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香る生活


「ローズマリーをまるごと食べよう」2
食べてますか? (2022/05/11)

料理の達人によるローズマリークラッカー( 料理の達人によるローズマリークラッカー。自分が作ったものを比べて心中「とっても違う」とつぶやいた )


知人からいただいたローズマリークラッカー


自分でもクッキーやクラッカーを作って食べたが、あまりおしくない。

健康によいという理由で「食べよう」という気持ちになっても、おいしくないと続かないな~

前回投稿した「『ローズマリーをまるごと食べよう』プロジェクト」から数ヶ月。

昨日、知人がローズマリー入りクラッカーを焼いてくれた。

ローズマリーなのにビールのつまみになる!

ワインのおともになる!と思った。

ローズマリークラッカー

チーズ風味を感じたが、チーズではなく、すり下ろしたジャガイモが隠し味らしい。

(ローズマリーとジャガイモは、やはり相性がいい)

ローズマリーのクセを和らげて、かつ大人の味に仕上がっている印象。

続けられそうなローズマリークラッカーができることを知り、さて、ここからどうするか?・・は未定。


Twitter民のつぶやき集


実は前回の記事「『ローズマリーをまるごと食べよう』プロジェクト」を投稿後、Twitterの人たちが反応してくれて、いくつかヒントをいただいた。

記録のためにもここで紹介したい:


・疲れた時は他のハーブとブレンドしてお茶にしている。ラベンダーとの相性は良い。

・合い挽き肉にパウダーを混ぜて塩こしょうし、炒め、クリームチーズを塗ったパンに挟むとおいしい。
 ツナとも相性がいいのでは。

・キユーピーマヨネーズ「ローズマリー」篇
https://www.kewpie.co.jp/entertainment/cmgallery/tvcm/mayo/mayo_81/
(九州の糸島沿岸部で栽培されているローズマリーは東京で育つ物の数倍ほど大きいとの記事あり。)



・ジジさん(@roots_pin)
「某漫画でラズベリージャムにバジルを入れてたのを見て、似たような事をしたくて、手に入りやすいブルーベリーでジャムを作った時にローズマリーを入れました。少量入れるだけで香りが鮮やかになって美味と思いました。」



・珊瑚さん(@nyan_nyan5656)
「スープやシチュー作る時によく丸ごと放り込んでそのまま食べてるな。煮込むから栄養素どうなるか知らんけど。
あと疲れた時はよく他のハーブとブレンドしてお茶にしてる。ティーでもやはりラベンダーとの相性は良い。」

「お酢にローズマリーを丸ごと漬け込むローズマリー酢もおすすめです!お酢の酸味がまろやかになるので、酢飯やマリネに使ったり、洗濯する時に柔軟剤の代用品として使えたりもします。d('∀'*)」



・まひろ/大体原稿中。猫に溺れてます。さん(@mahiro_hiro)
「イレギュラーかも知れませんがませんが、合い挽き肉に乾燥させたローズマリーパウダーを混ぜて塩コショウで味付け→いためる→クリームチーズを塗ったパンに挟むのも美味しかったです。ツナとも合うかもしれません」「微塵切りのタマネギ入れたら更に美味しくなります、とお伝えくださいませ♪」





(2022-05-11)
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香る生活


今月のおすすめの香り・・ロサブラン(2022年5月)
季節に合う香りを時々ご提案 (2022/05/11)

今月のおすすめの香り( 今月のおすすめの香り )


バラの季節


5月~6月はバラの季節。

今、まさにその季節ですね。

街を歩いていて、陽気の中で微かにバラの香りを感じる瞬間はちょっとだけ幸せな瞬間です。

東京では4月の後半くらいから民家の庭先や垣根からバラがはみ出すように咲き、風の中にもバラの香りが混じるようになります。

都心部だとそうも行きませんが、当社がある郊外だとバラの香りはほんのりと感じられます。


バラの開花は1回? それとも


当社は京成バラ園さんで長年「バラの香りを作ろうセミナー」という調香セミナーを開催していました。

(コロナ以降なくなりましたが)

その開催時期は6月と11月。

バラが満開の頃を狙って開催依頼が来るので「バラ調香セミナー = 満開シーズン」だったわけです。

この事実からも、バラは年2回咲く(二季咲き)が多いとわかりますよね。

しかし、バラの原種に近い野バラなどは通常5月~6月の一回きり(一季咲き)のものが多いようです。

それが本来のバラの姿なんでしょうか、やはり、この季節のバラが一番豪華でのびのびと咲いている印象を受けます。


今月のおすすめの香り = ロサブラン


今の季節におすすめの香りとして「ロサブラン」を「今月のおすすめ」としてご提案します。

ロサブランは、 "白いバラ" という意味で、気品の高さが特徴。

和的な香りが多い当社の製品の中では、若干おフランス的な優雅な印象をあたえる香りです。

(パフューマーさんが海外の方だからなのかな?)

また「資生堂さんの昔のバラの香水を思い出させる」と数人のお客様に指摘されたことがあります。

資生堂さんにとっても迷惑な話なので、商品名はだしませんが、実話ですよ。

ちょっとエキゾチックなエピソードでしょ?


今回は特別にミニプレゼント付き = ウエルカム・フレグランス


・期間:5月15日~28日
・プレゼント:Welcome Fragrance 1mL (香りは選べません、担当スタッフがチョイス)
・プレゼント対象:「ロサブラン」のフルボトル25mLまたは4mLキューブボトルが含まれるお買い物に1本のWelcome Fragrance


Welcome Fragrance 1mL( プレゼント:スプレーではない小指サイズのボトル。2mLのボトルに1mLつめています。アイテムは選べません。担当スタッフがあなたに "似合うかも?" な香りをお名前やお買物内容から判断してをチョイス!・・エスパーでないので期待は禁物、で願います )




(2022-05-11)
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香る生活


機能性フレグランスが熱いらしい
感性から機能性へ (2022/05/08)

迷路・迷宮( 迷宮内でさまよう香水・フレグランス業界 )


近ごろ香水業界に流行るもの・・


「機能性フレグランス」が盛り上がっているらしい。現状だと、たとえば、

・リラクシングフレグランス、リラクシング香水
・エナジーフレグランス、エナジー香水


リラックスしたり、元気が出たり・・文字通りの効能・効果がウリのフレグランスである。

そんな奇跡が起こるフレグランスや香水はまだ少ないが、将来はわからない。


香りや香水がカラダに及ぼす影響


香りや香水は、いままで感性に訴えるものだった。

しかし、もともと香りそのものに気分や集中力を高める効果は存在する。

また香りが興奮作用やリラックス作用を生理的に引き起こすことは、確かに認められる現象だと思う。

アロマテラピーは、そんな香りが持つパワーを、カラダの健康に生かそうというコンセプトの療法である。

しかし、香りに生理的なパワーがあるとなると、それぞれの国の薬事法との関連性が微妙になる。

香りや香水だけでなく化粧品はみんな薬事法との関係性で微妙な境界に入ってきている。


薬事法のオキテ


薬事法では、香水を含め化粧品の定義はこうである:

「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために(中略)人体に対する作用が緩和なもの」

これは薬事法の原文である。

行政機関の書面らしく一般の人々が読めば、堅くて意図も伝わりにくい。

しかし、簡潔な文章の中に考え得る様々なケースが広範囲にカバーされていることに感心させられる。

本文の最大の趣旨は化粧品は「医薬品のごとくあるべからざる!」とボクは解釈している。

香り・香水・アロマテラピーを含むすべての化粧品には、効能効用があってはならないのだ。

これが薬事法のオキテである。


効能効用があってはいけないのだが・・


化粧品は、人の容姿を表面的に整えるだけ、つまり、それは清潔にする、見た目を整えることが目的であり、それ以上ではあってはいけない。

このように化粧品に効能効用や機能性などがあっては許されないのだが、現実問題、機能性がない化粧品ってある?・・というのが一般的な印象でなかろうか。

たとえば、美白化粧品ってどうだろう?・・なかりのハイテク、皮膚の色素をコントロールするとなると医療行為とどう違うのか?

(美白化粧品は厳密には、化粧品でなく「医薬部外品」で化粧品ではないとされる・・医薬部外品は、医薬品ではないが、化粧品でもないというよくわからない日本独自のグレーなカテゴリー)

たとえば、アンチエイジング・コスメ・・もはや最先端医学の分野

(アンチエイジング・コスメは厳密には、行政的には存在しないコスメのカテゴリー、こちらもグレーな存在)

シミ・シワ対策もおしろいで隠す程度なら「メイクアップ化粧品」だが、細胞レベルンでのシワ改善となると医薬品であり、治療行為と解釈されかねない、実に微妙な分野である。

化粧品は、現在、どんどん薬事法の境界に立ち入ろうとしているが、香水も同じ。


香水業界の将来


香りによって生理的に何かよいことを人体に引き起こす・・これが今熱い視線を向けられている香水やフレグランス。

近年、世界の大ブランドさんたちはこの分野に大がかりな投資を行っている。

医療機関や研究所、バイオベンチャーやコスメベンチャーとの提携や投資といった形態で。

これら新しいカテゴリーは「機能性フレグランス」や「ソリューションフレグランス」と呼ばる。


機能性フレグランスの問題点


薬事法の規制があるので、真の意味での「機能性」や「ソリューション」は提供できないはずだが、目指す方向は限りなくへ医薬品ボーダーをさまよう。

たとえば、米国では大麻 (カニバス、マリファナ) の規制緩和が急速に進んでおり、カニバス・フレグランスやカニバス香水も現実味を帯びてきている。

もしこの種の製品が出たら、もはやコスメや香水ではない、医薬品になると思うが、どう薬事法をクリアするか、そのへんもぬかりなく研究されているだろう。


大手さんが機能性フレグランスに向かう背景


フレグランスブランドは、なぜ機能性に突き進むのか?

それは香水やフレグランスの差別化が、もはやできない現状・実情が背景として大きい。

この業界に飽和感が漂っているというか・・


当社は?


当社には医療的分野での研究能力がないので、あくまで感性の香りを創り続けたい。

仮に、機能性フレグランスが普通になる時代が来るとすれば・・昭和から取り残された街の駄菓子屋さんのような感じか?

(もちろん、それまで生き残れているという前提だが)

駄菓子屋的ブランド?・・それもノスタルジーがあっていいだろう。

覚悟はできている。


・・以上、今日は「世界の香水は今後機能性に向かう」という香水業界のトレンドの話でした。




お客様コメント:


2022/05/08 (Sun) 18:28:36

・コメント
薬事法は廃止され,今は薬機法になってます.

・・・
あたくし

(国分) 撃沈。



“天気痛(気象病)向けフレグランス”をリリースして頂ければとお願い申し上げます。

一昨年から、いわゆる天気痛による頭痛とめまいに苦しむようになり、一度始まるとずっと身動きが取れず、自室でじっと寝たまま、収まるのを待つしかない有り様です。

あまりにも辛いので、最近ネットで調べたところ(薬に頼りたくないので)、ネロリやプチグレン(プチグレイン)がめまいを軽減してくれると知り、藁をもすがる思いで手持ちのプチグレンがメインの香水を付けてみたところ、スッと軽くなり、ゆっくりであれば動けるようになりました。

そこで、武蔵野ワークスさんに“プチグレンがメインの、めまい対策フレグランス”をお願いできればと思い付いた次第です。

また、自らを実験台にした個人的感想としまして、バニラやムスクが含まれる香りは却って逆効果だと感じました。

(国分) 「天気痛(気象病)フレグランス」は当社に開発できるだけの知見がないので「やりましょう!」とは言えませんが、実は私の偏頭痛も天候とリンクしやすく自分が実験台になれる点で、おもしろそうです。





(2022-05-08)
【関連記事】 機能性フレグランス
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香る生活


「臭い」とは言えない
香りの素敵な話がこのブログの目的ですが、今日は異色の話・・ (2022/05/04)

臭い( ニオイトラブルは、自覚症状が薄く、悪気がないケースが多い )


再度バレリアン愛


前の記事で臭いバレリアンを語った。

記事を書くついでに久しぶりに「バレリアン」をGoogle検索してみたら、検索候補には「バレリアン 臭い」が提示されて驚いた。

10年前にはそんな複合ワードで検索する人は皆無だったが・・

私が「臭い」と言い続けた影響もあるかな?・・


「臭い」と言えない人間関係


さて、今日のテーマは「臭い」と言えない微妙な人間関係について語ろう。

体臭の問題は、他人から指摘されると、ひどく心がへこむものである。

だから多くの人は言い出せない。

ここで取り上げるニオイの問題は、人の生来的な体臭ではない。

清潔にする、ニオイが強すぎる柔軟剤や香水を付けすぎないなど、個人の行動によってかなり回避できるニオイトラブルの話である。


スタッフに臭いと言った体験


以前働いていたあるベンチャー企業での話。

メンバーの一人に20代の若い男性がいた。

彼はファッションにも気を遣うオシャレな独身男性だったが、一点だけ、体臭がきつかった。

もともとの体臭ではなく、汗や皮脂から発生した細菌性のニオイ、一般に「汗臭い」と呼ばれるタイプのニオイ。

だが、本人にはそのニオイは感じられず自覚は皆無だった。

並んで働く女性スタッフ数名から相談を受けた。

誰かが指摘するとしたら、会社の責任者である私から言ってもらった方がよいという判断はわかるが、微妙な問題だけに迷った。

迷ったあげく、それとなく本人に話してみたが、以来、彼との間には微妙な心理的なわだかまりが生まれた気がする。


柔軟剤のニオイが・・


通販を生業(なりわい)としている当社には、集荷のため配送会社のドライバーさんがやってくる。

よく来てくれるメンバーの中に一人、柔軟剤のニオイを強烈に漂わせている人がいる。

クラっとするパワーがある。

彼が帰った後も残り香がエントランスに停滞する。

小学校の給食当番で次の子にエプロンを渡す際、お母さんが気を遣って柔軟剤バリバリの洗濯で仕上げることが、逆に「悩ましい、苦しい!」という体験談と似た状況だろう。

ドライバーさんには、以前から「もう少し打ち解けたら、柔軟剤のニオイは、それとなく伝えよう」と心に決めてはや4年。

未だに言い出せない。


電車の中


初夏が感じられるこの頃、そろそろ電車の中で、苦悩する人々が散見される季節である。

2020年、東京オリンピックは、全世界から外国人が押し寄せる東京イベントのはずだった。

開催まで多くの人々には様々な期待と心配が入り乱れていた。

私はと言えば、心配は8000億の予算だった・・フタを開ければ3兆円か、最初から国税使い放題が既定路線だったのかなとがっかり感が残った。

あと、あまりにもささいな話だが、夏場なので東京の電車に乗って、鼻が曲がる外国人が多発すると嫌だなと感じていた。

日本は街中でゴミが落ちていないクリーンな国として知られているが、電車の中で臭いニオイ体験をした外国人のエピソードなどを読んだり聞いたりすると同じ日本人として苦しい。

(私も人並みに、来日した外国人には、日本によいイメージをもってもらいたいと感じる)

帰国した人々が自国のSNSで日本人の体臭について、おもしろおかしく盛り上がるのも見たくない。

以前、日本のSNSで「JRは臭い乗客対策を本気でやるべきだ」みたいな発言を見たことがある。

もし自分がJRの担当者ならどんな対策ができるか、と空想してみたが、シュミレーションは頓挫した。

広告であれ、SNSであれ、自覚がない人に届くメッセージはない


強烈な香水の人


近年は少なくなったが、昔はどこの職場にも一人くらい香水を付けすぎの人はいたものである。

原因は嗅覚疲労が多い。

嗅覚は、その特性としてたいていのニオイに対してすぐに慣れて反応しなくなる。

これを「嗅覚疲労」と言う。

嗅覚疲労を起こして「あれ、香りが足りない」と感じて、付け過ぎる、付け足しするなどの行為がそういう結果となる。

近年の香水は、世界的傾向としてライトな香りが多いので、付けすぎても影響は大きくない。

しかし、以前はパワフルなものが多かっただけに、ちょっと付けすぎただけで周囲の空間をねじ曲げる効果があった。

これは香水のニオイで、本人の体臭ではないので、少しは言いやすいが、それでもなかなかモジモジである。

私の場合、20年前の職場でパワフルな香りを放出する女性がいた。

周囲は裏で「あの人の香水凄いよね」とヒソヒソしていたが、実際は誰も本人には言い出せなかった

個人攻撃にならないよう社内規則などで対応するしかないだろう。


(余談)「安物香水プンプン」


ちなみに日本では、強すぎる香水をつけた人にたいして「安物の香水をプンプン」という表現が多用される。

しかし、私が今まで観察した範囲では、この表現はあまり正しくない。

「安物の香水」ではなく、たいてい大ブランドさんの高価な香水が多いものである。




お客様コメント:


2022/05/05 (Thu) 13:58:48

・題名
柔軟剤臭

・コメント
柔軟剤のあのニオイはなんとかならないものでしょうかね...

リサイクルショップでGジャンをし購入したのですが柔軟剤のニオイが染み込んでいて(お店では気付かず^^;) つけ置き洗いを何度かしましたが結局とれなくて諦めてゴミ箱へ(T . T)

香水プンプンはお洒落のためや、きつい体臭をごまかすためなので許せます。しかし、柔軟剤のあの臭さは私は我慢できません。

その人がいた痕跡を残すあの臭いのと、アイロンかけた後のようなニオイ。

この2つのニオイの柔軟剤臭が嫌です。男性で柔軟剤のニオイを漂わせている人、奥さんに言わないのかなぁと疑問に思ってしまいます。

何かで読みましたが、今の柔軟剤はニオイを「残す」ことに力を入れているので一度それで洗った物はニオイ消えないようです。

そのドライバーさんに話されたとしても、衣類を新品に総入れ替えしない限り難しい話だと思います。 柔軟剤臭い人は香水使わないのでしょうね...

・・・




2022/05/04 (Wed) 18:52:58

・題名
香り、匂い…

・コメント
今回の話題、バス通勤している私も思い当たります。私の場合、バニラの香りが食べ物以外からするのがダメ。好きだからとて、人から香るのはどうかと。香害って困ります。

・・・
ほうき草


(2022-05-04)
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香る生活


スリーピングミスト・バレリアン
リニューアルのプロジェクトを開始・・ (2022/05/04)

スリーピングミスト バレリアン( いままで臭いと言っていたことをお詫びします )


臭いバレリアン


私は香水メーカーで働いているが、調香師ではなく、嗅覚に特別な能力があるわけでもない。

だからニオイに対する感じ方は多くの平均的な人の感覚に近い。

その感覚からすると安眠ハーブとして有名なバレリアンは臭いと思う。

日本で流通しているバレリアンと名がつく商品は、だいたい別のニオイにされている。

当社バレリアンは、香りに手を加えずバレリアンの本来の香りだから、そんな事情を知らない人が購入するとリスクが高い。

そこで、当社バレリアンには「危険!近寄るな!」みなたいな警告文を添えている。

そのおかげで、香りに関するクレームはいっさいない。

(反面、売上もあまりないが)


スリーピングミストのリニューアル


現在、バレリアンを含むスリーピングミストをリニューアルするプロジェクトが進行中で、パフューマーとのミーティングのため、久しぶりに生バレリアンを小分けして協議した。

あら、ふしぎ! 昔感じていた臭いバレリアンが、案外、苦いハーブくらいの香りに感じるし、ナチュラルで本物感を感じた。


ごめんねバレリアン


自分自身の嗅覚が変化したかもしれない。

こういう仕事柄、いろいろな香りを嗅ぐ機会が多く、知らず知らずのうちに香りに対する許容範囲が拡がったのかもしれない。

嗅覚自体は、香り成分の分子が嗅覚神経のレセプターに取り込まれる生理的な脳内の神経反応。

しかし、その香りの好き嫌いや許容範囲に関しては、脳による学習効果も大きいと感じているが、今回もこの一例ではないか。

バレリアンは、依然としてリラックスできる香りでないが、私のゲロゲロな表現は度が行きすぎていたと反省している。

申し訳なかった、バレリアンさん。

過去10年の非礼を謝罪したい気持ちになっている。






(2022-05-04)
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香る生活


『香る生活』とブログ名の変更
・・ (2022/04/28)


雑誌『香る生活』( 『香る生活』の表紙 )


『香る生活』とは?


『香る生活』は、2003年くらいから2010年代に年1回~2回、当社が発行していた香りに関する読み物、冊子。

香水だけを販売しても味気ないので、商品とともに "何か香りの読み物が欲しい" と企画されたオリジナル雑誌でした。


紙を手で持って読みたい


Webで掲載すればいいのでは?という意見もありました。

いやいや、配達されてきた箱を開けて商品とともに入っている冊子が、いいんです、手作り感があるし。

少し長い文章となると、紙の読み物って、スマホなどのスクリーンで見るよりやっぱり読みやすいですね。

(目への負担が少ない気がする)


雑誌『香る生活』


すべて手作り


『香る生活』は、ネタ集め・取材(インタビュー)から、記事作成・レイアウトを自分たちでやっていました。

外部に出すのは印刷・製本の部分だけなので、クオリティやレベルは全然違いますが、出版会社さんと同じだった。

大変でしたが、手作り感と苦労感があって比較的好評だった(と信じている)。


同業者に人気だった記事ネタ


取り上げたテーマは、香水容器の工場の話や、原料となるローズやハーブの原産地、ときに海外まで出かけていき、ネタを取ってくるといった内容が多かった。

これらのテーマは、一般のお客様より、化粧品業界や香水業界、同業者や競合ライバルに受けるディープなネタでした。

競合さんから、記事の内容についてもっと教えて欲しいといった電話や訪問があったことも。


雑誌『香る生活』


取材の思い出


私自身、いろいろなところに取材に出かけた。

それぞれが記憶に残っているが、その中で、今日はある大学教授の取材話を一つ。

私の取材方法は、雑誌社の平均的なライターさん同様、書面かメールで取材依頼書を送る。


取材方法


「○○について聞かせて欲しい、こういう目的で、○○に掲載予定で、その発行部数は○○部です」といった企画書。

取材先は悪くない話と思えば会ってくれるし、会っても意味がないと判断すれば、返事がないか辞退される。

『香る生活』の発行部数は1万~2万冊で読者は全国の香り好きの人々。

8割くらいは会ってくれた。


有名な先生


ある大学の有名な先生、テレビにでるような方に会いに行った時の話。

指定された日時に行くと、3人の先客があり、ちょうど帰られるときだった。

彼らが帰った後、先生は「今のは、○○研究所の所長だよ」言われた。

何かの研究依頼に来られていた模様。

(誰もが知っている大企業の研究所の人々が足繁く通ってくる先生である、さすが有名な先生だな~と思った)

さっそく取材を始めた。

「何でも聞いて」とスタートは好意的だったが、「あれ、カメラマンは?」と問われた。

カメラマンは私がやりますと返答すると「カメラは?」と聞かれた。

シャツの胸ポケットから、名刺サイズ大の薄型デジカメを取り出して見せた。

(当時最新型のクールな軽量デジカメ)

そのとき、先生の表情にみるみる落胆の色が浮かんだことが、その日の取材で一番忘れられない思い出だった。


取材の心得:でっかいカメラを持って行け!


後日、知ったことだが、取材の時は大きなカメラの方が、取材される側はテンションが上がり、よく話してくれる、とある芸能人さんが語っていた。

(なるほど、そういうこと?)

今はカメラの性能が上がった。

昔なら肩に担いでいたような業務用ビデオカメラも、今なら片手で操作できるデジカメにも能力は落ちる。

しかし、取材される方からすれば、なるべく "見た目でかいカメラ" で行く方が取材はしやすいことを学んだ。

可能ならカメラマン、照明さん・音声さんなどのクルーも引き連れて。

先生には悪いことをしたなと今でも思い出す。


雑誌『香る生活』


「香る生活は、もう発行しないんですか?」


・・というメールをお客様からいただいた。

紙の印刷物で発行することは当面ないと思います。

楽しみにされている方がいる一方で、冊子は関心ない人にとっては、そのままゴミ箱直行になりがち。

企業活動を長期に継続する上で、紙やプラスティックはなるべくムダに消費しないことを考えるようになった。

今はこのブログやSNSでの活動が、以前の出版活動と見なしています。

ブログは気軽に書けるだけに、出版物のときのような濃度はない。

しかし、五月雨式に楽しい話題を出していける点がいい、多彩な話題を提供できるし、記事がおもしろくなくても紙ゴミ・プラゴミがでることはない。

これからも、当社のブログ・SNSをごひいき願います。


雑誌『香る生活』


『香る生活』ネーミング復活


紙の印刷物の復活ではなく、このブログタイトルとして復活させることにした。

『香水Biz』・・これがこれまでのブログの名称。

「Biz」はビジネスの意味で、ブログ名はひらたく言えば「香水ビジネス」。

(何というか、はたと気づけば、微妙なタイトル)

今日からこのブログは、『香る生活』という名前に変え、今まで以上、幅広い香りの記事をアップしたい。






(2022-04-28)
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