計画していました。会社の規模に比較して、まったく分不相応な商品数を展開していました。
逆にこれが当社の魅力でもあり「減らしたい・減らせない」な状態できましたが、昨年ミニボトルをだいぶん減らしました。
この削減プランは現在も進行中で2016年も消えていくアイテムがあるかと思います。
新作の投入
昨年の一番大きな新作は「金木犀2015」でした。10月にプレゼントとして配布すると非常に好評で、小さなキューブボトルのまま12月に商品化しました。
大きく育てることが2016年のミッションの一つです。
リニューアルや廃盤は続く
また、新作やリニューアルを定期的に実施できるよう体制を強化中です。
香水の世界は、年々規制が厳しくなっていて使えなくなる香料が増えてきています。
何かトラブル発生で政府による規制強化といった状況は近年ほとんどなく、IFRAという香料の世界的デファクトな自主規制組織の方針に基づくものです。
IFRAのコンプライアンスを満たすために廃盤になる名香も世の中にはたくさんあると思われます。昔の名香が復刻できない原因の一つにもなっています。
最近の大手ブランドさんの各製品のライフサイクルの短さは、マーケティング的な目的だけでなくこういった背景も大きいでしょう。
当社製品も例外ではなく、こういう事情で消えていくアイテムもでてくるでしょう。
さらば「メール便」
過去数年、円安の影響で輸入資材の高騰が続いています。さらにローズオイルの不作や天然資源の枯渇問題から左を向いても右を向いても「値上げ」「高騰」という厳しい環境です。
その中で、当社にとって最大の経済的インパクトはヤマト運輸さんの「メール便」廃止でした。
それまで80円だった送料が180円になったことで利用者減少、当社のビジネスモデルは瓦解かと恐怖したものです。
幸運なことにご利用のみなさまは、なんとか"微減"程度で推移しております。
香水ボトルが入手できない!?
当社のボトルは、だいたいフランスの瓶メーカーさんからの輸入に依存しています。取引単位はおおむね1万本単位。今まではオーダーすれば長くても3ヶ月以内に入荷していました。
が、今回は違います。昨年7月に発注した主力の30mLボトルはまだ入荷していません。ようやく先月「1月下旬入荷予定」の連絡が来たばかりです。
昨年後半はフルボトルの生産計画が完全に狂い、小さな在庫切れをチラホラ起こしながら綱渡りしておりました。こういう事態も重々承知しているのですが、今まで体験がなかっただけに冷や汗でした。
2016年も前進します
2016年は、去年と同じ路線で進みます。前進あるのみ。
日本はウルトラ高齢化時代に突入しました。私はこの現象を個人的に「30年戦争」と呼んでいます。
「30年戦争」が終わり人口も経済もプラス方向に好転するのは30年後の2045年ころではないかと勝手に予測しているのですが、なんとか戦い抜き生き残りたいと覚悟を固めています。
新年が、みなさまにとって幸ある年、そして、飛躍の一年になりますことを心よりお祈りいたします。
(2016-01-03)
( 香水工場の )
香る生活
おニューの配送箱 (12月中旬より)
通販に欠かせない配送箱。たかが配送箱ですが、いろいろありまして・・・(2015/11/30)
2015年4月(実質6月から)、ヤマト運輸さんから「宅急便コンパクト」という新サービスがリリースされました。
これは宅急便と同系列のサービスながら、小さな荷物なら少しお安く配送できますという内容でした。ただし「コンパクト専用箱」で送るという条件付きです。
当社の商品は香水。だいたい小さな荷物ですので、この「コンパクト」には大きな期待を抱き、お客様にご負担いただく宅急便送料を、早々にそれまでの「500円」から「350円」に引き下げました。
人生、うまくいかないですね。なんと「コンパクト専用箱」の材質は薄くて、当社では、香水の配送箱としては不向きと判断しました。
ところが、一定の出荷量がある企業なら、コンパクト用のその会社オリジナルの箱の制作・使用が認められていた!
・・・というわけでオリジナル箱の申請したのですが、このオリジナル箱に関してヤマト運輸さまとは膠着した交渉に陥っておりました。
そして、半年経過した一昨日、ようやく当社オリジナルの「コンパクト専用箱」の許諾をいただきました。
現在、鋭意制作中です。12月中旬からお披露目できそうです。
(試作中のコンパクト用オリジナル箱。規定サイズにすることと、コンパクトの規定ロゴ、及び当社のロゴを入れることが必須です。当社ロゴは大きめ・多めに入れることにしました)
(2015-11-30)
朗報だった宅急便コンパクトのデビュー
2015年4月(実質6月から)、ヤマト運輸さんから「宅急便コンパクト」という新サービスがリリースされました。
これは宅急便と同系列のサービスながら、小さな荷物なら少しお安く配送できますという内容でした。ただし「コンパクト専用箱」で送るという条件付きです。
当社の商品は香水。だいたい小さな荷物ですので、この「コンパクト」には大きな期待を抱き、お客様にご負担いただく宅急便送料を、早々にそれまでの「500円」から「350円」に引き下げました。
コンパクト専用箱が当社では使えない
人生、うまくいかないですね。なんと「コンパクト専用箱」の材質は薄くて、当社では、香水の配送箱としては不向きと判断しました。
ところが、一定の出荷量がある企業なら、コンパクト用のその会社オリジナルの箱の制作・使用が認められていた!
・・・というわけでオリジナル箱の申請したのですが、このオリジナル箱に関してヤマト運輸さまとは膠着した交渉に陥っておりました。
6ヶ月・・・
そして、半年経過した一昨日、ようやく当社オリジナルの「コンパクト専用箱」の許諾をいただきました。
現在、鋭意制作中です。12月中旬からお披露目できそうです。
(試作中のコンパクト用オリジナル箱。規定サイズにすることと、コンパクトの規定ロゴ、及び当社のロゴを入れることが必須です。当社ロゴは大きめ・多めに入れることにしました)
(2015-11-30)
( 香水工場の )
香る生活
今年もダブル・ベタガードで決まり!
秋風が吹くと素直に手も乾燥し、手荒れ気味になりますよね。大好評ダブル・ベタガードは今年も開催します!(2015/10/09)
キャンペーン期間中ベタガードをご購入いただくとその2倍のベタガードをお送りするプログラムで、うれしい方にも、そんなに必要ない方にも、問答無用で購入数量の2倍のベタガードが送っちゃいます!
ダブルで来ればハッピーな方はそのままお使いいただけますし、多すぎる方は、家族やお友達にプレゼントされると喜ばれますよ。
もし余分なベタガードを家族やお友達にプレゼントしていただければ、ベタガードを知らない人へベタガードが広がります。
だから、ダブル・ベタガードは、お客様に喜ばれながら、当社にとっては広告効果も期待できるプログラムなんです。
もう死語ですが「Win-Win」な企画なんです。
ダブルベタガード
昨年もダブル・ベタガード・プログラムを実施しましたが、測定方法がないため広告効果の程度はわかりませんでした。
しかし「お友達にプレゼントするから説明書を余分に入れておいて」といったコメントの多さは、並の上レベル。
実際、一年間を通して新規のベタガードお客様は増えました。
本当は「どこでベタガードを知りましたか?」なんてアンケートを入れたいのですが、お買い物時に、根掘り葉掘りお聞きするの興ざめなことなので、そこはもう推測するしかありません。
秋の気配が感じられるようになる9月下旬から一般のハンドクリーム需要は一気に高まるようです。それは、検索エンジンの統計データで知ることができます。Googleの統計を調べたところ「ハンドクリーム」の検索件数は10月上旬にすごく盛り上がるんですね。
それから減衰して行きます。10月上旬にハンドクリーム検索数がピークを打つ現象の意味は、寒くなってきて「新しいハンドクリーム買わなきゃ」という方々が増えるのでしょう。ベタガードも、ありがたいことに秋風とともに動き出しました。
ということで11月1日から期間限定で、ダブル・ベタガードを投入して、今年の冬も盛り上がりたいと考えております。
ダブル・ベタガード
(2015-10-08)
ダブル・ベタガードとは?
キャンペーン期間中ベタガードをご購入いただくとその2倍のベタガードをお送りするプログラムで、うれしい方にも、そんなに必要ない方にも、問答無用で購入数量の2倍のベタガードが送っちゃいます!
ダブルで来ればハッピーな方はそのままお使いいただけますし、多すぎる方は、家族やお友達にプレゼントされると喜ばれますよ。
もし余分なベタガードを家族やお友達にプレゼントしていただければ、ベタガードを知らない人へベタガードが広がります。
だから、ダブル・ベタガードは、お客様に喜ばれながら、当社にとっては広告効果も期待できるプログラムなんです。
もう死語ですが「Win-Win」な企画なんです。
ダブルベタガード
昨年の広告効果は?
昨年もダブル・ベタガード・プログラムを実施しましたが、測定方法がないため広告効果の程度はわかりませんでした。
しかし「お友達にプレゼントするから説明書を余分に入れておいて」といったコメントの多さは、並の上レベル。
実際、一年間を通して新規のベタガードお客様は増えました。
本当は「どこでベタガードを知りましたか?」なんてアンケートを入れたいのですが、お買い物時に、根掘り葉掘りお聞きするの興ざめなことなので、そこはもう推測するしかありません。
Googleの統計では、ハンドクリーム需要は10月
秋の気配が感じられるようになる9月下旬から一般のハンドクリーム需要は一気に高まるようです。それは、検索エンジンの統計データで知ることができます。Googleの統計を調べたところ「ハンドクリーム」の検索件数は10月上旬にすごく盛り上がるんですね。
それから減衰して行きます。10月上旬にハンドクリーム検索数がピークを打つ現象の意味は、寒くなってきて「新しいハンドクリーム買わなきゃ」という方々が増えるのでしょう。ベタガードも、ありがたいことに秋風とともに動き出しました。
ということで11月1日から期間限定で、ダブル・ベタガードを投入して、今年の冬も盛り上がりたいと考えております。
ダブル・ベタガード
(2015-10-08)
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