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( 香水工場の )

香る生活


フレデリック・マル新作
日本にもファンが多いフレデリック・マル氏の新作香水発表会のニュースです。今年秋リリース予定の「Dans Tes Bras」(In Your Arms)をバーニーズ・ニューヨークにてお披露目。"Editions de Parfums"シリーズの3年ぶりの新作です。調香師はモーリス・ルーセルさん。

記事や写真から拝見する限り穏やかでフレンドリーな発表会だったようです。大ブランドさんの新製品発表会が、セレブ達を掻き集め来場者の度肝を抜く仕掛けとスペクタクルに向かう中、一方でファンタスチックさとは縁遠い堅実さで地道な活動を続けるメゾン系ブランドさんも少なくありません。

フレデリック・マルさんとは残念ながら個人的な知り合いでもなければお話させていただいたこともありませんが、いつか機会があればぜひお話を聞いてみたいお方です。

フレデリック・マル、米バーニーズで新作香水を発表
More Malle!, Famed fragrancer unveils new scent at Barneys New York

記事には「two monkeys trying to get it righ」と書かれています。そのニュアンスは読みとれませんが、ボクにはこんなふうに感じられます。

「二匹のおサルさんがああでもない、こうでもない、と作り上げた作品です」

もし正しければ、調香師との良好な関係や人柄が伝わってきます。

「Fragrance is much like wine. The larger the bottle, the finer the quality」(香水はワインと同じでボトルが大きいほど、品質がよくなります)は、おもしろい意見ですね。11月ニューヨークにて販売予定。100mlで200ドル(2万円程度)。百貨店のバイヤーさんには気になる一品かも?

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More Malle!
Famed fragrancer unveils new scent at Barneys New York
Wednesday, July 09, 2008

(NEW YORK) On a scorching, humid day, we appreciate the transformative powers of a good fragrance more than ever. Grateful chicsters, beauty editors compris, flocked to Barneys New York Thursday night to celebrate none other than Frederic Malle and his new scent, Dans tes Bras. Created along with famed nose Maurice Roucel, a process Malle described as "two monkeys trying to get it right," the perfume includes top notes of patchouli, violet, musk, and white flowers--which offer "saltiness and a hint of sunscreen," according to Malle.

"Fragrance should be a skin enhancer," Malle explained while spritzing wrists. "It still has to be you! Fragrance is much like wine. The larger the bottle, the finer the quality." So who should wear the stuff, we asked? "I never think of customers. I am not a marketing guy!"
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(2008-07-16)
( 香水工場の )

香る生活


夏はシエスタ
暑い暑い日が続く関東地方、真夏到来の実感が湧いてきました。

夏休みは南の島に行きたーい、白い砂浜でのんびりと夢を描きます。

一度だけ太平洋の孤島で一日過ごしたことがあります。チューク(トラック諸島)に点在する無数の無人島の一つ。信じがたいほどの透明度。

白い砂浜に寄せる穏やかなさざ波、強い日差しを遮ってくれるヤシの木陰。どこまでも続く海原・・・人生の夢がかなった瞬間でした。

しかし、強烈にまとわりつく湿気は激しく体力を消耗させます。

無数に寄ってくるハエは、日焼けした肌を痛いほど吸いまくり、ハエ攻撃から逃れるため入水すると今度は魚が寄ってくる、イカ寄ってくるでにぎやか。ここの生き物は人間に遭遇したことがないのか超フレンドリーでした。

また、海面下の急流に押し流され、かなりヒヤリもしました。

南国の無人島は、東京で空想するほど静かで穏やかなところではありませんでした。

(2008-07-15)
( 香水工場の )

香る生活


「おしろい」と呼ばれていた頃の「香水」
当社で希に行うイベントの話です。企業さんや団体さんから「香りの余興」を依頼されたとき出すプログラムの一つ「5分で作るマイフレグランス」。

当社にて準備したベースの香水をイベント参会者が自分好みの香りに仕上げるという趣旨のプログラム。継ぎ足す香料も当社で準備します。香料によっては、ベースフレグランスのもともとも香りからかなり雰囲気が変化しますので、驚きあり、笑いあり、落胆ありで、かなり楽しめるイベントです。

さて、その基本となるベースフレグランスの制作は、イベントの趣旨に合わせて、多くの場合オリジナルで制作することが多いのですが、趣旨とは合わない香りも選択肢として入れることもあります。意外性狙いと当社事情もあります。まあ、そこはあまり突っ込まないでください。

さて、最近開催させていただいたイベントは千葉県の京成バラ園さんでした。5〜6月はバラ開花の最盛期で、当日公園内は上に下への人出です。毎年この時期に京成バラ園には顔を出しておりますが、あれだけの来園者ははじめての体験で公園側も「今年最高」とのこと。

公園内の一角で「オリジナル香水を作ろう」という「5分で作るマイフレグランス」イベントを2時間短期勝負でやらせていただきました。

ローズガーデンなのでテーマは「バラ」。ベースフレグランスに「ローズ」(ベース1)は当然として、お子さんの参加者が多いこと予想して「フルーツ」(ベース2、甘くて楽しいグルマン系)、そして意外な香りとして「香水系」(ベース3)の3種類を準備しました。

参加者には受付時に3種類のベースの中から自分の好みを選んでもらいます。ベース1、ベース2はネーミングだけでスバリ、香りをイメージできますが、・・・

「香水系}って?

ベース3は、私が子供のころまで主流だった「香水らしい香水」をイメージさせる香りです。よい香りでアコードの完成度もそれなりに高い作品に仕上がっているのですが、正直なところ武蔵野ワークスのテイストとは若干違います。

個人的に「おしろい系香水」または「香水系香水」と呼んでいます。

90年代を境に私たちの志向はダイレクトにナチュラル系に移行し、今では「おしろい系香水」はそれほど好まれなくなりました。

参加者は「ローズ」「フルーツ」「香水系」のサンプルを順々に嗅いでいき、「あ、ホントだ。ローズだ」や「あ、あま〜い!」とか声を発します。「香水系」をどういう風に表現するのか密かに観察していると、案外同じような感想が多いのでやや驚き。

「おばあちゃんの鏡台の匂い」
「引き出しの中に転がっていた香水の匂い」
「昔のニオイ」

参加者の年齢は幼稚園生からご年輩の方まで。ほぼ女性。子供に人気のベースは「フルーツ」でしたが、全体的に、好まれたのが高価なローズの天然精油を配合した「ローズ」。さすがみなさん「お目が高い」というか「お鼻が高い!」。

「香水系」は年輩の方にも好まれず、売れ残ってしまいました。これが20年前なら違った結果がでたろうと思いますが、現在は香水も自然志向・ナチュラル志向に向かっているようです。
(2008-07-11)
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香る生活


甘い香りのクチナシの花、夏ですね

くちなし、クチナシの花咲く

花の香りはそれぞれ特徴がありますが、クチナシもまた独特の香りです。好きな方が多い反面、苦手と感じる方もおられます。写真は数日前、会社近くの公園で昼休みに撮影しました。昼休み時の公園のベンチにはお弁当を食べているどこかの会社の女性社員らしき方々がチラホラ。蒸し暑い夏の東京ながら、こういう光景にはちょっとホッする和やかさああります。人はおいしいものを食べているとき表情が優しくなります。刑事物ドラマで人質を取って立てこもる犯人に差し入れられるピザやおにぎりは、そういうことなんでしょうね。さて、こののどかな光景の横でクチナシが甘い香りを漂わせています。湿っぽい空気がクチナシの甘さを色っぽくしている印象を受けます。アリや虫が花の周囲に寄ってくるのも香りの甘さゆえでしょうか。ウエディングドレスの白さより白い純白の花はシルクタッチの輝き。クチナシの花と香りがこの公園でくつろぐ人々に夏本番到来を感じさせているに違いありません。


(2008-07-10)
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香る生活


ニンニク料理の素敵な香り
昨日の「オードオヤジ」は読んでいただけましたでしょうか?ちょっと共感してくれるお父さんたちもいたかも・・・ でもオードオヤジはご本人より、奥様方や娘さんたちの方が、むしろ気にしているようです。

なぜならオーデオヤジはご本人が気づかないケースは少なくない。それでお父さん達は、奥様に食事時は「メタボ」の話、食後は「オードオヤジ」で追いつめられます。


さて、きょうは「オードニンニク」。オードづいて恐縮ですが今日が最後です。

きょうは臭い話というより思い出話。大学で上京、コンパで渋谷にあった「にんにくや」に飲みに行きました。

生まれて初めての体験。ニンニク料理は大好きですが、その後のニオイを考えると食べるタイミングを考えたりします。

「プリンを死ぬほど食ってみたい!」と熱望している子供は多い。おかげで「バケツプリン」が大人に大ヒットという珍現象も数年前ニュースになりました。

「練乳イチゴを死ぬほど食ってみたい!」もアリです。

「子供でもビールを飲んでみたい!」からノンアルコールの「子供ビール」もヒットしました。

食にまつわるささやかな夢は尽きないですよね・・・

「ニンニク料理を思う存分食ってみてー!!」も私の心に渦巻くトラウマ。

そのトラウマを解放してくれるお店にボクは生まれてはじめて足を踏み入れたのです。

最初からテンション上がりっぱなし。食って食って食いまくる感じでした。

ニンニクそのものはそれほどでもないのですが、料理にニンニクが足されると奇跡が起きます。

イタリアに醤油があるはずもありませんが、「ニンニクと醤油が入らないパスタは本物でない!」という偏狂ぶり。

(でも、醤油は世界トップレベルのソースと思います)


「にんにくや」で出された料理だからといって、ニオイ対策のための何か特別な処理が施されているわけではないようです。ちょっとそのへんは勝手に誤解していたようです。

今から思えば、満員電車に揺られて帰路に付く学生どもは、疲れて帰る周囲のサラリーマンの皆さんにはさぞ、クサく・ウルサく・ウザい存在だったに違いありません。

ニンニクは、消化の課程でとっても臭いニオイに変化します。

多くの人は胃の中から臭うと誤解していますが、医学的には胃の中のニオイが上がってきて口から出ることは原則ないとされています(本当かな?)。

口臭が酸っぱくて強いと「胃が悪いんじゃないか」と指摘されることがありますよね。解剖生理学の見地からだと「ありえない」(本当かな?)というお医者さんが多いようです。

(ニオイケアといった感じのキャンディなどが、ニオイ対策として販売されていますが、ムダを知りつつの確信犯ですね)

胃からニンニクの強烈臭がゲップ以外に上げってくるものかどうかは別として、ニオイが皮膚が放出されることがわかっています。

しかもその独特の変成ニンニク臭は食後2時間から36時間程度持続することが観察されます。

・・・ということは一昼夜おいてもニンニク臭は残るということです。

もちろん、強度もニオイの質も徐徐に変化していきますが、それにしても一晩程度ではオードニンニクは消えない。

そして、変成ニンニク臭の皮膚放出は、その頃の方が、むしろ盛んだったりして、お騒がせオードニンニク・マンとして存在感ありスギ!ってな感じになります。

夢の「にんにくや」もなかなか行きづらいです。

(2008-07-09)
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香る生活


加齢臭から即香水へとは飛躍しがたい
日本の男達香り改造計画


いや〜、関東地方は梅雨も明けきらない内に真夏日が連発中です。蒸し焼きの日々を謳歌しています。

欧米の方々の皮膚はとくに湿気に弱いようでサミットで来日される海外の要人やプレスの方々も日本の「蒸し風呂」にはさぞや驚かされていることでしょう。


気になる二つのビル


さて私的な体験談ですが、通勤路に少しだけ気になるビルが2つあります。

一つはアニメのプロダクション事務所さん。

オタク風かゲーム制作者風、あるいはアーティスト風とも言えるし、ADさん風とも言える若者やオジサンが出入りしています。

実際にアニメ制作がなされている現場なのかどうか、夜中も不夜城。

もう一つは完全にバリバリの不動産会社さん。ざっくりスーツ社員8割、制服の女性社員2割。毎朝社員総出で近所を掃除する姿は商店街の風物詩。

二つのビルに共通することはビル全体から漂う加齢臭。

ビルの前を通り過ぎるとき、ビル全体から微かに漂うニオイが気になります。

私は鼻は効く方ではないので、私が感じると言うことは、感じる方々も多いはずです。


オードオヤジ


ここでは、加齢臭を「オードオヤジ」と表現します。オードは、フランス語の水や香水の意味ですが、オードオヤジでオヤジのニオイ、つまり加齢臭。

完全に私のここだけの造語です。


オードオヤジの市場


オードオヤジ関連商品の売り上げは目を見張るモノがあります。

また、雑誌などでも加齢臭対策のための商品特集などもチラホラ見かけ話題性があります。


オードオヤジ対策としてのメンズ香水


インポート香水を取り扱っている商社さんと打ち合わせついでにメンズ香水の売上動向をお聞きしました。

化粧品業界全体では「フォーメン」関連は目玉分野ながら香水のフォーメンはイマイチ。

「だいたい、男性は香水ショップや香水売場に足を運ぶという習慣がない」

その商社さんでは加齢臭ブームやフォーメンブームで、メンズフレグランスの売上を見込んで数年前からフォーメン香水の取扱品目や数量を厚くする対策を取られてきました。

「横ばい、といったところですかね」

というご意見でした。

加齢臭は気になっても、即香水まで飛躍するのは我らの幻想だったようです。


真のオードオヤジ対策とは?


オードオヤジが気になるなら、

(1) まずは「清潔」

(2) 次はデオドラントなどのトイレタリー

(3) そしてさらにもう一歩進んで「香水」

というステージに進んでいただくのが王道かもしれません。

しかし、本当の真の王道は、食生活と生活習慣の改善と思います。



「蒸し風呂」でも素敵に香る「日本の男達香り改造計画」は、もう少し時間がかかりそうです。

(2008-07-08)
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