( 香水工場の )
香る生活
シャワージェル終了
10年以上販売されてきたシャワージェルがついに終了となります(2016/06/06)

※フレグランス・シャワージェル
当社は香水専業メーカーですが「香り」という切り口ならスキンケアも石鹸やシャンプーなどのトイレタリーも開発製造します。
今までは「おもしろい」と思えば、いろいろ開発させてもらいました。シャワージェルやダマスクローズのスキンケア、数年前はベタガードというハンドクリーム。試作だけなら、まだいろいろあります。
どれも思い入れのあるやる気満々の製品ですが、売上の方は、それほど芳しくなく統廃合も仕方ありません。
特にシャワージェルのようなトイレタリー(パーソナルケア製品)は、ある程度の規模の量産ができないとコストの面で優位性が皆無で、マーケットの自然な摂理に今まで反して頑張ってきた感もないでもありません。
[楽しい製品だったな〜」
思い返せば、初代シャワージェルは2004年くらいから開発をはじめました。それから3世代、ご愛用いただいたみなさまには心より御礼申し上げます。
2016年7月1日より当社サイトにてお買い物いただき「宅急便」にて配送されるお客様でご希望の方には、このシャワージェルをプレゼントさせていただきます。お買い物手続き中の希望欄にチェックを入れて下さい(7月1日より)。
(2016-06-06)

※フレグランス・シャワージェル
香水専業メーカーですが、いろいろ作ってきました
当社は香水専業メーカーですが「香り」という切り口ならスキンケアも石鹸やシャンプーなどのトイレタリーも開発製造します。
今までは「おもしろい」と思えば、いろいろ開発させてもらいました。シャワージェルやダマスクローズのスキンケア、数年前はベタガードというハンドクリーム。試作だけなら、まだいろいろあります。
どれも思い入れのあるやる気満々の製品ですが、売上の方は、それほど芳しくなく統廃合も仕方ありません。
特にシャワージェルのようなトイレタリー(パーソナルケア製品)は、ある程度の規模の量産ができないとコストの面で優位性が皆無で、マーケットの自然な摂理に今まで反して頑張ってきた感もないでもありません。
[楽しい製品だったな〜」
思い返せば、初代シャワージェルは2004年くらいから開発をはじめました。それから3世代、ご愛用いただいたみなさまには心より御礼申し上げます。
プレゼント企画(在庫限り)
2016年7月1日より当社サイトにてお買い物いただき「宅急便」にて配送されるお客様でご希望の方には、このシャワージェルをプレゼントさせていただきます。お買い物手続き中の希望欄にチェックを入れて下さい(7月1日より)。
(2016-06-06)
( 香水工場の )
香る生活
今年、廃盤が増えました (販売終了リスト)
3月・4月は別れと出会いの季節です。学校や職場ではいろいろなドラマが展開中のことと思います。当社では一部の製品が卒業予定です(2016/03/02)

※3月・4月は出会いと別れの季節
海外では、3月・4月といえば「よくやく春が来た」という喜び一色のハッピーシーズンに違いありません。日本では春の喜びとともに別れと出会いのイベントが押し寄せますから、ちと複雑な季節です。
当社では、この季節だからといってスタッフの入社や転勤があるわけではありませんが、例年、新作をリリースする季節として定着しています。一方で廃盤の製品もこの季節に多く決定されます。
製品はモノですが、長年、自分たちで制作し、自分たちで販売していると「廃盤」という事実がやや寂しく感じられることは事実です。
最新の廃盤リストを更新しました。
わあー、いろいろありますね。
廃盤をアナウンスすると
「まさかこの製品が廃盤?」
「この製品はなくさないで欲しい」
「やめてー」
といったコールをいただくこともあります。ありがたく光栄です。
おそらく、どうして廃盤になるの?という疑問を持たれる方もおられると思います。
もっとも直近では「青山路」が廃盤になりました。この製品は当社創業間もない頃からの製品で、長年愛用して下さっているお客様も存在するだけに苦しかったのですが、この製品に関しては原料の一部が入手できなくなったという事情が大きく、廃盤となりました。
香水の原料である香料の問題が、廃盤要因としては現状一番多いと思われます。
しかし、当然「あまり売れないから」というビジネス上の理由も大きな要因です。
これが原因だと、お客様に「そんなにダメな商品だったのか」とネガティブな印象を与えかねないため廃盤理由の公開もはばかられるますが、今日は特別に販売不振が原因で卒業していった製品を少しご紹介しますね。
・空山
・菊
でも、この2品、個人的はとても好き香りでした。
「空山」は他ブランドでは見たこともない風格がありましたし、「菊」はエキゾチックなナチュラル感がたまりませんでした。「なぜ人気がなかったのだろう?」と時々思い返すこともあります。
が、作り手側の思いとマーケットの動きが正比例しないことは、ある意味、自然な現象ですよね。
これからも製品作りを通して、いろいろな香りとの出会いと別れがありそうです。
(2016-03-02)

※3月・4月は出会いと別れの季節
新作と廃盤の季節
海外では、3月・4月といえば「よくやく春が来た」という喜び一色のハッピーシーズンに違いありません。日本では春の喜びとともに別れと出会いのイベントが押し寄せますから、ちと複雑な季節です。
当社では、この季節だからといってスタッフの入社や転勤があるわけではありませんが、例年、新作をリリースする季節として定着しています。一方で廃盤の製品もこの季節に多く決定されます。
製品はモノですが、長年、自分たちで制作し、自分たちで販売していると「廃盤」という事実がやや寂しく感じられることは事実です。
最新の廃盤リスト
最新の廃盤リストを更新しました。
わあー、いろいろありますね。
廃盤になる理由
廃盤をアナウンスすると
「まさかこの製品が廃盤?」
「この製品はなくさないで欲しい」
「やめてー」
といったコールをいただくこともあります。ありがたく光栄です。
おそらく、どうして廃盤になるの?という疑問を持たれる方もおられると思います。
もっとも直近では「青山路」が廃盤になりました。この製品は当社創業間もない頃からの製品で、長年愛用して下さっているお客様も存在するだけに苦しかったのですが、この製品に関しては原料の一部が入手できなくなったという事情が大きく、廃盤となりました。
香水の原料である香料の問題が、廃盤要因としては現状一番多いと思われます。
しかし、当然「あまり売れないから」というビジネス上の理由も大きな要因です。
廃盤だからダメな商品といわけではない
これが原因だと、お客様に「そんなにダメな商品だったのか」とネガティブな印象を与えかねないため廃盤理由の公開もはばかられるますが、今日は特別に販売不振が原因で卒業していった製品を少しご紹介しますね。
・空山
・菊
でも、この2品、個人的はとても好き香りでした。
「空山」は他ブランドでは見たこともない風格がありましたし、「菊」はエキゾチックなナチュラル感がたまりませんでした。「なぜ人気がなかったのだろう?」と時々思い返すこともあります。
が、作り手側の思いとマーケットの動きが正比例しないことは、ある意味、自然な現象ですよね。
これからも製品作りを通して、いろいろな香りとの出会いと別れがありそうです。
(2016-03-02)
( 香水工場の )
香る生活
切手風の新ラベル、4月の新作でお披露目

※4月の新作から投入予定のラベル
当社主力商品フローラル・フォーシーズンズのラベルは、長年、縦長のラベルでした。当社では「タペストリー」と呼んでいましたが、2016年の4月新作とリニューアル製品から、切手風のラベルに変更します。
この切手風は「スタンプ」と当社では呼ばれています。
奇抜だけど昔流行ったような・・・
このデザインはデザイナーからの自主的な提案でしたが、社内では、賛否分かれました。多くのスタッフの意見は、
「おもしろいけど、昔流行ったようなイメージがあるので、・・」
「最初はいいけど、長く愛されるにはシンプルなデザインの方がよいのでは」
「香水が雑貨風に取られるリスクも」
と言った慎重派が優勢でした。
・・・という私も最初は慎重派でした。
ネガティブと言えば、ネガティブではありますが、ムダに冒険していると体力・コストがムダに消耗しますので、小さな企業はそれほど冒険できないのも事実。
会社も悩みましたが、デザイナーの強い熱望に押されて、経営側が「冒険してみるか!」と最終的にGOとなりました。
お客様がどう感じられるのか、今後のご意見が楽しみです。
(2016-03-02)
( 香水工場の )
香る生活
年間カレンダーと20周年記念

月初に更新中
年間の イベント・カレンダー のページを作成しました。1月には作成していたのですが、遅ればせながらお知らせいたします。
毎月、月初に更新するようにしております。
小平オフィスでのセミナーは?
昨年は何度か、小平オフィス(東京都小平市)にて調香セミナーを開催しました。
当社は、場末の古い町工場の中にあります。人様には前向きにお見せできる事務所ではありませんが、「小平事務所で再度、調香セミナーお願いします」というご要望をパラパラといただいております。
5月末くらいでしょうか?・・・企画中です。
創業20周年
今年、当社は早くも"創業20周年"。
20周年記念として何かしなければ、とスタッフ一同、企画を思案中ですが、まだアイデアが緩いです。緩すぎでこのまま何もせず終わるかも(ちなみに10周年記念は何もしませんでした)
(2016-03-02)
( 香水工場の )
香る生活
リフィル用の香水ボトル
1ヶ月前に「香水で、リフィルってあり?」という記事を投稿しましたが、その後の進捗状況です(2016/03/01)

試作中のアルミキャップ
今回のプロジェクトは「香水ボトルをもっとエコな方式にできないか」という発想から始まりました。
といってもリフィル(詰め替え商品)の一般的なイメージであるアルミパウチでの販売は現状ではいろいろハードルが予想されるので、まずはネジ式キャップの香水ボトルでの販売を計画しています。
スプレイヤー(スプレー)とキャップを自由に取り外し・交換・装着できる方式を採用予定です。
スプレイヤー(スプレー)タイプの香水は広く普及していますので、世界にはいろいろなスプレー・メーカーがあって、いろいろ製品があります。
ネジ式スプレーの仕入れ自体はそれほど大きな問題ではありません。
しかし、キャップとなると、これが、そもそもモノがありません。
「え?」と思われるかもしれません。香水ボトル用のネジ式キャップはほとんどありません。一つには、単純に今まで需要がなかったためと思われます。
その他、香水瓶の注ぎ口に関して、サイズや深さ、ネジの巻き数などは世界的に規格化されておらず汎用的な製品が作りにくいという事情もあるでしょう。
そこでネジキャップ・タイプの香水瓶を作るとしたら、そのキャップは「金型から作る」ことになります。
金型は会計上「固定資産」と見なされ、会社の財産となるだけにそれなりのお値段・初期投資が発生します。
しかも、一度製作された金型はほぼ変更はできませんので、乗るか反るかのリスクもあり企業にはリスクがある話なんですよね。
金型製作がリスキーなので、どうしたものか、と案配していたところ、たまたま問い合わせたある大手のガラス瓶メーカーさんが当社と同じリフィル型の容器開発に関心がおありで、しかもモックアップのキャップをすでに制作されていました。
文字通り「渡りに舟」な展開でした。
ガラス瓶メーカーさんとしても関心はあるが具体的な案件なしに金型製作はリスクが高いとして膠着状態だった模様です。
折衝を通して当社が金型製作コストの一部を負担することで、このプロジェクトは動き出しました。
キャップの金型は1ヶ月程度でできますが、耐久性や液漏れテスト・時間加速テストなどありますので、早くても夏に初代製品をリリースできるかどうか、といったスケジュール感になりそうです。
また、仮に問題なく進行しても、すべての商品をすぐに切り替えることは不可能で、数年かけて段階的にリフィルタイプの容器に移行するプランを描いています。
(2016-03-01)

試作中のアルミキャップ
取り外しできるスプレー
今回のプロジェクトは「香水ボトルをもっとエコな方式にできないか」という発想から始まりました。
といってもリフィル(詰め替え商品)の一般的なイメージであるアルミパウチでの販売は現状ではいろいろハードルが予想されるので、まずはネジ式キャップの香水ボトルでの販売を計画しています。
スプレイヤー(スプレー)とキャップを自由に取り外し・交換・装着できる方式を採用予定です。
香水ボトル用のキャップがない
スプレイヤー(スプレー)タイプの香水は広く普及していますので、世界にはいろいろなスプレー・メーカーがあって、いろいろ製品があります。
ネジ式スプレーの仕入れ自体はそれほど大きな問題ではありません。
しかし、キャップとなると、これが、そもそもモノがありません。
「え?」と思われるかもしれません。香水ボトル用のネジ式キャップはほとんどありません。一つには、単純に今まで需要がなかったためと思われます。
その他、香水瓶の注ぎ口に関して、サイズや深さ、ネジの巻き数などは世界的に規格化されておらず汎用的な製品が作りにくいという事情もあるでしょう。
キャップの金型製作
そこでネジキャップ・タイプの香水瓶を作るとしたら、そのキャップは「金型から作る」ことになります。
金型は会計上「固定資産」と見なされ、会社の財産となるだけにそれなりのお値段・初期投資が発生します。
しかも、一度製作された金型はほぼ変更はできませんので、乗るか反るかのリスクもあり企業にはリスクがある話なんですよね。
他社様と共同で金型製作
金型製作がリスキーなので、どうしたものか、と案配していたところ、たまたま問い合わせたある大手のガラス瓶メーカーさんが当社と同じリフィル型の容器開発に関心がおありで、しかもモックアップのキャップをすでに制作されていました。
文字通り「渡りに舟」な展開でした。
ガラス瓶メーカーさんとしても関心はあるが具体的な案件なしに金型製作はリスクが高いとして膠着状態だった模様です。
折衝を通して当社が金型製作コストの一部を負担することで、このプロジェクトは動き出しました。
リフィル・エコ プロジェクト
キャップの金型は1ヶ月程度でできますが、耐久性や液漏れテスト・時間加速テストなどありますので、早くても夏に初代製品をリリースできるかどうか、といったスケジュール感になりそうです。
また、仮に問題なく進行しても、すべての商品をすぐに切り替えることは不可能で、数年かけて段階的にリフィルタイプの容器に移行するプランを描いています。
(2016-03-01)
( 香水工場の )
香る生活
香水のリフィル
スプレー部分をはずせない香水が多い、よってリフィルという発想も生まれない・・(2016/02/01)

香水瓶のスプレー部分の例 (左がカシメタイプ、右がネジタイプ。ネジタイプは首が長くなる傾向があります。見分け方は外見だけではわかりにくく手でひねって取り外せればネジタイプ)
香水ボトルでネジ式のスプレーは少なく、大半の香水はスプレー部分はずせない仕組みになっています。
スプレーの金属部分を圧着して接合する方式を「カシメ」と呼びます。
漢字では「加締め」と書きます。カシメる機械や器具が加締器や加締機です。
カシメは香水用語ではなく金属パーツを圧着や溶接で接合するものは一般に広くカシメと呼ばれます。
たとえば、鉄骨や鉄板を接合するネジに似たリベットは胴体部分をハンマーなどで叩きつぶして金属同士を接合します。
皮革製品の穴などを補強するハトメ(真鍮金具)もカシメの一種と言えます。それを言えば、ホチキスだってカシメですね。
香水のスプレー部分の底辺は、おおよそスカートのような形状のアルミ素材で、これをガラス瓶の口にかぶせてスカート周囲を専用装置で圧着してできあがります。
香水瓶とスプレー部分の接合タイプは、カシメ式かネジ式の2種類で他はあまりありません。
香水のスプレー部分をカシメにする理由は主に2点です:
(1)香水の液体漏れ防止
(2)異物混入防止
ネジ式だと配送中に緩むリスクがあります。
実際、当社も以前はネジ式の香水ボトルを使用していた時期がありますが、このトラブルは多少経験があります。
香水メーカーの人間からすればネジ式は若干心配ですね。
また、ネジ式には輸送中や商品の展示中に悪意ある第三者による異物混入リスクもあります。
それを回避するためにもカシメ式が好まれます。とくに欧米の大手ブランドさんでは、だいたいカシメを採用しています。
一方、日本のマーケットではネジ式が一般に好まれます。その理由は:
(1)小分け需要があること(スプレー部分をはずせること)
(2)分別廃棄の需要
日本ではゴミ廃棄に関して分別廃棄しやすいことが消費財製品の条件の一つとして求められます。
以前、アメリカ人に聞いた話ですが、日本の分別廃棄をみて「アメリカではありえない!」と言っておられました。
不要なモノは、なんでも丸ごとゴミ箱に「直行」らしいです。
当社は香水ボトルの使い捨てに以前からモヤモヤしたものをもってきました。
しかし、香水ボトルの主要生産国であるヨーロッパでは日本のような分別廃棄の意識がまだ高くないのか、ネジ式ボトル自体があまり作られていません。
一つには、ネジ式は一般にボトルの首が長くなりがちで、デザイン的に美しさに問題があります。
香りだけでなく見た目も格調高くなければならない香水ボトルですので、多くのクリエイターからノーと言われやすい事実もあります。
しかし、近年、世界的なエコ意識が加速・浸透してきており、さまざまなコスメ商品にもエコ・ムーブメントが見られるようになってきました。
たとえば、リフィル方式もそのムーブメントの一つです。
香水におけるリフィルは、自然、ネジ式ボトルへの移行を意味します。
「香水にもリフィルがあってもいいのでは?」という意見は、まだ一般的ではありませんが、考えている香水メーカーはあるはずです。
しかし、実際、チョイスできるボトルは今のところほとんどありません。ここが悩みどころです。
国内外の香水ボトルメーカーさんに問い合わせてみても、リフィル可能な香水ボトル(かつ、デザイン的・機能的な条件を満たすモノ)を取り扱っているところは今のところ見いだせません。
ガラスボトルは、お金をかければオリジナルでも作れるのですが、完成度という点でこちらも悩ましい。
ボトルの原型となる金型の製作には最低100万円。
その上、液漏れリスクやデザインの完成度の問題を考えると、大手さんでさえ、オリジナルの香水瓶を制作するところは少ない(商品サイクルが短くなり、オリジナル制作をする余裕がなくなっているという事情もあり)。
またオリジナルボトルは、タイム・ツー・マーケット(デザイン・設計から品質が安定し市場投入可能になるまでのリードタイム)が、1年や2年かかることもあり、たかが香水瓶なのに案外苦労させられます。
近年、香水ブランドや香水メーカーは、オリジナルボトルを制作したいところが多くなりました。
リフィルとは「詰め替え」のことですが、「詰め替え」といえば、たいてい安価なプラスティック袋に入った液体で、お買い得プライスになっているイメージがあります。
これも、高級化粧品がリフィルタイプへ移行する際の大きな障害になっています。
リフィルに移行する行為自体が、商品イメージを損なうのではないかという恐れがあるためです。
しかし、エコな製品を今後作っていかなければ「環境に対して優しくない企業」というイメージは避けがたく、将来大きな打撃になるだけに、どこの化粧品メーカー・ブランドさんにとっても大きなテーマとなってきました。
そこで展示会などでは、エコ型コンセプト商品が出始めています。
2015年はエコ型コンセプト商品の小出しがちらほらと始まった年だったと私は感じています。
当社も長年の課題であるリフィルタイプの商品を、今年は、テスト投入できないかと現在準備中です。
リフィルタイプの香水なんて、香水のイメージになじまないかもしれませんが、消費者のみなさまからどのように評価されるのかチャレンジしたい。
※(2016/02/29)続報 → 「リフィル・エコ プロジェクト」
(2016-02-02)

香水瓶のスプレー部分の例 (左がカシメタイプ、右がネジタイプ。ネジタイプは首が長くなる傾向があります。見分け方は外見だけではわかりにくく手でひねって取り外せればネジタイプ)
香水スプレーの接合方法「カシメ」とは?
香水ボトルでネジ式のスプレーは少なく、大半の香水はスプレー部分はずせない仕組みになっています。
スプレーの金属部分を圧着して接合する方式を「カシメ」と呼びます。
漢字では「加締め」と書きます。カシメる機械や器具が加締器や加締機です。
カシメは香水用語ではなく金属パーツを圧着や溶接で接合するものは一般に広くカシメと呼ばれます。
たとえば、鉄骨や鉄板を接合するネジに似たリベットは胴体部分をハンマーなどで叩きつぶして金属同士を接合します。
皮革製品の穴などを補強するハトメ(真鍮金具)もカシメの一種と言えます。それを言えば、ホチキスだってカシメですね。
香水のスプレー部分の底辺は、おおよそスカートのような形状のアルミ素材で、これをガラス瓶の口にかぶせてスカート周囲を専用装置で圧着してできあがります。
香水瓶とスプレー部分の接合タイプは、カシメ式かネジ式の2種類で他はあまりありません。
世界ではカシメ式が優勢
香水のスプレー部分をカシメにする理由は主に2点です:
(1)香水の液体漏れ防止
(2)異物混入防止
ネジ式だと配送中に緩むリスクがあります。
実際、当社も以前はネジ式の香水ボトルを使用していた時期がありますが、このトラブルは多少経験があります。
香水メーカーの人間からすればネジ式は若干心配ですね。
また、ネジ式には輸送中や商品の展示中に悪意ある第三者による異物混入リスクもあります。
それを回避するためにもカシメ式が好まれます。とくに欧米の大手ブランドさんでは、だいたいカシメを採用しています。
日本ではネジ式が好まれる
一方、日本のマーケットではネジ式が一般に好まれます。その理由は:
(1)小分け需要があること(スプレー部分をはずせること)
(2)分別廃棄の需要
日本ではゴミ廃棄に関して分別廃棄しやすいことが消費財製品の条件の一つとして求められます。
以前、アメリカ人に聞いた話ですが、日本の分別廃棄をみて「アメリカではありえない!」と言っておられました。
不要なモノは、なんでも丸ごとゴミ箱に「直行」らしいです。
世界的なエコ意識の高まり
当社は香水ボトルの使い捨てに以前からモヤモヤしたものをもってきました。
しかし、香水ボトルの主要生産国であるヨーロッパでは日本のような分別廃棄の意識がまだ高くないのか、ネジ式ボトル自体があまり作られていません。
一つには、ネジ式は一般にボトルの首が長くなりがちで、デザイン的に美しさに問題があります。
香りだけでなく見た目も格調高くなければならない香水ボトルですので、多くのクリエイターからノーと言われやすい事実もあります。
しかし、近年、世界的なエコ意識が加速・浸透してきており、さまざまなコスメ商品にもエコ・ムーブメントが見られるようになってきました。
たとえば、リフィル方式もそのムーブメントの一つです。
香水におけるリフィルは、自然、ネジ式ボトルへの移行を意味します。
現状、チョイス可能な香水ボトルがない
「香水にもリフィルがあってもいいのでは?」という意見は、まだ一般的ではありませんが、考えている香水メーカーはあるはずです。
しかし、実際、チョイスできるボトルは今のところほとんどありません。ここが悩みどころです。
国内外の香水ボトルメーカーさんに問い合わせてみても、リフィル可能な香水ボトル(かつ、デザイン的・機能的な条件を満たすモノ)を取り扱っているところは今のところ見いだせません。
オリジナルボトルはリスクが高い
ガラスボトルは、お金をかければオリジナルでも作れるのですが、完成度という点でこちらも悩ましい。
ボトルの原型となる金型の製作には最低100万円。
その上、液漏れリスクやデザインの完成度の問題を考えると、大手さんでさえ、オリジナルの香水瓶を制作するところは少ない(商品サイクルが短くなり、オリジナル制作をする余裕がなくなっているという事情もあり)。
またオリジナルボトルは、タイム・ツー・マーケット(デザイン・設計から品質が安定し市場投入可能になるまでのリードタイム)が、1年や2年かかることもあり、たかが香水瓶なのに案外苦労させられます。
近年、香水ブランドや香水メーカーは、オリジナルボトルを制作したいところが多くなりました。
香水のリフィル、イメージも大きい
リフィルとは「詰め替え」のことですが、「詰め替え」といえば、たいてい安価なプラスティック袋に入った液体で、お買い得プライスになっているイメージがあります。
これも、高級化粧品がリフィルタイプへ移行する際の大きな障害になっています。
リフィルに移行する行為自体が、商品イメージを損なうのではないかという恐れがあるためです。
しかし、エコな製品を今後作っていかなければ「環境に対して優しくない企業」というイメージは避けがたく、将来大きな打撃になるだけに、どこの化粧品メーカー・ブランドさんにとっても大きなテーマとなってきました。
そこで展示会などでは、エコ型コンセプト商品が出始めています。
2015年はエコ型コンセプト商品の小出しがちらほらと始まった年だったと私は感じています。
今年はリフィルタイプの香水瓶を投入したい
当社も長年の課題であるリフィルタイプの商品を、今年は、テスト投入できないかと現在準備中です。
リフィルタイプの香水なんて、香水のイメージになじまないかもしれませんが、消費者のみなさまからどのように評価されるのかチャレンジしたい。
※(2016/02/29)続報 → 「リフィル・エコ プロジェクト」
(2016-02-02)
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