( 香水工場の )
香る生活
2026年の福袋企画はございません
(2025/12/04)
( 中止となりました )
「年一商品」は、売り切れない場合やある程度売り切ると多少の端数を残して販売を終了します。
これらは、その後のトラブル対応用やプレゼント企画用のバックアップ品として保管されます。
いろいろな年一商品があるため、全体としてはそれなりの総数になります。
これらバックアップ品を福袋として年始に放出したいというプランが、未定ながら社内にありました。
しかし未確定だったため、blogやnewsなどでは個別アナウンスをせず、newsの「(2025年) 年間カレンダー」にて「2026年01月01・・福袋まつり(詳細未定)」と記載しておきました。
11月下旬、いよいよ年始の準備が迫った段階で、バックアップ品の総数を棚卸しすると、予想より少ない百本程度。
バックアップ品でない現在販売中のレギュラー品をある程度投入するにしても、少なすぎて企画が速攻終了すると推測されます。
(昔はお客様数が少なく、これでもご希望のお客様にある程度広く行き渡ったのですが・・近年は少し厳しくなってきました)
11月に開催した「ダブルねりこ」のように購入したいお客様をムダに走らせることは当社の意向でないため中止としました。
「(2025年) 年間カレンダー」を読んでいる方は多くない、期待されているお客様もいないだろうと考えていましたら、SNSなどから問い合わせる方がちらほら。
これはいかん、と正式に福袋中止のおしらせを掲載することになりました。
企画取り下げとなりましたこと、お詫びしてお知らせいたします。

(2025-12-04)

福袋プランの背景
「年一商品」は、売り切れない場合やある程度売り切ると多少の端数を残して販売を終了します。
これらは、その後のトラブル対応用やプレゼント企画用のバックアップ品として保管されます。
いろいろな年一商品があるため、全体としてはそれなりの総数になります。
これらバックアップ品を福袋として年始に放出したいというプランが、未定ながら社内にありました。
しかし未確定だったため、blogやnewsなどでは個別アナウンスをせず、newsの「(2025年) 年間カレンダー」にて「2026年01月01・・福袋まつり(詳細未定)」と記載しておきました。
企画の取下げ
11月下旬、いよいよ年始の準備が迫った段階で、バックアップ品の総数を棚卸しすると、予想より少ない百本程度。
バックアップ品でない現在販売中のレギュラー品をある程度投入するにしても、少なすぎて企画が速攻終了すると推測されます。
(昔はお客様数が少なく、これでもご希望のお客様にある程度広く行き渡ったのですが・・近年は少し厳しくなってきました)
11月に開催した「ダブルねりこ」のように購入したいお客様をムダに走らせることは当社の意向でないため中止としました。
期待されていた方々、申し訳ありません
「(2025年) 年間カレンダー」を読んでいる方は多くない、期待されているお客様もいないだろうと考えていましたら、SNSなどから問い合わせる方がちらほら。
これはいかん、と正式に福袋中止のおしらせを掲載することになりました。
企画取り下げとなりましたこと、お詫びしてお知らせいたします。

(2025-12-04)
( 香水工場の )
香る生活
菊の香り・・神代植物園「菊花大会」
(2025/11/25)
( 古代菊の香りがすばらしかった )
11月の三連休初日、調布市にある神代植物公園に行ってきました。東京都の都立公園。当社から車で30分、自転車なら1時間の距離。この日は電車バスで参りました。
神代植物園は深大寺(じんだいじ)の隣にある。音が同じで奇遇だが、神代植物園はもともと深大寺という地名が原点らしい。公園ができた頃は武蔵野らしい田園と森林が拡がる地帯にぽつんと造成されたのだろう。
現在の深大寺は住宅街の中に武蔵野の面影がここかしこに残り、東京の映えるエリアとして若者に人気なのだとか、とスタッフに教えられた。
ここは薔薇の公園としても世界的に有名で、アルバやダマスクローズなどの古代薔薇に出会える場所、当社には幸運な聖地となっている。
ここで11月1日から昨日24日まで開催されていたのが「菊花大会」。
日本には菊愛好家は多い。それで展覧会・品評会なども多いが、どこの菊イベントも来場者は多く賑わっているようだ。
生花の集客力って凄い。集客力が高い花といえば、それはもう桜が圧倒的で、薔薇も人々の心をつかんでいる。桜ほどの破壊的パワーはないが、地道に凄いのが菊だと思う。
若い世代は熱狂しませんが、それも菊愛好家にはむしろ好都合。ゆっくり穏やかに楽しみたい人々が集まる。今回の菊花まつりも30代からご高齢のグループや夫婦が比較的多く見受けられた。
たまに幼い子供連れの家族もおりましたが、菊の展示会?・・子供には苦痛ではなかろうかと思いました。泣き叫ぶ子供もいて、むしろ微笑ましい。
私は菊の香りに惹かれます。
会場には菊の花の香りが薄く漂い、菊の香りで満たされておりました。風があると香りは雲散霧消するのでこの雰囲気が出ないのですが、この日は晴天で微風。香りを楽しむには幸運な日でした。
菊の香りは過度にエロスさがなく上品。気品も風格もある、さすが皇室の花にふさわしい香りだな~と私なんか感じるのですが、みなさまはどうでしょうか?
菊の展示会は花の色艶・容姿がメインに演出されることがほとんど。「内閣総理大臣賞」などの凄そうな賞を獲得した大輪の菊も並びますが、大半の展示花は柵の向こう側、鼻を寄せ難く香りが確認できないものが大半でした。
( 受賞した菊・・立派で堂々としたお姿 )
エントランスから最初にであった菊が一番上の写真。花びらがちぢれ麺のようで、これが平安時代のころの菊なのかな?・・鼻を近づけると私が知っているもっとも菊らしい香り、薬草のような清潔感の中に気品漂う香り。慎ましさの中に厳粛さがあります。
日本でも中国でも西洋でも菊の花はお葬式や儀式に利用されがちですが、菊の姿形とともにこの香りもそういう場にふさわしい香り立ちです。
「神代花車」という花車がありました。こちらは小ぶりの菊を集めたもので柵もないフレンドリーな展示でしたので思いっきり鼻を近づけて嗅ぐことができましたが、まあ、蜂の多いこと。蜂や蝶が乱舞しておりました。
( 神代花車の菊・・蜂が乱舞していた )
これらの虫は人が近づいても逃げるそぶりなしの狂乱状態、蜂さんとともに香りを堪能させていただきました。う~ん、菊とフローラルと糞尿の香りがミックスしたデカダンス的カオスでした。
多くの菊は気品のあるお色気を漂わせますが、こちらは虫も喜ぶエロスある香りでした。
(余談ですが、この神代花車の前で写真を撮るご高齢の女性、多かったな~・・これも女心?)
「復刻」ではなく「リリース」を期待されているお客様も存在するのですが、売れなかったんです。レギュラーに戻しても現状、商業的には厳しいと判断しています。
しかし、来年は30周年、周年余興の一つとして(復刻香水スケジュール、発表します)、ここで昔の武蔵野ワークス『菊』を限定復刻します。お楽しみに。

お客様コメント:
2025/11/27 (Thu) 10:17:59
菊の花
・コメント:
子供の頃、展覧会に出す菊を育てるご家庭が近隣に良くありました。庭に沢山鉢植えを置いていたり、ベランダに菊棚を作っていたり。私自身も、幼稚園に入る前から園芸が好きだったので、年配の方に混じって花を良く見に行きました。子供だと身長が低いので、鉢の配置によっては、香りの海に頭まで浸る事が出来たのが懐かしく思い出せました。
菊の花の苦味とえぐみのあるスッキリとした匂いは、冷えてくる風と共に凛とした印象です。復刻の菊、リアルタイムでは買い損ねたので、楽しみにしています。(勿論来月の星座も)
・・まひろ
(2025-11-25)

神代(じんだい)植物公園とは?
11月の三連休初日、調布市にある神代植物公園に行ってきました。東京都の都立公園。当社から車で30分、自転車なら1時間の距離。この日は電車バスで参りました。
神代植物園は深大寺(じんだいじ)の隣にある。音が同じで奇遇だが、神代植物園はもともと深大寺という地名が原点らしい。公園ができた頃は武蔵野らしい田園と森林が拡がる地帯にぽつんと造成されたのだろう。
現在の深大寺は住宅街の中に武蔵野の面影がここかしこに残り、東京の映えるエリアとして若者に人気なのだとか、とスタッフに教えられた。
ここは薔薇の公園としても世界的に有名で、アルバやダマスクローズなどの古代薔薇に出会える場所、当社には幸運な聖地となっている。
日本各地で開催される菊まつり
ここで11月1日から昨日24日まで開催されていたのが「菊花大会」。
日本には菊愛好家は多い。それで展覧会・品評会なども多いが、どこの菊イベントも来場者は多く賑わっているようだ。
生花の集客力って凄い。集客力が高い花といえば、それはもう桜が圧倒的で、薔薇も人々の心をつかんでいる。桜ほどの破壊的パワーはないが、地道に凄いのが菊だと思う。
秋は菊の花、心にしみる
若い世代は熱狂しませんが、それも菊愛好家にはむしろ好都合。ゆっくり穏やかに楽しみたい人々が集まる。今回の菊花まつりも30代からご高齢のグループや夫婦が比較的多く見受けられた。
たまに幼い子供連れの家族もおりましたが、菊の展示会?・・子供には苦痛ではなかろうかと思いました。泣き叫ぶ子供もいて、むしろ微笑ましい。
香りもすばらしい菊
私は菊の香りに惹かれます。
会場には菊の花の香りが薄く漂い、菊の香りで満たされておりました。風があると香りは雲散霧消するのでこの雰囲気が出ないのですが、この日は晴天で微風。香りを楽しむには幸運な日でした。
菊の香りは過度にエロスさがなく上品。気品も風格もある、さすが皇室の花にふさわしい香りだな~と私なんか感じるのですが、みなさまはどうでしょうか?
菊の展示会は花の色艶・容姿がメインに演出されることがほとんど。「内閣総理大臣賞」などの凄そうな賞を獲得した大輪の菊も並びますが、大半の展示花は柵の向こう側、鼻を寄せ難く香りが確認できないものが大半でした。

古代菊
エントランスから最初にであった菊が一番上の写真。花びらがちぢれ麺のようで、これが平安時代のころの菊なのかな?・・鼻を近づけると私が知っているもっとも菊らしい香り、薬草のような清潔感の中に気品漂う香り。慎ましさの中に厳粛さがあります。
日本でも中国でも西洋でも菊の花はお葬式や儀式に利用されがちですが、菊の姿形とともにこの香りもそういう場にふさわしい香り立ちです。
花車の乱れ咲き菊
「神代花車」という花車がありました。こちらは小ぶりの菊を集めたもので柵もないフレンドリーな展示でしたので思いっきり鼻を近づけて嗅ぐことができましたが、まあ、蜂の多いこと。蜂や蝶が乱舞しておりました。

これらの虫は人が近づいても逃げるそぶりなしの狂乱状態、蜂さんとともに香りを堪能させていただきました。う~ん、菊とフローラルと糞尿の香りがミックスしたデカダンス的カオスでした。
多くの菊は気品のあるお色気を漂わせますが、こちらは虫も喜ぶエロスある香りでした。
(余談ですが、この神代花車の前で写真を撮るご高齢の女性、多かったな~・・これも女心?)
武蔵野ワークスの菊、来年5月復刻
「復刻」ではなく「リリース」を期待されているお客様も存在するのですが、売れなかったんです。レギュラーに戻しても現状、商業的には厳しいと判断しています。
しかし、来年は30周年、周年余興の一つとして(復刻香水スケジュール、発表します)、ここで昔の武蔵野ワークス『菊』を限定復刻します。お楽しみに。

お客様コメント:
2025/11/27 (Thu) 10:17:59
菊の花
・コメント:
子供の頃、展覧会に出す菊を育てるご家庭が近隣に良くありました。庭に沢山鉢植えを置いていたり、ベランダに菊棚を作っていたり。私自身も、幼稚園に入る前から園芸が好きだったので、年配の方に混じって花を良く見に行きました。子供だと身長が低いので、鉢の配置によっては、香りの海に頭まで浸る事が出来たのが懐かしく思い出せました。
菊の花の苦味とえぐみのあるスッキリとした匂いは、冷えてくる風と共に凛とした印象です。復刻の菊、リアルタイムでは買い損ねたので、楽しみにしています。(勿論来月の星座も)
・・まひろ
(2025-11-25)
( 香水工場の )
香る生活
2025年、秋イベントのレビュー
(2025/11/21)
( 『四季香水』セットとねりこ、この秋の大きなイベントでした )
当社製品は種類が多いので選ぶのも大変、ならば人気がある4アイテムをピックアップしセットで販売すれば?・・新規お客様の導入になるのではと期待した国分肝いり案件。
1000セット生産し10月1日から販売開始、約2ヶ月経過した現在半数の500セットが完売したものの販売スピードは想定より遅かった・・が私の反省です。
小企業はそもそも新規お客様に周知アプローチする手段に乏しいのに「1000セット」はやや強気予測でしたね。
当初、爆発的に注文があると困るという理由から「一家族一セットまで」という条件を付けておりました・・無用な取らぬ狸の皮算用でした。
そこで個数制限を廃止し複数購入可能な状態にしました。
→ 四季香水
人気ワセリンケア、ベタガードの恒例企画。今年は新しくベタリップもダブル企画に参入です。
もう大変な人気で日頃静かな社内は、上を下への大騒ぎ。お客様にはたいへん喜ばれ、当社には「ビジネスしている感」がある活力をもらえるイベントです。
年明け翌2月に再度開催します。お客様の再来をお待ちしております~
現行ねりこ(練り香水)は販売終了が決まっております。
終了前に少量の買いだめを希望されるお客様ニーズに応えるべく企画(当社にとっては在庫一掃にもなりますし)。
6アイテムありますが、すでに在庫が少ないるものと豊潤な在庫が未だ残るものがありました。
在庫少な目だった「沈丁花」「金木犀」は比較的早くなくなるだろうと予想していましたが、まさか開始直後10分でなくなるとは、申し訳なく心が痛みました。
他のアイテムも「白檀」以外は翌日まで持ち堪えられませんでした。購入されようとして購入できなかったお客様にお詫びいたします。
中には一度注文し、ご注文内容を間違えたとの理由でキャンセル、再度注文しようとしたらすでに「在庫切れ」となった方もおられます(デッドロックですね)。心が痛む事例です。
ただ、もしかしたら転売目的での購入かな?・・と脳裏をかすめるお買物もあり今後メルカリなどに当社製品が登場するのでは?という予感もあり。
このブログを書いている現時点で「白檀」はまだ在庫があります。
「ダブルねりこ」企画は本日で終了予定でしたが、「白檀」しか残っておりませんので、ダブルのまま在庫切れになるまで企画を継続いたします。
→ ダブルねりこ
恒例イベントながら今年は開催しませんでした。世の中に金木犀製品があふれすぎて、お客様も食傷気味と判断しています。
去年は金木犀ビールや金木犀トイレットペーパーなどもスーパーに山積みされていて「こりゃダメだ・・」と暗い気持ちになりました。
私が中高生の頃のピエール・カルダン事件(*1) にそっくりな様相ですね。
(*1) ライセンスビジネスを拡大しすぎてピエールロゴが市場に飽和したマーケティング史上の有名な教訓的事件。当時スリッパや便座カバーにもピエールロゴ入り商品があふれていた。
今年の「金木犀キャンペーン」は断念しましたが、これでよかったと思います。
ただSNSでは「今年はないらしい、ちょっと寂しい」という意見も散見され、うれしいやらありがたいやら、やる気がわいてきますね、来年は復活したい。背中押しコメントに感謝しております。

(2025-11-21)

四季香水セットの販売(10/1)
当社製品は種類が多いので選ぶのも大変、ならば人気がある4アイテムをピックアップしセットで販売すれば?・・新規お客様の導入になるのではと期待した国分肝いり案件。
1000セット生産し10月1日から販売開始、約2ヶ月経過した現在半数の500セットが完売したものの販売スピードは想定より遅かった・・が私の反省です。
小企業はそもそも新規お客様に周知アプローチする手段に乏しいのに「1000セット」はやや強気予測でしたね。
当初、爆発的に注文があると困るという理由から「一家族一セットまで」という条件を付けておりました・・無用な取らぬ狸の皮算用でした。
そこで個数制限を廃止し複数購入可能な状態にしました。
→ 四季香水
盛況ダブルベタ、ダブルリップ(11/1)
人気ワセリンケア、ベタガードの恒例企画。今年は新しくベタリップもダブル企画に参入です。
もう大変な人気で日頃静かな社内は、上を下への大騒ぎ。お客様にはたいへん喜ばれ、当社には「ビジネスしている感」がある活力をもらえるイベントです。
年明け翌2月に再度開催します。お客様の再来をお待ちしております~
ダブルねりこ(11/18)
現行ねりこ(練り香水)は販売終了が決まっております。
終了前に少量の買いだめを希望されるお客様ニーズに応えるべく企画(当社にとっては在庫一掃にもなりますし)。
6アイテムありますが、すでに在庫が少ないるものと豊潤な在庫が未だ残るものがありました。
在庫少な目だった「沈丁花」「金木犀」は比較的早くなくなるだろうと予想していましたが、まさか開始直後10分でなくなるとは、申し訳なく心が痛みました。
他のアイテムも「白檀」以外は翌日まで持ち堪えられませんでした。購入されようとして購入できなかったお客様にお詫びいたします。
中には一度注文し、ご注文内容を間違えたとの理由でキャンセル、再度注文しようとしたらすでに「在庫切れ」となった方もおられます(デッドロックですね)。心が痛む事例です。
ただ、もしかしたら転売目的での購入かな?・・と脳裏をかすめるお買物もあり今後メルカリなどに当社製品が登場するのでは?という予感もあり。
このブログを書いている現時点で「白檀」はまだ在庫があります。
「ダブルねりこ」企画は本日で終了予定でしたが、「白檀」しか残っておりませんので、ダブルのまま在庫切れになるまで企画を継続いたします。
→ ダブルねりこ
非開催だった2025年「金木犀キャンペ」
恒例イベントながら今年は開催しませんでした。世の中に金木犀製品があふれすぎて、お客様も食傷気味と判断しています。
去年は金木犀ビールや金木犀トイレットペーパーなどもスーパーに山積みされていて「こりゃダメだ・・」と暗い気持ちになりました。
私が中高生の頃のピエール・カルダン事件(*1) にそっくりな様相ですね。
(*1) ライセンスビジネスを拡大しすぎてピエールロゴが市場に飽和したマーケティング史上の有名な教訓的事件。当時スリッパや便座カバーにもピエールロゴ入り商品があふれていた。
今年の「金木犀キャンペーン」は断念しましたが、これでよかったと思います。
ただSNSでは「今年はないらしい、ちょっと寂しい」という意見も散見され、うれしいやらありがたいやら、やる気がわいてきますね、来年は復活したい。背中押しコメントに感謝しております。

(2025-11-21)
( 香水工場の )
香る生活
私にとって「香りとは○○」
(2025/10/24)

みなさんは日常生活の中で香りを楽しんでいますか?・・私は楽しんでいます。
私の嗅覚は敏感な方でなく嗅ぎ分ける能力は平均的。嗅覚テストなるものが仮にあれば偏差値50前後に食い込むに違いない。
もし私が平安時代に平安貴族としてに生まれ、組香(くみこう)に参加したらパッとしなかっただろう。
※ 組香とは「香道における遊び方の一つで、複数の香りを嗅ぎ分けて、その香りが何であるかを当てる競技」(Google「AIによる概要」)
こんな私ではあるが、何の因縁かこういう仕事をしているので日常的に香りには気を遣う。
日常生活の中で香りやニオイを感じたら「何のニオイだろう?」などと意識を集中して嗅ぐ。成分を空想したりニオイの効果効能を考えたり、そんな職業クセが付いている。
日本は海外と比較してニオイが全般的に薄く、なかなか嗅覚をたくましく鍛えにくい環境だが、発酵食品や腐敗したものでも興味を持って嗅いでいると、なんとも愛しいと感じるものがある、ふしぎだ。
神経を集中してニオイを嗅ぐ・・案外脳ミソは消耗しヘトヘトになる。それだけカロリーやエネルギーを消費しているようだ。そして集中してニオイを嗅ぐと脳内血流は増加する気がする。
証明したいところだが、脳内血流の測定なんで研究機関でないと・・しかし世の中、すでにそういう研究をしている人々もいてニオイによる脳内血流の増加は事実らしい。
とくに前頭葉(思考や判断関連)と大脳辺縁系(記憶関連)の血流増加が確認されるのだとか。
認知症の予兆は "認知力の衰え" より先に "嗅覚の衰え" として現れるケースが多い、これは専門家の間では周知の事実。だから香りによる刺激は認知症予防にもさぞ効果があるはず?と期待している。
こんなわけで、私にとっての香りとは「楽しみ」「興味の対象」、間接的に「習慣的な認知症対策」といったところか。
香りは「心の余裕」とも感じている。香りで空腹は満たされないし、香りで寒さは防げないが、香りには心を満たすものがある。
「衣食足りて礼節を知る」のことわざ通り、まずは衣食だろうが、音楽や絵画などと同様に香りも衣食の次に必要なものと思う。
以前、ある勉強会に参加したときの話。会合が終わって有志だけで近所の飲み屋さんに流れ込んだ。そこでたまたま相席になった知らない方とお話をすることになった。
自己紹介して私が香水屋さんとわかると香水の話になった。彼女は香水が好きだそうで日常的に付けているとのこと。
香水屋さんがこんな質問をするのもおかしいが「なぜ香水を付けるのですか?」を聞いた。
香水好きには、それは生活の習慣であり身だしなみのルーティンワーク、あえて「なぜ?」と問われると逆に戸惑うかもしれない。その方は「私の自信」とのこと。印象に残った。
彼女にとって香水=自信でありプライドのようなものだったのか。香水を付けると気持ちが前向きになるような話だった。
似ている意見として「香りはパワー」「香りは鎧(よろい)」もどこかで見たな・・
一方「香りは癒やし」という意見も多く聞く。「癒やし」や「心地よさ」は確かに人が香りを求めるモチベーションの原点である。
「みなさんにとって『香りとは〇〇』の〇〇を埋めよ」というお題目のクイズを当社スタッフに出してみた・・
・「香りとは記憶を呼び覚ますガジェット」
・「香りとはオンとオフを切り替えるスイッチ」
・「香りとは情報源」
どれも多くの人が共有する感覚かもしれない。
たとえば「オン・オフ切替スイッチ」。お出かけ前のワンプッシュで心は戦闘モードになったり、自宅リラックスの際のワンプッシュで心身が解放される感覚を味わうことがある。
「香りは情報源」は少し分かり難かったので聞いてみると食べ物の安全性をチェックするなど案外実用的な話だった。嗅覚が鋭い人なら香り・ニオイで様々な情報を得ているのだろう。
体臭でその人との相性もある程度わかるそうだ。たしかに「体臭で恋人マッチング」というゲーム・パーティが以前欧米で盛り上がりを見せていたな・・
みなさまにとっての香りとは何でしょうか?
あなたにとって『香りとは〇〇』を下のコメント欄でお聞かせいただければ幸いです

お客様コメント:
2025/11/10 (Mon) 21:34:27
香りとは心
・コメント:
香りで記憶が呼び覚まされる、とよくいいますが私の場合はより正確に言うと記憶というよりは気持ち、とか感情のようなものです。
昔使っていた香水や、子供の時に食べたお菓子の匂いなどで思い出すのは、不思議とその頃の記憶よりも先に、その頃感じた楽しい、感動、あるいは焦燥感などの気持ちが鮮明に蘇る気がします。
そういえばあの時こんな風に感じていたな、とその時に帰ったような心持ちになります。香りが呼び覚ますのは写真や音楽とはまた違ったものなのかなと考えています。
・・猫
(国分) 体験談ありがとうございます。香りによる記憶の再生は、情報としての記憶でなく感情や気持ちがフラッシュバックするかのように鮮やかによみがえる点ですよね、共感します
2025/11/06 (Thu) 21:06:44
香りとは、安寧
・コメント:
香りの力を一番実感したのは、おそらく精神的にかなり疲弊……というと軽すぎるくらいの事態になったときかと
入浴もままならない状態を、某英国トイレタリーブランドのシャワージェルの香りが引っ張ってくれて
どうしても寝付けない最中には、御社の当時のスリーピングミスト・バレリアンや、気分がましなときはオールドローズに寝かしつけてもらってました
どぎつく残る香りでない、ひっそりと寄り添う香りであったから良かったのかなぁ、と思ってます
まぁ、バレリアンはあれです
まるで気を失うようにすこーんと眠りに落ちるという、不思議な挙動になるので重宝していた節がありますが
目覚めもすっきりだったんですよねぇ……夢も見ないし
現行品もあんな感じなのだろうかと、ちょっと興味津々ではあります
現在は必要としてないので飛びつきはしませんが、心地よい睡眠導入のお供に、ローズ系は愛用しております
・・
(国分) 「安寧(あんねい)」。香りは心の穏やかさや平穏をもたらすモノという理解でいいでしょうか? 旧「バレリアン」ご利用いただいていたんですね(感謝)。バレリアンは安眠ハーブとされますが、自分自身実感できないので「すこーんと眠りに」は驚きの事例です
2025/11/02 (Sun) 18:25:52
香りとは
・コメント:
自分にとっての香りは、懐かしさの銃爪です。香りは記憶に密接に結び付くので、嫌な事が匂いと結びつかないように、気をつけています。
・・まひろ
(国分) 「銃爪(ひきがね)」なるほど。「嫌な事が匂いと結びつかない」ようにといっても自分の意思ではコントロールしがたい状況も人生では多々ありそう
2025/11/02 (Sun) 16:15:18
香りとは、食事
・コメント:
私にとって香りとは、食事、ご飯、おやつみたいなものだと思う。
ちょっと小腹がすいたらつまむ感覚で、香水をつけている。
香食といって、お線香やお供え物の香りが仏様や故人の食事だという。
私はもちろんこの世に生きているし普通にご飯も食べるけれど、お線香をくゆらせ、塗香を付け、香水を吹き付け……もはや香りを食べている気分にある。
もしも一週間断食と一週間断香を迫られたら、迷わず断食を選び、好きな香りにまみれて暮らす方を選ぶだろう。
・・神楽
(国分) 「香食」は当方には未知語、検索しました・・「『香食(こうじき)』とは、仏教において、故人や仏が『食べ物』として『香り』を食べるという考え方」(Google AI概要)・・私にはやるとしたら断食の方がひもじくて組し難い気がしますが、よいワードを教えていただきました
2025/11/01 (Sat) 13:56:42
香りは「武装」
・コメント:
私にとって香りとは、武装。
地元にいるとあまり感じないのですが、都会に行くと人が多いし商品も多いからか、とにかく何かにおいが漂ってくる。いい匂いも悪い臭いも。
そんな時、自分のテリトリーだけは自分の好きな匂いで守りたいなと思うことがあり、こんな時にお気に入りの香水があったらいいんだなと実感しました。私にとっては香りは都会に出かける時の武装です。
・・
(国分) 武装?・・強いワードがいい。攻撃側でなく防衛・プロテクト・ガード・バリア・・香りをもってニオイを制す
2025/11/01 (Sat) 13:19:09
私にとって香りとは
・コメント:
香りとは思い出です。今までいろいろな香水を使ってきたのと、転居も多かったので、場所、出来事、香りが結び付いています。私は他人の香りには興味がないのかもしれません(笑)あくまでも自分の香りが中心です。
・・にゃおわん
(国分) 香りを記憶する習慣や能力も個人差あり、高いお方なんですね
2025/10/31 (Fri) 12:27:38
香りとは至福です
・コメント:
芳い香りがするとしあわせな気分になります。
最近では、桜の並木道の落ち葉の上を歩くと桜の香りがして心が微笑みます。
先日、百合の香水をつけてお店に入ると、スタッフの方から「とても芳い香り~?」と感激されました。
香りは周りの人をもしあわせにします。
・・桜森
(国分) 香りの一番幸せな構図
2025/10/31 (Fri) 12:21:08
私にとって香りとは
・コメント:
自分のためだけの心の贅沢です。
なので、誰とも会わない日や出かけない日、疲れて帰ってきたときなどに香水やお香をフとつけてみたりします。
心が少し切り替わるのが気持ちいいです。
もちろん、大切な用事のあるときや誰かと会うときにつけることもありますが、それも誰かに伝えるためではなく自分の心の支えのためなので、強く香るほどはつけないです。
・・乃
(国分) 「心が切り替わる」・・確かに。仕事帰りのバス内でねりこを付ける人がいます、その瞬間にプライベートモードに戻るのだとか
2025/10/31 (Fri) 12:08:05
香りとは
・コメント:
装備品(アクセサリー/その他)ですかね
鎧ほどメインではなく、つけたら補助効果アリみたいな
いろんな種類を所持しておいて、都度(気分で)付け替えて対応するかんじです
・・
(国分) 「装備品」という強い響きがスキ。アタッチメントや武装という方もいたな・・
2025/10/30 (Thu) 17:23:18
香りとは
・コメント:
私にとって香りとは思い出です。
春に沈丁花の香りを感じ、幼い頃公園で遊んだ記憶がよみがえったり、秋には金木犀の香りをかいで実家の庭を思い出したりします。
懐かしい良い記憶や楽しい記憶に繋がっているのが香りです。
なので安らぎとも言えるかもしれません。ありきたりで申し訳ないですが。
ブログ、いつも楽しみにしています。
興味深いお話が多く、とても勉強になります。
・・koma
(国分) 「香り=記憶」という方は多い。できればこちらのように健康的な記憶でありたい・・
2025/10/30 (Thu) 15:17:50
香りとは○○
・コメント:
筆者さま、いつも話題選択が秀逸で興味をかき立てるものばかりな上に、作文が自然なのにとんでもなくお上手で魅了されてばかりです。おもしろくて、感心しきりです。武蔵野ワークスさんの「良い香り」のひとつとして楽しませていただいています。ありがとうございます。
私にとって、「匂い」は生命の営みを感じるものですが、「香り」は生活(あるいは人生)の彩り=情動と記憶を操作するもの、「良い香り」は癒し、楽しみ、好奇心です。
こんなこと初めて考えました!
でも、とても楽しいです。そして、やはり香りは人生に欠かせないものと思い知ります。
皆さんの「香り」も楽しみにしています。
・・バーンアウト
(国分) 「匂い」と「香り」の違い、ありますよね。英語は「Smell」「Scent」「Odor」「Aroma」と細分化していますが、日本語も「ニオイ」「臭い」など細分化、負けていません
2025/10/30 (Thu) 15:03:45
私にとって香りとは過去の記憶を呼び覚ますもの
・コメント:
私は記憶と香りは深く結びついていると思います。
亡くなった父の整髪料の香り。
廃盤になった香水を使っていた母の思い出。
大学生のときに出会った同級生のつけていた香水。
人に会うとき体臭と香水が混ざり合うように
記憶と思い出にも香りがついてきます。
クローゼットには防虫剤の匂いがついていたし
着物には樟脳の匂いがついていても
引き出しからだしてしまえばその匂いは薄れてゆく。
亡くなった父はアルコールとタバコを愛用していたから
ウィスキーとタバコの匂いは父を思いださせる。
その記憶は大概は苦い思い出。いい思い出よりも
より鮮明に、苦しかった思い出が大抵。
だからこそ、香水は年代と共に変えてゆく事も必要。
香りに結びついた記憶を封じるために。
バラの香りには必ずしも幸せな記憶だけが眠っているわかけではない。
・・たぬきねこ
(国分) 複雑なご事情がおありのようで香りも複雑な印象に・・「香水は年代と共に変えてゆく」同意見です
2025/10/30 (Thu) 13:59:25
香りとは〇〇
・コメント:
香りとは、一瞬で過去に遡る事が出来る
タイムマシーンのようなもの。
わたしはベニヤ板の香りを嗅ぐと一瞬で幼稚園の建物に舞い戻ります。
何度嗅いでも良い香り、もう半世紀前の事のですが。
・・ぷちおーちゃん
(国分) 「ベニヤ板と木材の香りは違うか?」に葛藤。投稿主さんには違う香りだったと空想しております
2025/10/30 (Thu) 13:51:28
香りとは...
・コメント:
香りとは 「自分への愛」 です。他人から見れば、つまらない人生かもしれませんが、それでも何とか頑張ってきました。いつもそばに「香水」はいてくれました。
・・ヤヨリ
(国分) 「つまらない人生かも」・・お互い様です。「そんな貴方のお側に、武蔵野ワークス!」というCM風タグラインを思いいたりまする
2025/10/30 (Thu) 12:55:45
香りとは着る物
・コメント:
私は複数の香りを季節、洋服や着物に合わせて付けています。
例えて言えば香りは、その時の私を表す、もう一つの着る物です。
寝る時には「5月の贈り物」の森
林浴のような爽やかな香りがする事で、気分がスッキリ!一日の疲れが取れて行きます。
・・zumizumi
(国分) 他のコメントで香りは「武装」「装備品」などありますがこちらは「着物」、 香りマスターな暮らし方
2025/10/30 (Thu) 12:18:01
香りとは 気分転換スイッチ
・コメント:
気分がいいときはフローラル系のアガる香り
悲しいときはオリエンタル契の安らぐ香り
憤懣やるかたないときは香木系の落ち着く香り
仕事がんばるぞーのときはシトラス系のシャキッとした香り
ありきたりですが…。
・・ちゃぼ
(国分) 日常の生活の中で香りを使いこなしていますね、こちらも香りマスターな暮らし方
2025/10/30 (Thu) 12:02:30
日常とか自分の完成など
・コメント:
私にとって香りとは、生活そのものです。
日常どこに居ても無臭な場面はなく、その時その場所の匂いがあり(良し悪しはともかく)、それを感じていくのが好きです。
その中で「香水」は日によって違いますが、香水により「自分が完成する」感じがあります。
出かけるための身支度の完成、休日のリラックススタイルの完成、季節によるファッションの完成、などです。
・・KT
(国分) 香り=自分の完成? 身支度最後のワンプッシュをイメージしましたが、ニュアンスの違いあり?「季節によるファッション」・・衣替えと香水近し
2025/10/30 (Thu) 11:35:16
私にとっての香りとは
・コメント:
確かに昔の記憶を思い出したりする。懐かしいにおい、辛かった職場で嗅いだにおい…。過去を思い出す重要なパーツ?
幼い頃から色々な物のにおいを嗅いでいたからこそ、その記憶達もやってくる。
忘れてたにおい、忘れられないにおい。大好きな沈丁花のにおいも庭先にあった沈丁花の思い出の一部。
ここの沈丁花の香水に出会えて本当に幸せです。
・・やつじろ
(国分) 「辛かった職場のにおい」・・人の体験は良い記憶に変化する場合も多いので、今はよき思い出に醸成されているといいのですが
2025/10/30 (Thu) 11:34:40
もうひとりの自分
・コメント:
香りとは、もうひとりの自分です。
外に見せたい自分、隠している本当の自分。
そのままの自分。
今日はどの自分にしようかな?
・・みみ
(国分) 香りは自己演出というお話? 使う人は制作作品のディレクターということですね
2025/10/30 (Thu) 11:24:53
香りとは、しこう(嗜好・思考)
・コメント:
私にとって、香りとは「しこう(嗜好・思考)」です。
自身の好き嫌い、価値観、内面に強く影響を受けるものです。
ですから、好きな香りを纏えば安心や自信に繋がりますし、嫌い・苦手な香りには不安や不快感…時には心が折れる様な思いなどを抱くものです。
武蔵野ワークスさんの香水にもやはり好みや感慨は様々で、私の場合「藤」に最も親しみと安心、気品ある色気を感じます。
「ミラージュ」は私が纏った場合、トップは少々つらいのですが、ミドルからラストは、恍惚とするほどの多幸感に包まれるので、不思議と冬場に部屋でひとり香りと向き合い、纏って良かったなあなんて愉しんでしまいます。
武蔵野ワークスさんの作品群で香水の素晴らしさと奥深さを知りました。
いつも丁寧な作品づくりと素敵な香りの贈り物をくださり、ありがとうございます!
・・幸春
(国分) 「内面に影響」・・まったくです。それと『ミラージュ』、おおこれは古くからのお客様ですね、感謝
2025/10/30 (Thu) 09:55:45
香りとは….
・コメント:
情景
・・
(国分) ワンワード投稿、ありがとうございます。香りがヴィジュアルに感じられる方?
2025/10/29 (Wed) 19:53:54
香りとは
・コメント:
私にとって香りとは身だしなみ、生活の一部と色々ありますが、やはり「記憶」でしょうか。
かなり前にとても気に入っていた香水(他社製品)が廃版となり、散々探してたどり着いたのが武蔵野ワークさんです。
廃版となった香水を着けていた頃を思い出し、懐かしさと幸せな気分になります。
ちなみに「ピーチ」です。
せっかくなので他の香りも少しずつお試し中で、その中から新たな記憶となる香水に出会えたら嬉しいです。
・・しのぶ
(国分) 廃版になった香水・・代用品は失意で終わるケースがほとんど。なので希有なこと、当社には幸運なこと
(2025-10-24)

生活の中の香り
みなさんは日常生活の中で香りを楽しんでいますか?・・私は楽しんでいます。
私の嗅覚は敏感な方でなく嗅ぎ分ける能力は平均的。嗅覚テストなるものが仮にあれば偏差値50前後に食い込むに違いない。
もし私が平安時代に平安貴族としてに生まれ、組香(くみこう)に参加したらパッとしなかっただろう。
※ 組香とは「香道における遊び方の一つで、複数の香りを嗅ぎ分けて、その香りが何であるかを当てる競技」(Google「AIによる概要」)
香りに気を遣う
こんな私ではあるが、何の因縁かこういう仕事をしているので日常的に香りには気を遣う。
日常生活の中で香りやニオイを感じたら「何のニオイだろう?」などと意識を集中して嗅ぐ。成分を空想したりニオイの効果効能を考えたり、そんな職業クセが付いている。
日本は海外と比較してニオイが全般的に薄く、なかなか嗅覚をたくましく鍛えにくい環境だが、発酵食品や腐敗したものでも興味を持って嗅いでいると、なんとも愛しいと感じるものがある、ふしぎだ。
香りでカロリー消費?
神経を集中してニオイを嗅ぐ・・案外脳ミソは消耗しヘトヘトになる。それだけカロリーやエネルギーを消費しているようだ。そして集中してニオイを嗅ぐと脳内血流は増加する気がする。
証明したいところだが、脳内血流の測定なんで研究機関でないと・・しかし世の中、すでにそういう研究をしている人々もいてニオイによる脳内血流の増加は事実らしい。
とくに前頭葉(思考や判断関連)と大脳辺縁系(記憶関連)の血流増加が確認されるのだとか。
香りと認知症
認知症の予兆は "認知力の衰え" より先に "嗅覚の衰え" として現れるケースが多い、これは専門家の間では周知の事実。だから香りによる刺激は認知症予防にもさぞ効果があるはず?と期待している。
こんなわけで、私にとっての香りとは「楽しみ」「興味の対象」、間接的に「習慣的な認知症対策」といったところか。
衣食の次に必要なもの
香りは「心の余裕」とも感じている。香りで空腹は満たされないし、香りで寒さは防げないが、香りには心を満たすものがある。
「衣食足りて礼節を知る」のことわざ通り、まずは衣食だろうが、音楽や絵画などと同様に香りも衣食の次に必要なものと思う。
なぜ香水?
以前、ある勉強会に参加したときの話。会合が終わって有志だけで近所の飲み屋さんに流れ込んだ。そこでたまたま相席になった知らない方とお話をすることになった。
自己紹介して私が香水屋さんとわかると香水の話になった。彼女は香水が好きだそうで日常的に付けているとのこと。
香水屋さんがこんな質問をするのもおかしいが「なぜ香水を付けるのですか?」を聞いた。
香水好きには、それは生活の習慣であり身だしなみのルーティンワーク、あえて「なぜ?」と問われると逆に戸惑うかもしれない。その方は「私の自信」とのこと。印象に残った。
香りはパワー
彼女にとって香水=自信でありプライドのようなものだったのか。香水を付けると気持ちが前向きになるような話だった。
似ている意見として「香りはパワー」「香りは鎧(よろい)」もどこかで見たな・・
一方「香りは癒やし」という意見も多く聞く。「癒やし」や「心地よさ」は確かに人が香りを求めるモチベーションの原点である。
クイズ『香りとは〇〇』
「みなさんにとって『香りとは〇〇』の〇〇を埋めよ」というお題目のクイズを当社スタッフに出してみた・・
・「香りとは記憶を呼び覚ますガジェット」
・「香りとはオンとオフを切り替えるスイッチ」
・「香りとは情報源」
どれも多くの人が共有する感覚かもしれない。
たとえば「オン・オフ切替スイッチ」。お出かけ前のワンプッシュで心は戦闘モードになったり、自宅リラックスの際のワンプッシュで心身が解放される感覚を味わうことがある。
「香りは情報源」は少し分かり難かったので聞いてみると食べ物の安全性をチェックするなど案外実用的な話だった。嗅覚が鋭い人なら香り・ニオイで様々な情報を得ているのだろう。
体臭でその人との相性もある程度わかるそうだ。たしかに「体臭で恋人マッチング」というゲーム・パーティが以前欧米で盛り上がりを見せていたな・・
あなたにとって『香りとは〇〇』?
みなさまにとっての香りとは何でしょうか?
あなたにとって『香りとは〇〇』を下のコメント欄でお聞かせいただければ幸いです

お客様コメント:
2025/11/10 (Mon) 21:34:27
香りとは心
・コメント:
香りで記憶が呼び覚まされる、とよくいいますが私の場合はより正確に言うと記憶というよりは気持ち、とか感情のようなものです。
昔使っていた香水や、子供の時に食べたお菓子の匂いなどで思い出すのは、不思議とその頃の記憶よりも先に、その頃感じた楽しい、感動、あるいは焦燥感などの気持ちが鮮明に蘇る気がします。
そういえばあの時こんな風に感じていたな、とその時に帰ったような心持ちになります。香りが呼び覚ますのは写真や音楽とはまた違ったものなのかなと考えています。
・・猫
(国分) 体験談ありがとうございます。香りによる記憶の再生は、情報としての記憶でなく感情や気持ちがフラッシュバックするかのように鮮やかによみがえる点ですよね、共感します
2025/11/06 (Thu) 21:06:44
香りとは、安寧
・コメント:
香りの力を一番実感したのは、おそらく精神的にかなり疲弊……というと軽すぎるくらいの事態になったときかと
入浴もままならない状態を、某英国トイレタリーブランドのシャワージェルの香りが引っ張ってくれて
どうしても寝付けない最中には、御社の当時のスリーピングミスト・バレリアンや、気分がましなときはオールドローズに寝かしつけてもらってました
どぎつく残る香りでない、ひっそりと寄り添う香りであったから良かったのかなぁ、と思ってます
まぁ、バレリアンはあれです
まるで気を失うようにすこーんと眠りに落ちるという、不思議な挙動になるので重宝していた節がありますが
目覚めもすっきりだったんですよねぇ……夢も見ないし
現行品もあんな感じなのだろうかと、ちょっと興味津々ではあります
現在は必要としてないので飛びつきはしませんが、心地よい睡眠導入のお供に、ローズ系は愛用しております
・・
(国分) 「安寧(あんねい)」。香りは心の穏やかさや平穏をもたらすモノという理解でいいでしょうか? 旧「バレリアン」ご利用いただいていたんですね(感謝)。バレリアンは安眠ハーブとされますが、自分自身実感できないので「すこーんと眠りに」は驚きの事例です
2025/11/02 (Sun) 18:25:52
香りとは
・コメント:
自分にとっての香りは、懐かしさの銃爪です。香りは記憶に密接に結び付くので、嫌な事が匂いと結びつかないように、気をつけています。
・・まひろ
(国分) 「銃爪(ひきがね)」なるほど。「嫌な事が匂いと結びつかない」ようにといっても自分の意思ではコントロールしがたい状況も人生では多々ありそう
2025/11/02 (Sun) 16:15:18
香りとは、食事
・コメント:
私にとって香りとは、食事、ご飯、おやつみたいなものだと思う。
ちょっと小腹がすいたらつまむ感覚で、香水をつけている。
香食といって、お線香やお供え物の香りが仏様や故人の食事だという。
私はもちろんこの世に生きているし普通にご飯も食べるけれど、お線香をくゆらせ、塗香を付け、香水を吹き付け……もはや香りを食べている気分にある。
もしも一週間断食と一週間断香を迫られたら、迷わず断食を選び、好きな香りにまみれて暮らす方を選ぶだろう。
・・神楽
(国分) 「香食」は当方には未知語、検索しました・・「『香食(こうじき)』とは、仏教において、故人や仏が『食べ物』として『香り』を食べるという考え方」(Google AI概要)・・私にはやるとしたら断食の方がひもじくて組し難い気がしますが、よいワードを教えていただきました
2025/11/01 (Sat) 13:56:42
香りは「武装」
・コメント:
私にとって香りとは、武装。
地元にいるとあまり感じないのですが、都会に行くと人が多いし商品も多いからか、とにかく何かにおいが漂ってくる。いい匂いも悪い臭いも。
そんな時、自分のテリトリーだけは自分の好きな匂いで守りたいなと思うことがあり、こんな時にお気に入りの香水があったらいいんだなと実感しました。私にとっては香りは都会に出かける時の武装です。
・・
(国分) 武装?・・強いワードがいい。攻撃側でなく防衛・プロテクト・ガード・バリア・・香りをもってニオイを制す
2025/11/01 (Sat) 13:19:09
私にとって香りとは
・コメント:
香りとは思い出です。今までいろいろな香水を使ってきたのと、転居も多かったので、場所、出来事、香りが結び付いています。私は他人の香りには興味がないのかもしれません(笑)あくまでも自分の香りが中心です。
・・にゃおわん
(国分) 香りを記憶する習慣や能力も個人差あり、高いお方なんですね
2025/10/31 (Fri) 12:27:38
香りとは至福です
・コメント:
芳い香りがするとしあわせな気分になります。
最近では、桜の並木道の落ち葉の上を歩くと桜の香りがして心が微笑みます。
先日、百合の香水をつけてお店に入ると、スタッフの方から「とても芳い香り~?」と感激されました。
香りは周りの人をもしあわせにします。
・・桜森
(国分) 香りの一番幸せな構図
2025/10/31 (Fri) 12:21:08
私にとって香りとは
・コメント:
自分のためだけの心の贅沢です。
なので、誰とも会わない日や出かけない日、疲れて帰ってきたときなどに香水やお香をフとつけてみたりします。
心が少し切り替わるのが気持ちいいです。
もちろん、大切な用事のあるときや誰かと会うときにつけることもありますが、それも誰かに伝えるためではなく自分の心の支えのためなので、強く香るほどはつけないです。
・・乃
(国分) 「心が切り替わる」・・確かに。仕事帰りのバス内でねりこを付ける人がいます、その瞬間にプライベートモードに戻るのだとか
2025/10/31 (Fri) 12:08:05
香りとは
・コメント:
装備品(アクセサリー/その他)ですかね
鎧ほどメインではなく、つけたら補助効果アリみたいな
いろんな種類を所持しておいて、都度(気分で)付け替えて対応するかんじです
・・
(国分) 「装備品」という強い響きがスキ。アタッチメントや武装という方もいたな・・
2025/10/30 (Thu) 17:23:18
香りとは
・コメント:
私にとって香りとは思い出です。
春に沈丁花の香りを感じ、幼い頃公園で遊んだ記憶がよみがえったり、秋には金木犀の香りをかいで実家の庭を思い出したりします。
懐かしい良い記憶や楽しい記憶に繋がっているのが香りです。
なので安らぎとも言えるかもしれません。ありきたりで申し訳ないですが。
ブログ、いつも楽しみにしています。
興味深いお話が多く、とても勉強になります。
・・koma
(国分) 「香り=記憶」という方は多い。できればこちらのように健康的な記憶でありたい・・
2025/10/30 (Thu) 15:17:50
香りとは○○
・コメント:
筆者さま、いつも話題選択が秀逸で興味をかき立てるものばかりな上に、作文が自然なのにとんでもなくお上手で魅了されてばかりです。おもしろくて、感心しきりです。武蔵野ワークスさんの「良い香り」のひとつとして楽しませていただいています。ありがとうございます。
私にとって、「匂い」は生命の営みを感じるものですが、「香り」は生活(あるいは人生)の彩り=情動と記憶を操作するもの、「良い香り」は癒し、楽しみ、好奇心です。
こんなこと初めて考えました!
でも、とても楽しいです。そして、やはり香りは人生に欠かせないものと思い知ります。
皆さんの「香り」も楽しみにしています。
・・バーンアウト
(国分) 「匂い」と「香り」の違い、ありますよね。英語は「Smell」「Scent」「Odor」「Aroma」と細分化していますが、日本語も「ニオイ」「臭い」など細分化、負けていません
2025/10/30 (Thu) 15:03:45
私にとって香りとは過去の記憶を呼び覚ますもの
・コメント:
私は記憶と香りは深く結びついていると思います。
亡くなった父の整髪料の香り。
廃盤になった香水を使っていた母の思い出。
大学生のときに出会った同級生のつけていた香水。
人に会うとき体臭と香水が混ざり合うように
記憶と思い出にも香りがついてきます。
クローゼットには防虫剤の匂いがついていたし
着物には樟脳の匂いがついていても
引き出しからだしてしまえばその匂いは薄れてゆく。
亡くなった父はアルコールとタバコを愛用していたから
ウィスキーとタバコの匂いは父を思いださせる。
その記憶は大概は苦い思い出。いい思い出よりも
より鮮明に、苦しかった思い出が大抵。
だからこそ、香水は年代と共に変えてゆく事も必要。
香りに結びついた記憶を封じるために。
バラの香りには必ずしも幸せな記憶だけが眠っているわかけではない。
・・たぬきねこ
(国分) 複雑なご事情がおありのようで香りも複雑な印象に・・「香水は年代と共に変えてゆく」同意見です
2025/10/30 (Thu) 13:59:25
香りとは〇〇
・コメント:
香りとは、一瞬で過去に遡る事が出来る
タイムマシーンのようなもの。
わたしはベニヤ板の香りを嗅ぐと一瞬で幼稚園の建物に舞い戻ります。
何度嗅いでも良い香り、もう半世紀前の事のですが。
・・ぷちおーちゃん
(国分) 「ベニヤ板と木材の香りは違うか?」に葛藤。投稿主さんには違う香りだったと空想しております
2025/10/30 (Thu) 13:51:28
香りとは...
・コメント:
香りとは 「自分への愛」 です。他人から見れば、つまらない人生かもしれませんが、それでも何とか頑張ってきました。いつもそばに「香水」はいてくれました。
・・ヤヨリ
(国分) 「つまらない人生かも」・・お互い様です。「そんな貴方のお側に、武蔵野ワークス!」というCM風タグラインを思いいたりまする
2025/10/30 (Thu) 12:55:45
香りとは着る物
・コメント:
私は複数の香りを季節、洋服や着物に合わせて付けています。
例えて言えば香りは、その時の私を表す、もう一つの着る物です。
寝る時には「5月の贈り物」の森
林浴のような爽やかな香りがする事で、気分がスッキリ!一日の疲れが取れて行きます。
・・zumizumi
(国分) 他のコメントで香りは「武装」「装備品」などありますがこちらは「着物」、 香りマスターな暮らし方
2025/10/30 (Thu) 12:18:01
香りとは 気分転換スイッチ
・コメント:
気分がいいときはフローラル系のアガる香り
悲しいときはオリエンタル契の安らぐ香り
憤懣やるかたないときは香木系の落ち着く香り
仕事がんばるぞーのときはシトラス系のシャキッとした香り
ありきたりですが…。
・・ちゃぼ
(国分) 日常の生活の中で香りを使いこなしていますね、こちらも香りマスターな暮らし方
2025/10/30 (Thu) 12:02:30
日常とか自分の完成など
・コメント:
私にとって香りとは、生活そのものです。
日常どこに居ても無臭な場面はなく、その時その場所の匂いがあり(良し悪しはともかく)、それを感じていくのが好きです。
その中で「香水」は日によって違いますが、香水により「自分が完成する」感じがあります。
出かけるための身支度の完成、休日のリラックススタイルの完成、季節によるファッションの完成、などです。
・・KT
(国分) 香り=自分の完成? 身支度最後のワンプッシュをイメージしましたが、ニュアンスの違いあり?「季節によるファッション」・・衣替えと香水近し
2025/10/30 (Thu) 11:35:16
私にとっての香りとは
・コメント:
確かに昔の記憶を思い出したりする。懐かしいにおい、辛かった職場で嗅いだにおい…。過去を思い出す重要なパーツ?
幼い頃から色々な物のにおいを嗅いでいたからこそ、その記憶達もやってくる。
忘れてたにおい、忘れられないにおい。大好きな沈丁花のにおいも庭先にあった沈丁花の思い出の一部。
ここの沈丁花の香水に出会えて本当に幸せです。
・・やつじろ
(国分) 「辛かった職場のにおい」・・人の体験は良い記憶に変化する場合も多いので、今はよき思い出に醸成されているといいのですが
2025/10/30 (Thu) 11:34:40
もうひとりの自分
・コメント:
香りとは、もうひとりの自分です。
外に見せたい自分、隠している本当の自分。
そのままの自分。
今日はどの自分にしようかな?
・・みみ
(国分) 香りは自己演出というお話? 使う人は制作作品のディレクターということですね
2025/10/30 (Thu) 11:24:53
香りとは、しこう(嗜好・思考)
・コメント:
私にとって、香りとは「しこう(嗜好・思考)」です。
自身の好き嫌い、価値観、内面に強く影響を受けるものです。
ですから、好きな香りを纏えば安心や自信に繋がりますし、嫌い・苦手な香りには不安や不快感…時には心が折れる様な思いなどを抱くものです。
武蔵野ワークスさんの香水にもやはり好みや感慨は様々で、私の場合「藤」に最も親しみと安心、気品ある色気を感じます。
「ミラージュ」は私が纏った場合、トップは少々つらいのですが、ミドルからラストは、恍惚とするほどの多幸感に包まれるので、不思議と冬場に部屋でひとり香りと向き合い、纏って良かったなあなんて愉しんでしまいます。
武蔵野ワークスさんの作品群で香水の素晴らしさと奥深さを知りました。
いつも丁寧な作品づくりと素敵な香りの贈り物をくださり、ありがとうございます!
・・幸春
(国分) 「内面に影響」・・まったくです。それと『ミラージュ』、おおこれは古くからのお客様ですね、感謝
2025/10/30 (Thu) 09:55:45
香りとは….
・コメント:
情景
・・
(国分) ワンワード投稿、ありがとうございます。香りがヴィジュアルに感じられる方?
2025/10/29 (Wed) 19:53:54
香りとは
・コメント:
私にとって香りとは身だしなみ、生活の一部と色々ありますが、やはり「記憶」でしょうか。
かなり前にとても気に入っていた香水(他社製品)が廃版となり、散々探してたどり着いたのが武蔵野ワークさんです。
廃版となった香水を着けていた頃を思い出し、懐かしさと幸せな気分になります。
ちなみに「ピーチ」です。
せっかくなので他の香りも少しずつお試し中で、その中から新たな記憶となる香水に出会えたら嬉しいです。
・・しのぶ
(国分) 廃版になった香水・・代用品は失意で終わるケースがほとんど。なので希有なこと、当社には幸運なこと
(2025-10-24)
( 香水工場の )
香る生活
駒村清明堂さん・・お線香の話
(2025/10/21)
( 原材料の香り自体がナチュラルで火を付ける前の香りも楽しめる )
先日、茨城県石岡市にある駒村清明堂(こまむら・せいめいどう)さんというお線香工場を見学させてもらいました。筑波山の山麓にあるこの工場では杉の葉によるお線香が生産されています。
昔ながらの水車で製造されているという珍しさもあってマスコミからの取材も多く、今さら私がレポートするまでもないのですが、あえて私の体験談をお伝えしたい。
線香の基材は一般にはタブノキという樹木の樹皮を粉末にしたもの=タブ粉(椨粉)。駒村清明堂さんでは杉の葉の粉末が基材として使用されている。
基材を固めただけではもろく壊れやすいので、一般的な製法ではつなぎを加える。さらに目的に応じて煙や火力を抑制や強化するために炭粉(すみこ)を配合する。
香り付けとして白檀、沈香、丁子、麝香(じゃこう=ムスク)などの香料が練り込まれる。
これらの香料は非常に高価。香水にも利用される香料なので、私もこれらのお値段の相場はある程度わかっているが、気楽に買えるものではなく清水の舞台的決断で購入する原料である。
とくに沈香や麝香は高価という以前に、あまりにも希少で、国際法的にも取引が禁止されているため、いくらお金を積んでも入手は不可能である。
そんな高価な香料はなかなか使いにくいので一般的なお線香では代替になる多様な香料が広く利用されているでしょう。
特徴は次の二点:
(1) 杉の葉だけで製造されている=つなぎや香料ナシ
(2) 基材製造を自前で行い、しかも昔ながらの水車動力で製造する!
素朴に驚いたことは、駒村清明堂さんでは、つなぎや香料を配合せず、杉の葉粉末をお湯で練り整形するだけの非常にシンプルかつ伝統的な製法を守っていること。そば打ちで言えば、つなぎなしという点で「十割そば」と同じですね。
この工場では香料入りお線香も生産されていたので100%「十割線香」というわけではないが、主力製品は「杉葉+お湯」だけで生み出されるお線香だった。
つなぎがなくて固まるのか心配になるが、一本の線香を手に取り目の高さまで持ち上げて落とす実演を駒村さんがやってくれました。「ほら?」とにっこり。折れていません。
数回落としましたが、折れない・・強い!と内心つぶやく
強さの理由は筑波山一帯の杉林の特徴らしい。ヤニや油分の配合量が適度によいとのこと。これが粘り(ねばり)となり線香に柔軟さと強度を与えるとのこと。
「今日はどこから来られましたか?」と訪ねられ東京の国分寺と返答したら、「国分寺なら大丈夫」と言われた。国分寺の杉ならつなぎなしで線香を作れるそうだ。もう少し南方の杉になるとつなぎが必要になるらしい・・これほどディープな情報は今回は必要なかったが、ありがたいアドバイスをいただいた。
山の手入れとして枝打ちされた杉の枝葉を枯れる前の青い葉っぱのまま集めてくることも仕事の一部。油分が残る青い葉だからこそ意味がある。
大量に積まれた青い葉っぱを指さして「これを水車で挽くんですか?」と質問すると呆れたような表情で「これじゃ粉にならんでしょ」と返された。数ヶ月陰干しして枯れた状態になって水車で挽くとのこと。
そして水車。観光目的で回っている水車なら見たことがあるが、ビジネスとして実働している水車を見た記憶がない。そして本物は気迫が違うと思った。水車の回転運動が柱のような角材の杵(きね)を上に持ち上げ、ドスンと落ちて杉葉をパウダーへと粉砕していく。
水車小屋の隣には筑波山の山肌を流れ落ちてくる渓流があり、その水流の一部が水車によって天然動力へと変換されるメカニズムは、環境負荷がない完全な循環型システム。現代人には「美しい」とさえ感じる光景である。
( ゼロエミッション動力=水車!・・時代遅れの "昔の設備" と考えていたが、現代にいたり、むしろ最先端の動力源に見える・・ )
水車挽きのもう一つのメリットはゆっくり時間をかけて挽くこと、そのため杉葉の香りが残りやすい点。
そば粉もパワフルな機械挽きより、ゆっくり時間をかけて石臼で挽いた方が、そばの風味が残りやすいそうだ。理由は熱の発生が抑えられることらしいが、詳しいことはよくわからない。いずれにしても似た話だと感じた。実際に駒村清明堂さんの杉線香を火を付けずにそのまま香りを嗅ぐと「確かに」と納得する。
残念ながら私たちはビジネス案件をもって訪問したわけでないので具体的な商談には至らなかった。
しかし、香料でも花でも練り込みたいモノがあれば「粉になっていれば混ぜることはできる」とのお話だったので当社オリジナルのお線香を作ってもらうことも可能かもしれない。
お線香と香水、同じ香りモノ、製造してもらうのもおもしろい。ただし香水は主にアルコールで揮発させるが、お線香やお香は熱で気化させることで周囲に香りを拡げる。
この違いは大きく、通常、香料は燃やされると異質なニオイに変化するケースが多い。なのでたんに当社の既存の香りを混ぜただけでは「武蔵野ワークス・オリジナルお線香」にならないことはわかっている。今回の知見を持ち帰り社内テストしてみたい。
私たちの見学が終わる頃には早くも次の見学の方が来られていた。学校の先生で社会科見学かその類いの下見とのこと。
いろいろな方に惜しげもなく工房内を公開される点がすばらしい。同時に「企業秘密もあるだろうに」とリスクも感じた。
実際ライバル会社さんらしき人々の見学もあるらしい。これほど手間暇かけてこの事業をやろうなんていう人はいないだろうから心配無用とのことだった・・この自信、本物ですね。
帰り際、自分用とスタッフ用のお線香を購入し、自宅で焚いてみた。
まず火を付ける前の香りがすばらしい。香り高し!
そして火が付くとモクモクと勢いのある白煙とともに焚き火の匂いが漂う・・懐かしい。
私は田舎生まれの田舎育ちで小さい頃、公園や神社内では落ち葉などを集めての焚き火や野焼きは珍しくなかった。稲わらを燃やす光景も普通だった・・その火でサツマイモを焼く、至福の時だったな~

(2025-10-21)

見学者が絶えない
先日、茨城県石岡市にある駒村清明堂(こまむら・せいめいどう)さんというお線香工場を見学させてもらいました。筑波山の山麓にあるこの工場では杉の葉によるお線香が生産されています。
昔ながらの水車で製造されているという珍しさもあってマスコミからの取材も多く、今さら私がレポートするまでもないのですが、あえて私の体験談をお伝えしたい。
お線香講座
線香の基材は一般にはタブノキという樹木の樹皮を粉末にしたもの=タブ粉(椨粉)。駒村清明堂さんでは杉の葉の粉末が基材として使用されている。
基材を固めただけではもろく壊れやすいので、一般的な製法ではつなぎを加える。さらに目的に応じて煙や火力を抑制や強化するために炭粉(すみこ)を配合する。
香り付けとして白檀、沈香、丁子、麝香(じゃこう=ムスク)などの香料が練り込まれる。
これらの香料は非常に高価。香水にも利用される香料なので、私もこれらのお値段の相場はある程度わかっているが、気楽に買えるものではなく清水の舞台的決断で購入する原料である。
とくに沈香や麝香は高価という以前に、あまりにも希少で、国際法的にも取引が禁止されているため、いくらお金を積んでも入手は不可能である。
そんな高価な香料はなかなか使いにくいので一般的なお線香では代替になる多様な香料が広く利用されているでしょう。
駒村清明堂お線香の特徴
特徴は次の二点:
(1) 杉の葉だけで製造されている=つなぎや香料ナシ
(2) 基材製造を自前で行い、しかも昔ながらの水車動力で製造する!
素朴に驚いたことは、駒村清明堂さんでは、つなぎや香料を配合せず、杉の葉粉末をお湯で練り整形するだけの非常にシンプルかつ伝統的な製法を守っていること。そば打ちで言えば、つなぎなしという点で「十割そば」と同じですね。
この工場では香料入りお線香も生産されていたので100%「十割線香」というわけではないが、主力製品は「杉葉+お湯」だけで生み出されるお線香だった。
つなぎなしで大丈夫?
つなぎがなくて固まるのか心配になるが、一本の線香を手に取り目の高さまで持ち上げて落とす実演を駒村さんがやってくれました。「ほら?」とにっこり。折れていません。
数回落としましたが、折れない・・強い!と内心つぶやく
強さの理由は筑波山一帯の杉林の特徴らしい。ヤニや油分の配合量が適度によいとのこと。これが粘り(ねばり)となり線香に柔軟さと強度を与えるとのこと。
「今日はどこから来られましたか?」と訪ねられ東京の国分寺と返答したら、「国分寺なら大丈夫」と言われた。国分寺の杉ならつなぎなしで線香を作れるそうだ。もう少し南方の杉になるとつなぎが必要になるらしい・・これほどディープな情報は今回は必要なかったが、ありがたいアドバイスをいただいた。
杉の青い葉っぱがメイン原料
山の手入れとして枝打ちされた杉の枝葉を枯れる前の青い葉っぱのまま集めてくることも仕事の一部。油分が残る青い葉だからこそ意味がある。
大量に積まれた青い葉っぱを指さして「これを水車で挽くんですか?」と質問すると呆れたような表情で「これじゃ粉にならんでしょ」と返された。数ヶ月陰干しして枯れた状態になって水車で挽くとのこと。
水車=ゼロエミッション
そして水車。観光目的で回っている水車なら見たことがあるが、ビジネスとして実働している水車を見た記憶がない。そして本物は気迫が違うと思った。水車の回転運動が柱のような角材の杵(きね)を上に持ち上げ、ドスンと落ちて杉葉をパウダーへと粉砕していく。
水車小屋の隣には筑波山の山肌を流れ落ちてくる渓流があり、その水流の一部が水車によって天然動力へと変換されるメカニズムは、環境負荷がない完全な循環型システム。現代人には「美しい」とさえ感じる光景である。

ゆっくり挽く=香り高い
水車挽きのもう一つのメリットはゆっくり時間をかけて挽くこと、そのため杉葉の香りが残りやすい点。
そば粉もパワフルな機械挽きより、ゆっくり時間をかけて石臼で挽いた方が、そばの風味が残りやすいそうだ。理由は熱の発生が抑えられることらしいが、詳しいことはよくわからない。いずれにしても似た話だと感じた。実際に駒村清明堂さんの杉線香を火を付けずにそのまま香りを嗅ぐと「確かに」と納得する。
商談?
残念ながら私たちはビジネス案件をもって訪問したわけでないので具体的な商談には至らなかった。
しかし、香料でも花でも練り込みたいモノがあれば「粉になっていれば混ぜることはできる」とのお話だったので当社オリジナルのお線香を作ってもらうことも可能かもしれない。
お線香と香水、同じ香りモノ、製造してもらうのもおもしろい。ただし香水は主にアルコールで揮発させるが、お線香やお香は熱で気化させることで周囲に香りを拡げる。
この違いは大きく、通常、香料は燃やされると異質なニオイに変化するケースが多い。なのでたんに当社の既存の香りを混ぜただけでは「武蔵野ワークス・オリジナルお線香」にならないことはわかっている。今回の知見を持ち帰り社内テストしてみたい。
製法や技術を公開する理由
私たちの見学が終わる頃には早くも次の見学の方が来られていた。学校の先生で社会科見学かその類いの下見とのこと。
いろいろな方に惜しげもなく工房内を公開される点がすばらしい。同時に「企業秘密もあるだろうに」とリスクも感じた。
実際ライバル会社さんらしき人々の見学もあるらしい。これほど手間暇かけてこの事業をやろうなんていう人はいないだろうから心配無用とのことだった・・この自信、本物ですね。
自宅で試す杉線香
帰り際、自分用とスタッフ用のお線香を購入し、自宅で焚いてみた。
まず火を付ける前の香りがすばらしい。香り高し!
そして火が付くとモクモクと勢いのある白煙とともに焚き火の匂いが漂う・・懐かしい。
私は田舎生まれの田舎育ちで小さい頃、公園や神社内では落ち葉などを集めての焚き火や野焼きは珍しくなかった。稲わらを燃やす光景も普通だった・・その火でサツマイモを焼く、至福の時だったな~

(2025-10-21)
( 香水工場の )
香る生活
四季香水リリースしました
(2025/10/01)
( ハッシュタグ:#四季香水 ・・沈丁花、夏よ華、金木犀2015、ヘルシンキ空港 )
四季香水は10月1日にリリースのセット商品。「四季=春・夏・秋・冬」を代表するアイテムをそれぞれ1品、お客様投票により選抜した4品をセットにしたもの。
いずれも既存商品で新製品は含まれていない。
「どの香水にしようかな~」と迷われているお客様、とくに当社香水をはじめて試される方などが選びやすいようオススメ商品セットとして制作した。
1,000セット限定、在庫限りで販売終了です。
・(news) 四季香水リリース 10月1日~
・販売ページ:四季香水
( Loveラベンダー 4mLボトル )
四季香水の写真ギャラリー →


(2025-10-01)

四季香水とは?
四季香水は10月1日にリリースのセット商品。「四季=春・夏・秋・冬」を代表するアイテムをそれぞれ1品、お客様投票により選抜した4品をセットにしたもの。
いずれも既存商品で新製品は含まれていない。
「どの香水にしようかな~」と迷われているお客様、とくに当社香水をはじめて試される方などが選びやすいようオススメ商品セットとして制作した。
1,000セット限定、在庫限りで販売終了です。
・(news) 四季香水リリース 10月1日~
・販売ページ:四季香水
Loveラベンダー
( Loveラベンダー 4mLボトル )
四季香水ギャラリー
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(2025-10-01)
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