( 香水工場の )
香る生活
テレビCM「香水トーク」
テレビCMの話が舞い込む
こんにちは。国分です。私は人様の前に出て、人々をうならせるようなうまい話ができるタイプではありません。
が、ちょっと出てみたいモノ好きな部分もあります。テレビのカメラの前にしゃしゃり出てVサインを出す、あのお調子者の子供達に近いかもしれません。
テレビCMの話が降って湧いたように入ってきました。
テレビCMといっても地上波ではなりません。BS/CS?でもありません。ケーブルテレビです。
JCNというケーブルテレビ。第一印象は「見ている人、どれくらい?」。
香水という特殊な商品では、100%回収不可能
自宅にはJCOMというケーブルテレビが来ていますが、まあ、チャンネルを回しているとき、間違って手が触れる程度で、私の場合、ほぼ見ません。
しかし、企業サイドから見れば魅力はその放映コスト。
安くても売上につながらなければ広告としては意味ありません。単純に考えれば、ビジネス的には「いくら払えば、いくらの売上見込み」というだけの算式で済みます。
その計算式で計算すると「香水では、100%回収不可能」という結論がでました。食品のように見る人すべてが潜在的な顧客層ならペイするかもしれません。しかし、香水の潜在顧客は食品の1割程度。
つまり、同じ人数の人々にリーチできても購入いただける確率はグーンと下がります。地上波でもBSでも香水のCMは、間違いなく短期的にはペイしないはず。テレビで香水CMが流れない理由はここにあります。
またさらに、ケーブルテレビの場合そもそも視聴者数が多くありません。ターゲットになりうる潜在顧客が少ない上に、絶対数も少ない。勝敗は明白です。
やるなら、スキンケアのように少なくとも女性の視聴者のほとんどが潜在顧客になりえる商品で勝負すべきとマーケターにアドバイスされそうです。
JCNグループ局は20局くらいで、それぞれの加入者数は5万〜20万世帯。そのうちの1局でCMを打とうという話ですから。
視聴率は公開されていません。推測するしかありませんが、まあ、当社のCMを見てくれる人が「多くない」ことだけは間違いありません。
マーケティング調査費用として
しかし、モノ好きはここでスイッチを入れます。
社内的には今後のマーケティングの可能性を調査するテスト費用として考えれば高い調査費用ではありません。
今回のCMの最大の特徴はその時間の長さ。地上波CMでは1コマ15秒単位ですが、当社が受けたオファーは5分。
「長い、それがCM?」とは内心考えたこと。
5分なら、ミニドラマさえオンエア可能です。はじめは「香水シアター」というシリーズものの香水ドラマ制作さえ考えました。
しかし、ドラマの問題点は制作費用。テレビドラマの激減傾向は周知の事実。よくわかります。ロケやギャラや編集など、圧倒的な労働集約型。とにかくお金が・・・
やはり安く制作できる番組は、バラエティ型で、少数人数によるスタジオ撮り。しかも編集作業が発生しないライブ・生放送がベスト。
生放送なら出演者にとっても縛り時間が短くメリット大きいとますますこのような番組が増えていくでしょう。
テレビショッピングが概ね、使い回しセットで固めたスタジオ撮り・生放送、しかも生放送で収録した番組を繰り返し放送する事情は、番組の制作側からすれば痛いほど共感します。
CM「香水トーク」、素人ぽさが生き残りの理由か?
当社が考えたもっとも安い制作方法は「1人出演・1人トークで社内撮り・生放送」。
しかし、ローカルとはいえUSTREAMではありません。テレビ局のオンエア。テレビ局が放送する番組としてはクオリティ的に品質管理基準を満たさないでしょう。
放送媒体のフォーマット(HDCAMなど特殊なフォーマットがTV局標準フォーマットのようです)も違いますし。
そのため、その次に安い「1人出演・1人トークでプロによるスタジオ撮り・編集」という形態に落ち着きました。
1人で話し続けました。
テレビショッピングにしては緩くて素朴なトーク。そこが、珍しく、慣れない素人の話しぶりに、むしろ視聴者の同情を誘う部分が!・・・そんなネガティブな理由で、なんとかボツにならずに済んだようです。
JCN武蔵野市・三鷹にて現在15万世帯に毎週2回、午前8時半、配信中です。
(機会があれば、YouTubeにも転載できればと模索中・・)
(2011-10-19)
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香る生活
好調なスタート、リニューアル香水「水仙」
予想外のヒット
「好評」「絶賛発売中」「最高金賞」「売れ行きNo.1」「売り切れ続出!」なんて、商いにはハヤシ言葉がつきものです。
そんな書き出しで始めたかったのですが、そこまでいかないながらも予想外にヒットしている新作香水が「水仙」と「金木犀2011」です。
「金木犀2011」はフルボトルもミニボトルも、早々に在庫を切らしたという記事を昨日投稿しました。
「金木犀2011」については、キンモクセイの開花時期、たんなる不覚でしかありません。
在庫は余力を残していますが、予想外に好調なもう一品がこちら。
「水仙」
この製品については、先日スイセン香水、わくわくと書かせていただきました。
リニューアルなので、昔のお客様が戻ってきてくれるか、と担当パフューマーも気を揉んでいました。フタをあければ「飛ぶように」出ています。
今はご祝儀買い、評価は今後
「水仙」と「金木犀2011」ともに、好調とはいって、オープン時のご祝儀買い的なお客様の好意や応援もありますし、珍しさゆえの売れ行きと心しています。
評価はこれらか。
なんとかどちらの製品へと大きく育って欲しいと祈るばかりです。
(2011-10-08)
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香る生活
新製品「金木犀2011」、間に合いました
香水「金木犀」の人気の秘密は?
金木犀は、当社の香水の中でとても人気がある商品です。人気の理由は、金木犀の香りを探している人の分母が、やはり尋常じゃない、ということに尽きる思います。
そして、金木犀香水リリースしている香水メーカーが少ないことも要因ですね。
たとえば、バラ香水なら、バラ香水をリリースしない香水メーカーを探す方が困難。バラの香りに似ているかどうか別として、とにかく香水メーカーにバラ香水はつきもの。
しかし、金木犀の香水となると・・・実は私自身は、金木犀香水は、ヨーロッパのあるブランドさんの製品を知っているくらい(珍しいですね)。あとは、ほとんど知りません。
なんでも昔は、金木犀の香水はそれなりに存在したようですが、撤退されたのでしょうか?
武蔵野ワークスの香水「金木犀」は、だから、"身近な金木犀の香水"としてご愛用いただいているかもしれません。
自然の創造物には到達できないもどかしさ
しかし、植物の金木犀の花と比較すると、自然が進化の過程で獲得した完成度の高い、あの切ない香りには到底及ばないことは認めざるを得ません。
バラ香水が、本物のバラに永遠に到達できないように、金木犀も私たちには永遠に到達できない星のような存在です。
でも試行錯誤は継続したい
数年前から「できない」という考えるより「試行錯誤してみよう!」と考えるようになりました。
社内だけでなく大手の香料会社さん(パフューマーさんが多数在籍していますので)や海外パフューマーさんの協力も得て、現在も試行錯誤中です。
その中の一つが今回、テストリリースとして製品化されました。その名前は
フローラル・フォーシーズンズ「金木犀2011」
本当にそのままです。
現行の「金木犀」と比較して金木犀のフルーティーさとオレンジ色の色彩感がより伝わるかもしれません。
しかし、どちらがよい香りという判断はできません。個人ごとに好みは分かれると思われます。また個人にごとに、どちらをリアルと感じるか分かれると私は予想しています。
いよいよ、10月1日からリリースです。こちらもキャンペーン対象です。
(2011-09-29)
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香る生活
かわいそうだが、香水の「崖っプチ・セット」
※復活決定!->香水「崖っプチ」、マイフレグランスで製品化(2011/11/21)
当社の香水は60種類以上。企業規模の割にはちょっと多く作りすぎました。
製品の種類が多いと、原材料の種類も増え、在庫も増え、リスクも増え、トータルコストが増えます。たとえば、ラベルが1種類増えるだけでデザイナーさんにデザインしてもらい印刷屋さんお願いし・・・と、コストは単純に種類ごとに積み上がります。
2年くらい前から「もう限度」という状況になり、新作を作ると同時に廃盤製品も決めようというポリシーに軸足を移しました。
製品の「新作・廃盤ミーティング」は毎年8月に行われ、翌年の新作候補の協議と、その年に廃盤になる候補が選ばれます。そして、2011年の廃盤候補は下記の5種類。
・秋桜(コスモス)・・・本当にいい香りなんです。
・春告げ草(梅)・・・梅の香りが多くなり存在意義が問われている。
・牡丹・・・実際の花は豪華な割に香りがないのでイメージしにくかったか。
・桂の木・・・葉っぱが甘く香るステキな木ながら、やはり香水とは遠かったか?
・ういきょう(フェンネル)・・・ハーブなので香水のイメージと遠いかも。
そして、今年は「なくなるかもシリーズ」をセットにして年末まで販売することになりました。
名付けて、香りの『崖っプチ・セット』(2011)。文字通り「崖っぷち」の香りたちです。
お客様の意見などを参考に最終決定となる予定です。
しかし、たとえば「ういきょう」は、あまり売れない製品ですが、非常に強いファンが付いている製品でもあるのです。
似たような製品に「クローバー」があります。昨年廃盤になりましたが、未だ復刻希望のメールをいただきます。
香りは個人ごとに好みが分かれており、愛着は他の嗜好品と比べて長く心にとどまるようです。
そういう強いファンの方々には、何らかの救済策を実施できないか検討中です。「崖っぷち」の廃盤が完全に確定したわけではありませんが、何らかの救済策を設けることができるといいのですが。
(2011-09-20)
多すぎる香水の種類
当社の香水は60種類以上。企業規模の割にはちょっと多く作りすぎました。
製品の種類が多いと、原材料の種類も増え、在庫も増え、リスクも増え、トータルコストが増えます。たとえば、ラベルが1種類増えるだけでデザイナーさんにデザインしてもらい印刷屋さんお願いし・・・と、コストは単純に種類ごとに積み上がります。
2年くらい前から「もう限度」という状況になり、新作を作ると同時に廃盤製品も決めようというポリシーに軸足を移しました。
香水の新作・廃盤ミーティング、そして廃盤候補
製品の「新作・廃盤ミーティング」は毎年8月に行われ、翌年の新作候補の協議と、その年に廃盤になる候補が選ばれます。そして、2011年の廃盤候補は下記の5種類。
・秋桜(コスモス)・・・本当にいい香りなんです。
・春告げ草(梅)・・・梅の香りが多くなり存在意義が問われている。
・牡丹・・・実際の花は豪華な割に香りがないのでイメージしにくかったか。
・桂の木・・・葉っぱが甘く香るステキな木ながら、やはり香水とは遠かったか?
・ういきょう(フェンネル)・・・ハーブなので香水のイメージと遠いかも。
『崖っプチ・セット』(Gake petit)
そして、今年は「なくなるかもシリーズ」をセットにして年末まで販売することになりました。
名付けて、香りの『崖っプチ・セット』(2011)。文字通り「崖っぷち」の香りたちです。
お客様の意見などを参考に最終決定となる予定です。
廃盤になっても・・・救済策は?
しかし、たとえば「ういきょう」は、あまり売れない製品ですが、非常に強いファンが付いている製品でもあるのです。
似たような製品に「クローバー」があります。昨年廃盤になりましたが、未だ復刻希望のメールをいただきます。
香りは個人ごとに好みが分かれており、愛着は他の嗜好品と比べて長く心にとどまるようです。
そういう強いファンの方々には、何らかの救済策を実施できないか検討中です。「崖っぷち」の廃盤が完全に確定したわけではありませんが、何らかの救済策を設けることができるといいのですが。
(2011-09-20)
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香る生活
スイセンの香水、戻ってきました
長いお休みをいただいた香水「水仙」
香水「水仙」は、ちょうど去年の今頃に販売休止に入りました。
理由はこんな感じでした。
(1)原料メーカーによる一部原料の生産中止。
(2)スイセンの花のナチュラル感をもっと出したいというパフューマーの希望。
「水仙」が帰ってきます
あれから一年、ようやく「水仙」が「新・水仙」となってカムバックします。
旧バージョンをご愛用してくださった方々の期待を裏切らないよう、「新・水仙」は「水仙」のテイストを内包しつつ、よりナチュラルな印象へと調整を行いました。
よりナチュラルに
とはいえ、一年に一度しかスイセンの開花の季節は訪れません。販売休止期間は1年でしたが、その前の年から調整していましたのでリニューアル期間は2年。
短い開花時期をねらって、担当パフューマーが暮らしている横浜エリアを中心にスイセンを求めてフィールドワークを行いました。山に丘に川辺に海辺・・・
さあ、どんな香りに仕上がっているのでしょうか?私がスメリングした範囲では、よりリアルなスイセンの香りに近づいたと思います。
パフューマーが、目指したものは、白い花の凛とした雰囲気と優しさ。ナチュラルな香りを求めれば、香りは優しくなるものです。
ぜひ、旧バージョンのご愛顧同様、新バージョンもご愛用ください。
リリースは、2011年10月1日です。
(2011-09-14)
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香る生活
試作中、香りのシャワージェル・ラベンダー
現行シャワージェルの終了予定
現行シャワージェルは今年10月いっぱいで終了し、新バージョンに移行予定です。
断念、香りのシャンプー案
新バージョンは、香りの保留性が高い髪の毛用のシャンプー案もでました。ラベンダーの香りを長く楽しめるはずです。
しかし、シャンプーにする場合、避けがたいことの一つが髪毛の表面に施すコーティング剤の配合。
コーティング剤が悪いというわけではありません。
シリコンなどコーティング剤については、出所の怪しい意見も乱立して混沌とした分野です。そこにあえて手を出すだけの体力が残されていない当社にとってはハードルが高いと判断しました。
また、シャンプーにする場合、コンディショナーなどシリーズで欲しくなるもの。その点も当社にはハードルになりました。
今回も素朴な液体石鹸シャワージェルで
アルミパウチ版のみで容器もつけずに中身だけの製品化で方向性はフィックスしました。形状だけからすれば、現行シャワージェルとあまり変化ありません。
現在、シャワージェル基材の試作を重ねています。
シャワージェル基材が完成すると、次は香料との相性試験に入りますが、現状プレテストでは、ラベンダーとの相性はとてもよく、香りは思いの外、立ちます。最高です。あやうく昇天しそうなくらいステキナな香りです。
社内テストの結果
社内テストをしました。こんな意見が聞かれました:
・ラベンダーの香りは立つけど、洗い流せば香りがなくなる->天然ラベンダー精油の証。
・ラベンダーなのに紫色じゃないんですね?->はい、着色はしない予定です。
・泡立ちがイマイチ->アミノ酸系洗浄剤は肌に優しいけど泡立ち・洗浄力が弱い。
・泡切れが弱い->これもアミノ酸系洗浄剤の特徴か。
大人のセンスとバランス感覚で決める
不思議ですけど、高価な原料を使えば残り香や泡立ちが弱くなる傾向に。つまり、シャワージェルの基本性能が落ちるという皮肉な状況です。
その狭間で「もっともほどよい妥協点」(落としどころ)を模索するしかありません。
現実的でバランスのとれた妥協点をチョイスするセンスが、現在ではトイレタリー製品の商品開発のポイントになってきています。
開発者とスタッフとお客様の意見を聞きつつ、大人のセンスで処方を決定していくことになります。
(2011-09-14)
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