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( 香水工場の )

香る生活


2016年はこんな一年でした (代表)
昨年は、どんな一年だったか当社の代表に振り返ってもらいました

camphor_tree, クスノキ(クスノキの巨木、感謝の気持ちを込めてお祈り中)


一番記憶に残ったことは?・・訃報


亡くなった人が多かったことです。プライベートもビジネス関連でも、まさかと思うような元気な人まで亡くなりました。

お取引先の方、恩師、知人、肉親。肉親の場合、その後、実家の処分など、大きな変化がありました。


ビジネスでは?・・メインボトルの変更


10年以上使用してきたフランス製ボトルを国産ボトルに移行する決断をしました。

主力商品なので影響が大きく、また新しいボトルにトラブルが見つかったりして、オペレーションは混乱気味でした。

一方、古いボトルがなくなり、いくつかのアイテムで在庫切れが発生しましたが、年が明けた現在もまだ解消していません。お客様への影響を最小限にするよう頑張っています。


よかったことは?・・キューブボトル


昨年キューブボトル(4mL)を本格的にリリースしましたが、予想外に好評でした。

海外の人からすればトイ(おもちゃ)レベルのサイズですが、日本では使いやすいサイズのようで、想定以上の人気が新鮮でした。1種類しかなかったキューブボトルは、今年、商品数を増やす計画です。


予想外だったこと・・「ヘルシンキ空港」の人気


昨年は、当社の20周年記念の年でした。ささやかなイベントとして、数種類の廃盤済み香水を復刻制作を行いました。

復刻は、実は厳しいものがあります。というのは、当時の原料がそのまま入手できない状況が案外多いのです。

そのため現在でも原料が入手可能という条件で調べ、10種類程度をピックアップして、お客様にアンケートを依頼して選ばれました。

その中で、2011年「サンタの贈り物」としてリリースした「HELヘルシンキ空港」は、人気のため2015年に「サンタの贈り物」としてリバイバルリリースしましたが、さらに2016年再リバイバルリリースとして採用しました。


2017年の抱負


今年もよろしくお願いします。


(2017-01-14)
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香る生活


(銀スプレー開発中) 細菌と"正しい共存"を目指そう編
ギャラクシースプレー(銀スプレー)の殺菌効果をテスト中です。細菌や酵母の立場からニオイ対策を思案中(2017/01/10)

ギャラクシー・スプレー(test version)(ギャラクシー・スプレー、test version)


製品名は決定?


銀スプレーのテストが進行中です。当社では、この銀スプレーを「ギャラクシースプレー」と命名しました。このムダに派手な呼び方が、とっても気に入っています。

が、難点は発音。頭にアクセントを付けて発音する「GALAXY」は、いちいち気合いを入れないと発音しにくいですよね。

みなさまは、どうでしょうか。問題なければ、このままこの名前で決定です。


モニター応募、ありがとうございました


先月はモニターさんを募集し、たくさんのご応募をいただきました。ありがとうございます! 予想以上のレスポンスで、冬でもニオイにお困りの人は案外多いことを知り新鮮でした。

最終的に8名のお客様にギャラクシー・テストバージョンを郵送しました。抽選に漏れた方にはお詫び致します。モニターさんのご意見は次回のブログで紹介できると思います。お楽しみに。


細菌との共存共栄


さて、ここから細菌との共生について考えていきます。ギャラクシースプレーは殺菌するための製品なのに、なんで共生なんだ、と思われるでしょう。

細菌は、私たちの健康をむしばみ、くさいニオイを生産する一方で、私たちの健康を守り、また有害性の強い細菌から防衛する役割も果たしています。

細菌の種類にもよりますし、状況によって同じ細菌が有害菌になったり、無害菌や有用菌に変化します。

微生物の一種で、細菌よりやや大きい「酵母」は、お酒や味噌・醤油などの発酵食品を生成するエンジンのような微生物。酵母の恩恵はわかりやすいですよね。

しかし、一般に嫌われている大腸菌やブドウ球菌も大きな恩恵を私たちにもたらしています。


人の肌はなぜ弱酸性?


あるトイレタリー会社さんが、マーケティング史に残る有名な「弱酸性マーケティング」を展開された結果、日本では石鹸や洗剤類は「弱酸性」が定番となりました。

このマーケティングの凄さは「弱酸性」の善し悪しには一言も触れずに、洗浄剤は「弱酸性が正しい」というイメージを世間に広く植え付けた点です。

しかし、研究者や石鹸メーカーの人々には、このマーケティングは一種の違和感を持って感じられたでしょう。なぜなら・・・


(1) 人の肌は本来、中性 (細菌の活動と皮脂の分泌の結果、弱酸性になる)

(2) 石鹸は本来、アルカリ性 (弱酸性である汚れをアルカリ性で中和し落とすことが石鹸の原理)


石鹸は、数千年前、肉を焼いた木材の灰から偶然生まれました。石鹸がアルカリ性だからと言って肌への有害性は特に観察されません。

温泉はアルカリ泉が多いのですが、アルカリ性のお湯がお肌に良いことは日本人が数千年の歴史の中で知っていることです。アルカリ性になったカラダは、温泉から出ればすぐに元の中性に戻ります。

ですので、洗浄剤が弱酸性であるメリットはありません。弱酸性の汚れを弱酸性で洗えば、むしろ、洗浄力は低下します。

それをカバーする成分として石鹸とは違う種類の"界面活性剤"が必要になります。

ナチュラルな石鹸がよいのか、ハイテク界面活性剤がよいのか、様々なご意見があるかと思います。

しかし、いずれの場合も、お肌自体は弱酸性であることを良しとします。なぜでしょう?・・・弱酸性が有害細菌に対するバリア機能を生み出すためです。


有害菌の進入を防ぐ常在菌


人の肌は本来中性ですが、人の体表を覆う細菌、これは「常在菌」(表皮常在菌)と呼ばれますが、この細菌が活動することによって、肌は弱酸性に傾きます。

また人の皮脂も弱酸性化を助けます。

「細菌の活動」と穏やかな表現ですが、ダイレクトに言えば、人の汗や皮脂を食べた後の細菌たちの排出物が酸性ということです。

だから、人の肌が弱酸性とは、ある意味、細菌のウンチまみれ・皮脂まみれの状態というわけで、人によっては耐え難いイメージではないでしょうか。

しかし、弱酸性であることのメリットは絶大です。バリア機能が生まれ有害菌の侵入を阻止してくれます。

バリア機能を生み出している常在菌の代表は「表皮ブドウ球菌」です。


健康を創る細菌たち


では、体内ではどうでしょう?大腸に暮らす「大腸菌」や「乳酸機」は、食物の消化を促す役割があります。

最新研究では、人体がアレルギー反応を起こす物質に対してアレルギーが発生しないよう抑制作用の役割もあるらしいことがわかってきました。

乳酸菌はまだしも、大腸菌は、海水浴や温泉の水の汚染度を測る指標にされており悪いイメージが伴いますよね。

しかし、大腸菌はタンパク質の分解酵素を出しており、お肉などのタンパク質の消化吸収を助けています。逆に大腸菌がいないとお肉で下痢になると言われています。

また「大腸菌」や「乳酸機」は種類ごと大腸内でテリトリーを形成しています。この姿がお花畑に見えることから「腸内フローラ」と命名されました。

腸内フローラ」・・・誰が命名したのでしょう?美しい表現ですよね。

腸内フローラの恩恵は、有害菌の侵入阻止です。

現代医学では、腸内フローラの健全な成長はカラダの健康に直接的に貢献するとされ、近年の「飲む乳酸菌」流行もこの理論上にあります。


アクネ菌が顔の老化を防ぐ?


たとえば、顔面に多く暮らしているアクネ菌。

この菌は今までニキビを作る悪玉菌とされてきました。ニキビケアの化粧品などのテレビCMではさんざんやり玉に挙げられることは周知の通りです。

が、近年の研究では、ニキビの原因菌ではないとする主張も聞かれますし、それどころか、紫外線による酸化ストレスを防ぎ、皮膚炎や皮膚癌・皮膚老化から皮膚を防衛する役割があるとする論文が発表されています。

「アクネ菌はニキビの原因」は誤解

もしそれらが本当なら、殺菌など、とんでもない話ですよね。菌くん・菌さん、ウエルカムです!


バランスの問題


表皮ブドウ球菌も大腸菌もバランスの問題です。

バランスが取れている間は、多くの常在菌が、人と共存共栄の関係なのに、宿主の免疫力低下など、いったんバランスが壊れると攻撃する側に変化します。

下痢や腹痛を引き起こし、毒性のある分泌物を出したり、くさいニオイを量産したりと、お付き合いの難しいところです。

しかし、少なくとも「菌どもはすべて悪」「無菌状態 = 善」とする考え方は誤りと気づかされます。理想は、正しい細菌との正しい共存共栄。


育菌のススメ


微生物学者の青木のぼる氏は、こういうスタンスをいくつかの著作内で「育菌」(正しい常在菌を養い育てる)というコトバで表現されています。

氏は「育菌」を超え「美人は常在菌でつくられる」という"細菌美容論"まで踏み込んでおられます。興味がある方は、先生の著作を読まれることをおすすめします。


ギャラクシースプレーの目標


銀イオンは、効果的な殺菌成分です。

そのため、体内浄化として飲む人もいるそうですが、そこまでやれば、体内の常在菌は無事過ごせるのかと逆に心配になります。

当社の抗菌に対する基本ポリシーは無菌を目指すものではありません。「完璧に細菌どもを殺しまくる!」という発想はありません。

「バランスがとれた共存共栄の関係に戻す」というくらいの、おおらかな気持ちで利用してもらえればと願っております。



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(2017-01-10)
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香る生活


イベント少な目、今年の年間カレンダー
20周年記念だった昨年と比較するとややさびしい今年のイベント・カレンダー(2017/01/10)

2017年イベント・カレンダー(アイデアを出し合って)

2017年イベント・カレンダー


新年おめでとうございます。2017年イベント・カレンダーを公開しました。

うーん、昨年と比較すると静かなカレンダーになりました。


新作が出ない?


比較的多くのお客様が気にされているのが、毎年4月の新作リリースなんですが、なんと今年はでません。

今までいろいろ作品を創ってきていますので、新作不在というわけではありません。ライブラリーとしてお蔵入りしていながら出番待機中の作品もあります。

ただ、正式製品化するとなると、安全性のテストやWebページの作成、印刷物の作成・・・時間的・労力的リソースの投下は大きく、新作リリースは断念しました。


ボトル移行プロジェクト


現在進行中のプロジェクトとは、現行の30mLメインボトルから、新しいKシリーズ25mLボトルへの移行です。

今年から本格化し、2年程度(2018年末)で完了予定です。


ボトル変更の意味


わずかボトルの変更ですが、当社の場合、現行のボトルに会わせてすべてのパッケージやラベル類、説明書、同梱物、配送箱などが制作されていますので、やり直す範囲と影響が大きいのです。

商品保管する香水棚や工場と事務所を通う配送箱まで、新規に制作し直しています。


(2017-01-10)
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香る生活


20周年記念、練り香水はいかがでしたか?
昨年末まで配布した記念練り香水。みなさまのご感想をお聞かせ下さい(2017/01/09)

練り香水(金木犀2015)

※練り香水(金木犀2015)



昨年の20周年記念「練り香水」


昨年は当社20周年ということで、練り香水(ソリッドパフューム)をオリジナルに制作してお買い物されるお客様に配布しました。

香りは「金木犀2015」。キンモクセイの香りがお好きな方には喜ばれそうですが、そうでない方には不要なギフトだったかもしれません。

本当は数種類、違う香りを制作してチョイスできると、より喜ばれるギフトになったのですが、余裕がなく一本槍となりました。お詫び致します。

プレゼントは、不要な方には余計なゴミになりますので、希望されるかどうか"希望欄"を設けて配布しました。その結果、10%程度のお客様が「不要」にチェックされました。


"記念練り香水"の評価


記念練り香水の感想が届いています:

「液漏れの心配もなく、携帯に便利だからとっても気に入りました」

「今回は、このプレゼントが欲しくて、リピートです」

「とってもよかったです。購入したいです。販売されないでしょうか?」

ただ、自主的に感想を送っていただくお客様は、好意的なご意見が多いでしょう。反対ご意見やレビューもそれなりにあるかと思います。

みなさまのご感想をお聞かせください → VOICE (お客様の声・感想・意見・レビュー)



(2017-01-10)
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香る生活


練り香水の終了と再参入プラン
長年販売してきた練り香水が終了します。過去10年をレビューして次の計画につなげたい(2017/01/08)

練り香水 ラベンダー(練り香水ラベンダー)


販売終了します


当社の練り香水が終了を迎えようとしています。思い返せば、このシリーズをリリースしたのは2005年頃。当時は、一般には練り香水はそんなにはポピュラーな存在ではありませんでした。

しかし、ANAの機内販売で、練り香水は突然注目度が上がります。お土産として販売されたフラゴナールの練り香水に火が付いたのです。フラゴナールとは、フランス・グラースの老舗香水メーカーさんです。


フラゴナールの練り香水


大変な人気で、全日空商事さんはフラゴナール社と交渉して、フラゴナールの店舗を日本に誘致したのです。スピーディーな展開でした。

高価な香水ブランドと比較して、かわいらしいパッケージ、小さなサイズ、気軽で手の届く価格帯が、若い女性たちの心をくすぐったに違いありません。しかし、青山のフラゴナール・ショップは、わずか数年で閉店しました。


なぜ撤退したの?


フラゴナール(または全日空商事)さん撤退の理由はわかりません。さまざまな事情があると思いますが、同じ香水メーカーとして、練り香水のビジネス自体の厳しさも、要因ではなかったのかと空想したりします。

当社が今回、練り香水を終了する原因は、ずばり、売れないからです。正確には多少売れても苦しいからです。


香水メーカーには厳しいビジネスモデル


練り香水は、シャンプーやソープのように数量を販売して利益を確保する量産型ビジネスモデル。これは少量生産が多い香水メーカーや香水ブランドにとって相性が悪いモデルなんです。

市販の練り香水の平均単価は1000円以下。当社は、香水メーカーとしてのプライドもありグレードの高い原料を使用し容器も高めで、価格は1400円帯を設定しています。他社さんと比較すると強気ですよね。

そのため、量産型の競合さんとはコンセプトも市場もぶつからないようにしてきましたが、矢尽き刀折れて、ついに10年の歴史に幕を下ろします。

当社の練り香水ファンのみなさま、本当にごめんなさい。しかし! 朗報もあります。2017年後半パワーアップして再参入を計画しています。


新シリーズのへの期待


新シリーズの練り香水がどうあるべきか・・・こう考えます:

(1) テクスチャー
練り香水は、その起源が、もともとスキンケアでしたので、ここはきちんとスキンケアとしておかしくない、皮膚との相性が良い基剤とベースを採用したい。


(2) 香り
練り香水は香水と比較すると香りの拡散性は非常に弱く、やや残念に思う人もいます。

しかし、練り香水の香りを周囲へのアピールと考えずに"自分が幸せになるためのフレグランス"と考えると、香り拡散性の弱さは、むしろメリット。

本当に接近しなければ、香りがわからないくらい穏やかな香り立ちなら、周囲への影響もほとんどありません。

自分だけが、もしくは、わかる人だけがわかる心の満足を演出できる香り方です。

持続性は、香水よりも長持ち。朝、お腹や太ももに付ければ、仕事の間中、穏やかに香りが上がってきますし、ふとした弾みに香りが感じられる瞬間は、幸せなひとときになるでしょう。





【関連ブログ記事】
(2017/09/30)練り香水 (武蔵野ねりこ)
(2017/08/17)練り香水の歴史
(2017/08/15)最後の調整中
(2017/07/31)試作品プレゼント
(2017/06/06)アンケートの結果
(2017/05/23)試作中
(2017/01/08)練り、再参入プラン


【NEWS】
(NEWS)リリース予定

(2017-01-09)
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香る生活


蝋梅の開花便り
新年が開けると、蝋梅(ロウバイ)の花が咲き始める・・・実は12月から咲いているんです(2017/01/07)

12月のロウバイ(12月の蝋梅、2016/12/27 鹿沼「蝋梅の里」)


冬に咲く花、蝋梅


九州出身の私は、東京で暮らすようになってはじめて蝋梅という花を知りました。

冬に花を付ける植物は梅が一番に思いつきますが、蝋梅は黄色い花が美しい上に、フルーティな香りがはっきりしていて、灰色の冬の風景によく似合います。


蝋梅の人気


九州にも蝋梅はありますが、比較的レアな存在。関東ではいたる所にあって、草木にうるさくない人でも認識しやすいですね。

私がはじめて蝋梅を認識した場所は、住宅街のお庭からはみ出して咲いていた蝋梅でした。「あれ、冬なのに花が咲いている、あの黄色い花は?」。

近寄ると「・・・しかも良い香りが!」と驚きを持って発見しました。

気づけば、蝋梅は多くのご家庭で植えられています。人気の樹木なんですね。蝋梅には「梅」の文字が当てられていますが、梅のグループではないそうです。

独自のロウバイ科というグループを形成していますが、ウメが属するバラ科のメジャーで多彩なグループと比較すると孤高の花なんだな、と感じます。


鹿沼「蝋梅の里」再訪


栃木県鹿沼市にある「蝋梅の里」さんには縁あって、たまにお伺いして蝋梅の話を聞いたりします。先月27日(2016年12月)に訪問させていただきました。

実は、12月はまだ咲いていないだろう、よって来園者も少なくオーナーさんとのミーティングも時間が取れるという予定の日程だったのですが、園内の多くの樹木で1部咲き・2部咲き、一部の花は満開でした。

オーナーさんによると、これでも今年は遅れ気味とのこと。11月に季節外れの大雪に見舞われ、蕾の生育が鈍ったことが原因のようです。例年なら12月20日くらいから開園ですが、今年は1週間程度の遅れ。


花園のビジネスモデル


ここからはビジネスマン向けの話です。蝋梅だけでなく、花の観光園って日本全国に数多くあります。

海外のことはわかりませんが、こんなに花の観光園が全国に多く点在し、また、それなりの集客力がある国は、世界広しといえども日本だけでは?日本は花園観光のトップランナーではないかと感じます。

いえ、調査も裏も取っていません。ただの憶測ですよ。

海外の人々も花は好きだし、自宅に植えます。そして愛情をもって育てる人は多い。が、花園に観光に出向く姿や習慣が、海外の場合、今ひとつイメージできない。


日本人を魅了する花観光園


一方、日本と言えば、花見の習慣があり、花園があれば、それだけで人々が集まります。

そこにエキサイティングなアトラクションがある訳でない。見て何する訳でなく、花を愛で幸せな気分になって、お土産買って帰って行く、そのためだけ人々が集まるのです。凄いですよね。

何が人々を突き動かすのか?何が出不精な我々をそうさせるの?という気持ちになります。で、鼻がきくビジネスマンなら、その動員力に当然、ビジネスの可能性を感じるのでは?


200万人を集める「弘前さくらまつり」


たとえば、青森の「弘前さくらまつり」。桜前線のほぼ最終地点で、日本の桜の花のフィナーレを飾るイベントには、期間中200万人が訪れるそうです。

「その数字、ありえる!?」と思いませんか。開花ピーク日前後は、一日あたり30万人。

これだけの人数を動員できるイベントってあまり思いつきません。

武道館を埋める尽くすコンサートでさえ1.5万人、東京ドームでもフルフルに詰め込んでも5.5万人。花見の破壊力を見せつけられる思いです。


花園ビジネスの弱点


しかし、ビジネス的な観点からだけ考えると花の観光園ビジネスには、致命的な欠点があります。

天候に左右される点?

それも大きいのですが、最大の欠点は、花の命が短いことです。

桜なら一週間程度でしょうか。はかなさ・切なさ故に、さらに人々を魅了するという事情もありますが、観光園の経営からすれば、もうちょっと咲いていて欲しい!が本音ですよね。


蝋梅はここが凄い


その点、12月から3月まで咲き続ける蝋梅は、最大4ヶ月も楽しむことができます。経営的には爆発的な集客力より安定かつ長期に収益が上がるモデルが有利とされます。

「商いは牛の涎(よだれ)」とは、日本に伝わる商人(あきんど)の格言。蝋梅園は、花園の中で強いモデルだな、と感心して今回も見学させていただきました。


(2017-01-09)
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