「はじめまして。私は今、挙体芳香について調べています。中国にそういう体質のひとがいたということですが、その他の詳しい資料が見つかりません。挙体芳香について、教えて頂けると嬉しいです」

伝説はどこの国もいろいろ誇張されているので本当のところはわからないようです。

たとえば、楊貴妃は挙体芳香の持ち主として有名ですが、実のところ挙体芳香というより、意図的に食べ物を選んでいたという説があります。

その食べ物は漢方薬として知られているそうです。おそらく、クローブなど天然香料(香辛料)とムスク(動物性香料、現在は倫理的にも入手不可)などを混ぜ合わせた処方の薬(または食べ物、お菓子？)と思われますが、もしそれが本当ならかなり単純な仕組みで体香を醸し出していたことになります。

実際、食品や香料の中には、口から摂取後30分〜数時間かけて皮膚の汗腺などと通して匂いを発することが科学的に実証されています。

たとえば、ニンニク。ニンニク料理を食べた後は、周囲にインパクトを与えますが、あれは口から発せられる匂いだけでなくカラダ全体の皮膚からも発せられる匂いのためです。口を押さえても押さえきれないニオイです(実験によると体内から発するニンニクのニオイは2〜3日持続するそうです)。

また、ご存知ローズオイルですね。成分のゲラニオールやシトロネロールも皮膚から香りを発することで有名です。

皮膚からは逆に出にくい成分もありますので、香りとして皮膚から出やすい香料や成分を調べ、それらを集めて食べると挙体芳香になれるという考え方です。

残念ながら当社に挙体芳香に関する手持ちの資料はありませんが、挙体芳香については、とくに漢方薬の専門家の中にいろいろ研究され本もあると聞いております。よい資料が見つかるといいですね。 (2007-02-09)

香水専門の化粧品 Parlux Fragrances Inc. 社は1980年代創業の米国のフレグランスカンパニーです。現地のニュースでは「パリス・ヒルトンやマリア・シャラポワの香水を開発した会社」(maker of Paris Hilton Perfume)という表現がよくされるようです。

経営陣と株主の間で訴訟問題などあり、企業ニュースとして香水業界では何かと話題を振りまいていましたが、CEOさんが今回辞任されることで訴訟取下げが発表されました。このニュースを受け、Nasdaq では株価が急上昇(The company's stock surged on the news.)。

ようやく本腰を入れて日本にも上陸されるのでは？

※Parluxの発音は「パーラックス」か「パルラックス」か「パルロックス」？・・・

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Parlux CEO Resigns As Part of Settlement With Major Shareholder

Chief Executive Ilia Lekach will be replaced on an interim basis by Neil Katz, who was also appointed to the company's board. He had been nominated to the board by shareholder Glenn H. Nussdorf, who owns 12 percent of the company's stock.Katz previously served as president and CEO of Gemini Cosmetics Inc.

Under the agreement, Nussdorf ended his campaign to replace the board, while Parlux dismissed with prejudice its lawsuit against Nussdorf, his nominees and certain Nussdorf-controlled companies.

Lekach will continue to serve as a consultant to the company and will assist with fragrance brand licenses and international distribution of Parlux products for four years. He has agreed not to compete with Parlux in the fragrance business for four years.
-------------------------------QUOTE------------------------------- (2007-02-08)

日本フレーバー・フレグランス学院さんを訪問。チューイングガムについて協議してきました。

ガムは、ガム基材(天然ゴムと非天然ゴム)＋フレーバー(つまり、香料)＋糖類だけで制作されるシンプルな食べ物ですが、食物としての機能はほとんどなく、お口のエンターテイメントと見なされてきました。

しかし、現在では、むしろアンチエイジングのツールとして関心が高まっています。

日本フレーバー・フレグランス学院さんはパフューマー＆フレーバーリスト養成のための専門学校を運営するだけでなく、フレグランスやフレーバーの開発もされています。

開発担当の方と試作ガム(天然香料などをたっぷり打ったガムなど)をあれもこれも食べながら2時間。噛み続けました。

大変な量の唾液が出ました。これが口内衛生とアンチエイジングに大きく寄与するのですが、その原理はまた次の機会に。


この日は、昼食なしだったにもかかわらず空腹を感じることなしに夕方自宅に戻り、夕食さえいらないと思えるほど満腹感がありました。

たんに驚きです(もっとも、ビール飲めばすぐに空腹感が戻りました)。

※補足：2時間も噛み続けるとアゴが疲れます。アゴ付け根筋肉痛です。



(2007-02-07)

「口コミ・マーケティングがあだに」

きょうは、韓国の化粧品会社の記事から。

会員制クチコミサイトで、ある化粧品会社の社員が自作自演を演じていたことがバレで不買運動に発展している、という内容でした。

最近のネット上のクチコミの怪しさは消費者がウスウス感じていることとはいえ、徹底的にサクラは排除しないとインターネットそのものが信頼性を落としていくと危惧します。

日本では、納豆ダイエット事件が発覚して人気テレビ番組が打ち切られたばかりですが、私たち消費者サイドにも「テレビもネットも怪しいゾ」と疑ってかかる態度も必要なようですネ。


(2007-02-06)

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アルコールなしで香水、作れますか？

「香水って、アルコールなしで作れますか？」

案外、アルコールフリーをお求めのお客様って多いようです。

技術的にはカンタン！

アルコールフリーのオードトワレやパルファムを製造することは簡単です。しかし、アルコールフリーにすると防腐剤や界面活性剤、溶剤を添加する必要があります。

どちらがお好きですか？

なぜアルコールは嫌われるか？

アルコールにもさまざまな種類があります。工業用途では幅広い種類の醸造アルコールと合成アルコールが使用されています。

当社ではサトウキビ由来のエタノールを使用しています。エタノールとはアルコールの一種です。

当社が使用するエタノールは化粧品として使用するため、飲用することは「法律で」禁じられていますが、生体的には飲用可能です。

というより焼酎のアルコール分や日本酒に配合される醸造アルコールと同じものです。

バイオエタノール

ところで、バイオエタノールが最近ニュースで繰り返し取り上げられるようになりました。

トウモロコシ、サトウキビ、大豆などから醸造される天然エタノールは、バイオエタノールもしくは燃料エタノールとして盛り上がっています。

食料に回されず燃料になるということは、庶民の醤油も味噌も豆腐も、やがては高価な食材へと変貌するのでしょうか。

メキシコではトウモロコシから作るトルティーヤが高騰しデモ騒ぎというニュースも聞こえてくる昨今です。

アルコールの高騰

去年のブッシュ大統領の演説以来、世界中で穀物資源争奪戦が勃発しています。一部アメリカの穀物メジャーが仕掛けた政治的な策略というムキもありますが・・

事実として天然エタノールは、ジリジリと値を上げています。見積を取るたびに冷や汗が。オイルショックのときのように便乗組が大手を振らないことを祈るばかりです。



(2007-02-05)

試す

「ノンブル・ノワールって知ってる？」とスタッフに聞きました。あまり関心なさそうでしたが、数日後なんと一人のスタッフがノンブル・ノワールを自宅から持参してくれていました。

「おお、これが伝説のノンブル・ノワール！」

手にとってしげしげと眺め、ちょっと色濃くない？と内心感じつつ、天然香料の証、微かなオリらしき不純物を見ながらそっとフタを開けました。

ヨーロッパの正装パーティ。背中ががっぽりと開いた黒いセクシーなイブニングドレスを着たマダムを空想しながら鼻を近づけてみると・・・

ちょっと違うかな？・・・「ノンブル・ノワールってこんな感じ？」と質問すると、あっさり

「ああ、たぶん香り変わっています」とのこと。

それぞれの思い出

なにしろ20年以上の前のもの、彼女が購入した時点で香りはすでに違っていたのではないかと説明してくれました。

ノンブル・ノワールは、彼女がかなり前に飛行機の中でステキな香りを漂わすフライトアテンダントさんに、意を決して「付けている香水は何ですか？」と質問してはじめて知った想い出の香水です。

しかし、ようやく入手したとき香りの印象はかなり違っていたといいます。


ボトルの形も文字の字体もとてもレトロ。おそらく70年代〜80年代のはじめたにはとてもスタイリッシュだったのでしょう。なぜか私はアフロヘアとベルボトムのイメージと連動してしまう。

• ノンブル・ノワール(3)
  
• ノンブル・ノワール(2)
  
• ノンブル・ノワール(1)
  

(2007-02-02)