30mlボトルのリリースは数ヶ月後になりそうですがサンプを一昨日からリリースしました。

『螢』は、夏の想い出の一こまをテーマに香りを創りました。場所は横須賀のとある小川。

暗闇のなか無数に飛び交うホタルは案外幻想的(蛍を処方したパフューマー)、だそうです。夏の宵にとても似合います。都会の日常的な騒音を忘れ、穏やかな気持ちになりました。癒されるな〜という心境を綴った一品です。いろいろ試作を重ねていましたが、皮肉なことに真冬のリリースとなりましたが、真冬のホタル、どうぞお試しください。 (2006-01-19)

30mlボトルのリリースは来月になりそうですが、よかった。とりあえず梅が咲き出す前にサンプルだけでもお披露目できました。

梅は日本人には和む花、懐かしい花、春を予感させる花、ストーリーのある花、そして様々な感情の伴う花ですよね。

個人的には、太宰府(福岡県)とイメージがリンクして、ウメと言えば「梅ケ枝餅(うめがえもち)」になります。親戚がいて小さい頃、朱塗りの太鼓橋あたりで遊んでいたことが理由かもしれません。その場で焼いてくれる餅は香ばしくて美味しい。

『白梅』(はくばい)はジャスミンとローズを中心に香調を組みました。梅からは精油が採れませんので創作の部分が大きくなりますが、ウメの上品な香りを感じてもらえるのでは、と期待しています。トルーバルサムがエキゾチックな甘さを加味しています。

花の香りは薄いのですが、白梅の咲く木の下にいけばほんのりと梅の花の香ばしさが舞い降ります。フローラル・フォーシーズンズ白梅はそんなほのかさを感じさせる香調になっています。 (2006-01-17)

少し前、ネットで「武蔵野ワークスの香水には天然香料入っているか？」という記事を見ました。

最近お客様に「武蔵野さんの原材料ポリシーには共感します。でも天然香料が使われていた方が私にはポイント高いです」と言われるにいたって、分かりました。

武蔵野ワークスは天然香料を使わない、と思われているフシがあるようです。

おそらく、当社の「原材料ポリシー」という説明書が原因では？　当社の香水類には天然香料だけでなく、合成香料も使用されていることが明記しております。私たちは合成香料に対して否定的ではありません。

天然香料なしに奥行きのある香りは作りにくいという事情もあります。やはり天然は凄い。

しかし、天然だけで香水が作られることはありません(作ること自体は技術的に問題ありませんが)。バランスが大切と考えています。

しかし、一方マーケティング的な目的や宣伝効果を狙って、実際意味があるとは到底考えにくい量の配合量で「天然香料」を全面に堂々と売り出されている商品が多いことは嘆かわしい。

(2006-01-15)

きょうお会いした方は看護婦さん。病室に入った瞬間、外見より先に匂いで患者さんの状態を感じるそうです。

最近、ガン患者を嗅ぎ分ける犬の記事を読みました。高度なMRIでも発見できない早期ガンを犬が匂いでかぎ分けるというニュースでした(ワンちゃんたちは、自分の病気も匂いで分かるのかな？)。

すべての犬ができるかどうか不明ですし、その確度も不明ですが、十分にありえます。

人にも体臭や匂いがあります。芳香体質という方もおられるくらい(楊貴妃のような)で、その人の匂いは明らかに体調や肉体的・生理的な健康とリンクしています。

訓練次第で、我が家の愛犬が最先端医療機器を超えるホームドクターになってくれる日がくるかもしれません。

健康と体臭の深い関係。体調・健康のバロメーターとしての体臭。ちょっと注意してみたくなります。
(2006-01-13)

あまりよい使い途が見あたらずに廃棄されるシークヮーサーの果皮。シークヮーサーとはレモンのような沖縄の柑橘類。シークヮーサー果皮から採れる精油で香水の制作を持ちかけられたのは二ヶ月前。一ヶ月前に新宿でお会いしシークヮーサーの精油を受け取りました。

精油そのものは男性的で荒々しい香り、南国の匂い。当社のひとりのパフューマーはその精油でなぜかくしゃみが出るのでもう一人のパフューマーだけで試作。きょう社内スメリング。蜜柑でもない、グレープフルーツでもない、レモンでもない、アールグレイティーのベルガモットを一瞬彷彿させながら沖縄の海と空が感じられる。クライアントが考える沖縄的スローライルというテーマに遠くない。

「シークヮーサー精油ジェル」「シークヮーサーボディローション」「シークヮーサー化粧水」の試作もできるころ。廃棄されている果皮が少しでも再利用できればラッキーです．．．
(2006-01-12)

と、今日初めてのお客様から電話が来たとき「サンプルボトルもありますが、いきなり30mlでよろしですか？」と念のために確認させていただきました。娘さんがインターネットのページを印刷してくれて、それを見ながらお電話いただいているようです。

フローラル・フォーシーズンズは香りの薄い花はデザイナー(パフューマー)のイメージフレグランスになりますが、花そのものに近い香りもいっぱいあります。

クチナシ(梔子)、英語ではGardenia(ガーデニア)。クチナシファンは多く、またクチナシやガーデニアのフレグランス製品はそれなりに市場で流通していますが、多くクチナシファンが満足されているわけではないようです。当然、当社のお客様にもフローラル・フォーシーズンズ「くちなし」に対して「クチナシ」とは違うとおっしゃる方もおられました。

フローラル・フォーシーズンズは、芳香の強い花に関しては植物の花に比較的似た香りにしています(完全に生花そのものの香りにすることは現代の最先端調香技術でも技術的に不可能です。それはまた別の機会に・・・)。フォーシーズンズ「くちなし」はお花のクチナシに近い香りに仕上がっていると私は考えています。今回電話のお客様はテスターで試すことなく、またサンプルで試すことなくご購入いただくのは心配ですが、お気に召す香りであることを祈ります。 (2006-01-12)