( 香水工場の )
香る生活
アロマポットで香水、使える?
投書をいただきました。
「アロマポットやディフューザーなどの芳香器で使用するエッシェンシャルオイルの代わりで使用可能でしょうか?」
芳香器で使用して楽しいかどうか、自分自身テストしてみないと返答できません。テストしたら再度報告いたします。ここでは今考えられることをお伝えします。
香水やオードパルファンなどをアロマポットやディフューザーなどの芳香器で使用することは通常行われておりません。
ヨーロッパのブランドさんはユーザーの奇抜な使い方を快く思わないフシがあります。
また、国内でも「化粧品」をルームフレグランスで使用することに薬事法上問題があると解釈する法律関係者もいて、化粧品以外の使い方をアドバイスしないポリシーを掲げるメーカーさんは少なくありません。
当社では安全にお使いいただく分には自由な使い方があってもよいのではと考えております。
一例として香水をルームフレグランスでお使いいただくことに何ら反対意見を持っておりません。私ども自身、そういう使い方もしております。
さて今回のご質問の「アロマポットやディフューザーなどの芳香器でのご使用」ですが、芳香器は通常、香料の原液かそれに近い濃度のものを使用します。
香水やオードパルファンは濃度が10%-20%程度ですので、やや薄く感じられると思います。
なお、アロマポットやディフューザーでは使用香料が通常オイル(エッセンシャル・オイルや香料類)でなく、「水溶性オイルのみ」という条件があるものがあります。
この機種では専用のオイルをご使用ください。自分自身テストしたことがないので憶測ですが、通常オイルでは不具合がでる可能性があります。
※火を使うタイプのアロマポットはぜひご注意ください。近年、アロマポットを原因とする火災事故が増加しています。
東京消防庁ではキャンドルや火を使うアロマポットに対して消費者への啓蒙と警鐘を鳴らしています。危険性を理解して年末年始の楽しい香り生活をお過ごしください。
(2009-12-03)
「アロマポットやディフューザーなどの芳香器で使用するエッシェンシャルオイルの代わりで使用可能でしょうか?」
芳香器で使用して楽しいかどうか、自分自身テストしてみないと返答できません。テストしたら再度報告いたします。ここでは今考えられることをお伝えします。
香水やオードパルファンなどをアロマポットやディフューザーなどの芳香器で使用することは通常行われておりません。
ヨーロッパのブランドさんはユーザーの奇抜な使い方を快く思わないフシがあります。
また、国内でも「化粧品」をルームフレグランスで使用することに薬事法上問題があると解釈する法律関係者もいて、化粧品以外の使い方をアドバイスしないポリシーを掲げるメーカーさんは少なくありません。
当社では安全にお使いいただく分には自由な使い方があってもよいのではと考えております。
一例として香水をルームフレグランスでお使いいただくことに何ら反対意見を持っておりません。私ども自身、そういう使い方もしております。
さて今回のご質問の「アロマポットやディフューザーなどの芳香器でのご使用」ですが、芳香器は通常、香料の原液かそれに近い濃度のものを使用します。
香水やオードパルファンは濃度が10%-20%程度ですので、やや薄く感じられると思います。
なお、アロマポットやディフューザーでは使用香料が通常オイル(エッセンシャル・オイルや香料類)でなく、「水溶性オイルのみ」という条件があるものがあります。
この機種では専用のオイルをご使用ください。自分自身テストしたことがないので憶測ですが、通常オイルでは不具合がでる可能性があります。
※火を使うタイプのアロマポットはぜひご注意ください。近年、アロマポットを原因とする火災事故が増加しています。
東京消防庁ではキャンドルや火を使うアロマポットに対して消費者への啓蒙と警鐘を鳴らしています。危険性を理解して年末年始の楽しい香り生活をお過ごしください。
(2009-12-03)
( 香水工場の )
香る生活
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
最後に講師の方のお話で印象に残ったものをご紹介します。
・「数年早かった、と考える」
-------------------------------
クライアントからの要望は契約前提の「調香依頼」としてくるより、RFP(Request for Proposal 提案要求)として数社に出されコンペティション形式になることが多いのがこの業界。
当然落選する可能性もあります。自分がベストと信じる香りがリジェクトされたときに自分に言い聞かせるコトバ。
パフューマーはコンペに参加するために「社内競争」を勝ち抜き、契約を勝ち取るに「社外競争」を勝ち抜く必要があります。前向きでなければいけません。
・「ストーリーとしてはおもしろいが・・・」
-------------------------------
名香には妙な都市伝説が語られる製品があります。ラボランティーヌがパフューマーの指示の配合量を間違って何かの香料を余計に入れた結果、偶然に歴史の残る名香となったウンヌンといったたぐいの話です。
(※ラボランティーヌとは、配合作業などパフューマーの処方に基づいて実作業を行う技術者。検査技師)
パフューマーには頭の中にすでに完成された香りのイメージがあり、腕のあるパフューマーほどそういう偶然から香りを創ることはない。プロのコトバではないでしょうか。
・「売れている香りは、もはやすべて過去のモノ」
-------------------------------
うなります。
・「少ない香料数で安定した香りを創る」
-------------------------------
これは香料をケリるという意味ではありません。シンプルであることが、安定性に寄与します。
(おわり)
この記事は#8
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-29)
・「数年早かった、と考える」
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クライアントからの要望は契約前提の「調香依頼」としてくるより、RFP(Request for Proposal 提案要求)として数社に出されコンペティション形式になることが多いのがこの業界。
当然落選する可能性もあります。自分がベストと信じる香りがリジェクトされたときに自分に言い聞かせるコトバ。
パフューマーはコンペに参加するために「社内競争」を勝ち抜き、契約を勝ち取るに「社外競争」を勝ち抜く必要があります。前向きでなければいけません。
・「ストーリーとしてはおもしろいが・・・」
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名香には妙な都市伝説が語られる製品があります。ラボランティーヌがパフューマーの指示の配合量を間違って何かの香料を余計に入れた結果、偶然に歴史の残る名香となったウンヌンといったたぐいの話です。
(※ラボランティーヌとは、配合作業などパフューマーの処方に基づいて実作業を行う技術者。検査技師)
パフューマーには頭の中にすでに完成された香りのイメージがあり、腕のあるパフューマーほどそういう偶然から香りを創ることはない。プロのコトバではないでしょうか。
・「売れている香りは、もはやすべて過去のモノ」
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うなります。
・「少ない香料数で安定した香りを創る」
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これは香料をケリるという意味ではありません。シンプルであることが、安定性に寄与します。
(おわり)
この記事は#8
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-29)
( 香水工場の )
香る生活
調香実習拝見#7 問合せの返答
リスクと夢の狭間で悩もう
-------------------------------
「パフューマーになりたいが、どうしたらいいか教えて!」というメールをいただくことがあります。
教育機関でもない、スクール事業も開催していない当社が最適な問い合わせ先と思っている人は皆無でしょうが、他に聞くところがない、聞ける人がいないという現状、やむをえずメールされていると感じています。
先に述べたようにパフューマーの募集枠が極端に少ないだけに返答に窮します。
しかし、学ぶことに関しては日本は恵まれています。パフューマー育成セミナーやコースが存在する国はフランス以外ほとんど聞かないからです。
そんなわけで「パフューマーになりたい。どうすれば?」という問合せがあれば、
・フランスや日本にあるパフューマー育成コースなどの検討
・同時に、アウトプット(パフューマーとしての募集枠や就職枠)の厳しさの認識
これらをご判断していただくよう返信するのがやっとです。
(続く・・・)
この記事は#7
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-28)
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「パフューマーになりたいが、どうしたらいいか教えて!」というメールをいただくことがあります。
教育機関でもない、スクール事業も開催していない当社が最適な問い合わせ先と思っている人は皆無でしょうが、他に聞くところがない、聞ける人がいないという現状、やむをえずメールされていると感じています。
先に述べたようにパフューマーの募集枠が極端に少ないだけに返答に窮します。
しかし、学ぶことに関しては日本は恵まれています。パフューマー育成セミナーやコースが存在する国はフランス以外ほとんど聞かないからです。
そんなわけで「パフューマーになりたい。どうすれば?」という問合せがあれば、
・フランスや日本にあるパフューマー育成コースなどの検討
・同時に、アウトプット(パフューマーとしての募集枠や就職枠)の厳しさの認識
これらをご判断していただくよう返信するのがやっとです。
(続く・・・)
この記事は#7
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-28)
( 香水工場の )
香る生活
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
パフューマーはひそかに人気の職業?
-------------------------------
世界のパフューマーを多く輩出する香水の本家フランス。しかし、フランスでもパフューマーへの道は狭き門と聞きます。
フランスでは、パフューマー稼業はそもそも多くの場合、世襲で受け継ぐファミリービジネスの傾向があり、一方、化粧品会社や香料会社のパフューマー募集枠は世界的に縮小傾向にあることが難点です。
そのためヨーロッパ、特にフランスやイタリアなど伝統的にフレグランスビジネスが盛んな地域では、独立系のパフューマリーや化粧品会社、あるいか香り関連コンサルティング会社を立ち上げる若き事業家パフューマーたちも多く存在します。
独立系パフューマーによる新興ブランドも続々と生まれています。現在、香水業界はメゾンフレグランスの全盛期を迎えていますが、それはこういう独立系パフューマーの活動とも重なります。
日本でもパフューマーを目指す方がおられます。日本もフランス同様、化粧品会社さんのパフューマー募集枠は少ないため、独立する方がむしろ現実的かもしれません。企業に就職するにしろ、ベンチャービジネスを起こすにしろ、最初の一歩は、プロや専門家にある程度の指導を受けることがおすすめです。
それは正しい知識を得るためだけでなく、業界との接点・コネクション・パイプを獲得する早道だからです。
今回見学させていただいた調香実習は「化粧品開発コース」の中のコースであり、所属する学生さんたちの勉学はパフューマーの勉強だけではありません。化粧品開発に必要な化粧品原料や皮膚科学や分析技術・品質管理など広範囲に学び、就職も化粧品や香料会社など幅広いとのことです。
(続く・・・)
この記事は#6
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-28)
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世界のパフューマーを多く輩出する香水の本家フランス。しかし、フランスでもパフューマーへの道は狭き門と聞きます。
フランスでは、パフューマー稼業はそもそも多くの場合、世襲で受け継ぐファミリービジネスの傾向があり、一方、化粧品会社や香料会社のパフューマー募集枠は世界的に縮小傾向にあることが難点です。
そのためヨーロッパ、特にフランスやイタリアなど伝統的にフレグランスビジネスが盛んな地域では、独立系のパフューマリーや化粧品会社、あるいか香り関連コンサルティング会社を立ち上げる若き事業家パフューマーたちも多く存在します。
独立系パフューマーによる新興ブランドも続々と生まれています。現在、香水業界はメゾンフレグランスの全盛期を迎えていますが、それはこういう独立系パフューマーの活動とも重なります。
日本でもパフューマーを目指す方がおられます。日本もフランス同様、化粧品会社さんのパフューマー募集枠は少ないため、独立する方がむしろ現実的かもしれません。企業に就職するにしろ、ベンチャービジネスを起こすにしろ、最初の一歩は、プロや専門家にある程度の指導を受けることがおすすめです。
それは正しい知識を得るためだけでなく、業界との接点・コネクション・パイプを獲得する早道だからです。
今回見学させていただいた調香実習は「化粧品開発コース」の中のコースであり、所属する学生さんたちの勉学はパフューマーの勉強だけではありません。化粧品開発に必要な化粧品原料や皮膚科学や分析技術・品質管理など広範囲に学び、就職も化粧品や香料会社など幅広いとのことです。
(続く・・・)
この記事は#6
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-28)
( 香水工場の )
香る生活
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
香りが好きであること、そして、錆びない追求心
-------------------------------
パフューマーに向いている人の適正は何でしょうか?
「自分は鼻が利く」とか「匂いに敏感」という人がいます。私はパフューマーの素質として、そういう生まれつき匂いに対する感性の高さがある程度要求される職業と感じていますが、講師の方のご意見はスバリこれでした。
「香りが好きだということ。そして匂いに対する興味と飽きないクリエーション魂」
言い換えれば、香りに対する「好奇心」と「創作意欲」ということ。
食品会社でも化粧品会社でも、商品開発過程や分析課程においてコンピュータによる成分分析や成分配合を行うことがあっても最終的に味やフレーバーやテイストや香り・匂いの善し悪し・完成度を確認し最終OKを出すのは人間です。
この人の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)による感覚試験を「官能テスト」「官能検査」と呼びますが、「鼻が利く人や匂いに敏感な人」は、こういう官能テストを行う試験官やエバリュエイター(評価試験官)として最適な能力ですが、パフューマーの適正としては必ずしも一致していないとのご意見でした。
たとえて言うなら、職人さんは一生同じモノを作り続けても自分の納得するモノの到達できないものです。一般的にはこれ以上の完成度は望むべくもない作品だとしても職人さんは、さらに上の段階を目指す人が多いと思います。
それはパフューマーに求められる飽くなき創作意欲・クリエーション魂と同じ。
「香りが好きなでないと・・・」
(続く・・・)
この記事は#5
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-27)
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パフューマーに向いている人の適正は何でしょうか?
「自分は鼻が利く」とか「匂いに敏感」という人がいます。私はパフューマーの素質として、そういう生まれつき匂いに対する感性の高さがある程度要求される職業と感じていますが、講師の方のご意見はスバリこれでした。
「香りが好きだということ。そして匂いに対する興味と飽きないクリエーション魂」
言い換えれば、香りに対する「好奇心」と「創作意欲」ということ。
食品会社でも化粧品会社でも、商品開発過程や分析課程においてコンピュータによる成分分析や成分配合を行うことがあっても最終的に味やフレーバーやテイストや香り・匂いの善し悪し・完成度を確認し最終OKを出すのは人間です。
この人の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)による感覚試験を「官能テスト」「官能検査」と呼びますが、「鼻が利く人や匂いに敏感な人」は、こういう官能テストを行う試験官やエバリュエイター(評価試験官)として最適な能力ですが、パフューマーの適正としては必ずしも一致していないとのご意見でした。
たとえて言うなら、職人さんは一生同じモノを作り続けても自分の納得するモノの到達できないものです。一般的にはこれ以上の完成度は望むべくもない作品だとしても職人さんは、さらに上の段階を目指す人が多いと思います。
それはパフューマーに求められる飽くなき創作意欲・クリエーション魂と同じ。
「香りが好きなでないと・・・」
(続く・・・)
この記事は#5
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-27)
( 香水工場の )
香る生活
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
パフューマービジネスのビジネスとしての厳しさと喜び
-------------------------------
講師の先生にお話を聞きしました。もともと大手香料会社でパフューマーとして活躍されていました。クライアントの依頼で実際に調香されていたバリバリのパフューマーさんだけにリアルなお話です。
ビジネスシーンで求められるパフューマーの技量・能力はよい香りを創り出すことはもちろんですが、それよりも「売れる香り」を創り出すことだと指摘されました。その意味はビジネスマンとして、いたく共感します。
パフューマーはときに「アーティスト」と言われ華やかな印象がありますが、実際は、暗く寒い実験室でひとり香料瓶を相手に液体を混ぜ合わせる地味な作業の繰り返しです。
(お弟子さんや配合だけを専門に行う部下を持つような売れっ子パフューマーさんは別ですが)
しかも、追求する香りは「マイ究極の香り」ではなく「市場で売れる香り」です。パフューマーの作品制作は、芸術性よりも市場性が優先される世界だからです。
そういう意味でパフューマーは「アーティスト」よりも「職人」であり「ケミスト(化学者)」です。クライアントの要望に従って制作する「クリエイター」に近いものがあります。
「クライアントあっての調香ビジネス」「クライアントあってのパフューマー」といえば、パフューマーに憧れている方には夢を砕く話ですが、世界的に著名なパフューマーさんも原則この図式下での活動になります。
(続く・・・)
この記事は#4
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-26)
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講師の先生にお話を聞きしました。もともと大手香料会社でパフューマーとして活躍されていました。クライアントの依頼で実際に調香されていたバリバリのパフューマーさんだけにリアルなお話です。
ビジネスシーンで求められるパフューマーの技量・能力はよい香りを創り出すことはもちろんですが、それよりも「売れる香り」を創り出すことだと指摘されました。その意味はビジネスマンとして、いたく共感します。
パフューマーはときに「アーティスト」と言われ華やかな印象がありますが、実際は、暗く寒い実験室でひとり香料瓶を相手に液体を混ぜ合わせる地味な作業の繰り返しです。
(お弟子さんや配合だけを専門に行う部下を持つような売れっ子パフューマーさんは別ですが)
しかも、追求する香りは「マイ究極の香り」ではなく「市場で売れる香り」です。パフューマーの作品制作は、芸術性よりも市場性が優先される世界だからです。
そういう意味でパフューマーは「アーティスト」よりも「職人」であり「ケミスト(化学者)」です。クライアントの要望に従って制作する「クリエイター」に近いものがあります。
「クライアントあっての調香ビジネス」「クライアントあってのパフューマー」といえば、パフューマーに憧れている方には夢を砕く話ですが、世界的に著名なパフューマーさんも原則この図式下での活動になります。
(続く・・・)
この記事は#4
調香実習拝見#8 パフューマー余談話
調香実習拝見#7 問合せの返答
調香実習拝見#6 パフューマー就職率
調香実習拝見#5 パフューマーの適正
調香実習拝見#4 ビジネスの現実
調香実習拝見#3 実践トレーニング
調香実習拝見#2 激動する教育界
調香実習拝見#1 調香実習
(2009-11-26)
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