地酒を試すのは嫌いでない方で、昨夜はトルコ料理の店で、Raki(ラク)なる焼酎のようなものを注文してみました。

葡萄の蒸留酒だそうですが、アニスの種が入れられるのが特徴です。アニスはヨーロッパではフェンネル同様馴染みの香辛料でクッキーや魚料理に使用されます。

匂いは、八角(スターアニス)にも似て初心者には薬草臭くて、リラックスして飲める状態ではありませんでした。

南方に行くほど花も動物も色彩や形状が鮮やかになる傾向がありますが、酒の香りも南の方が多彩です。

香りのきつい物は慣れないと最初のハードルが高いのですが、慣れると香りのしない食べ物は物足りないかもしれません。

生まれてはじめてコリアンダーや納豆を食べた時を思い出しました。今ではどちらも好物ですが、納豆を食ったとき母親に「これ、腐れている！」と言うと「そういう食べ物なんだよ」と言われました。

子供心に納得いかなかったものです。今では納得。

(2006-09-13)

神戸コレクションとは、2002年から神戸で開催されているファッションショーです。

実際は横浜でも開催されますので「神戸がテーマの」ファッションショーかもしれません。

主催は神戸会場が毎日放送、横浜がTBSさんでどちらもファッション協会や関連団体さんや神戸市などの行政が後援や共催されています。

神戸のお洒落なイメージに、実際ファッションセンスのひかる女性の多さから、神戸はファッションの街としてイメージがよく合いますし、婦人向けファッション雑誌でも神戸ファッションは、かなり強力に取り上げられます。

神戸発のブランドやデザイナーさんも多い。そんなわけで、高まる関心を背景に神戸コレクションというイベントが生まれてもおかしくありません。

パリ・コレのように世界中から一流バイヤーを集めるショーになることを祈ります。


ところで、この神戸コレクションを後援しているある企業さんから運良くお声をかけていただき『コンシンのジェル』サンプルを会場でドーンを配布してもらいました。

お話をいただいたとき、ファッションに関心のある若い女性達が集まるイベントなので「それはちょうどいい！」と思いました。

後で考えるとファッションと『コンシンのジェル』がどう結びつくか具体的なストーリーは描けませんでしたが、とりあえず楽しく配布。

商品の知名度が少しでも上がれば安いものです。

・・・でも意味ないかも。

(2006-09-11)

半年以上取り組んでいるプロジェクトがあります。

JR三宮駅の駅前にあった神戸新聞会館が今年秋『ミント神戸』という複合施設に生まれ変わります。

神戸の新しいランドマークとなるこのビルディングをテーマにしたオリジナル香水の開発に参加させていただいています。

「ミント神戸」というネーミングに込められた意味は多彩です。神戸という街それ自体がもっている雰囲気や空気がとてもフレグランスデザイナーのイマジネーションを刺激しているようです。

神戸という街は、春も夏も似合いますが、秋の神戸も美しく感じます。

空気が澄んできて秋の気配が感じられるようになると何種類かの香水の試作品も、どれも奥深く感じられるようになりました。

フランスから取り寄せ中の大量のベルガモット(柑橘系の天然香料)がそろえば原料は揃います。

処方は決まりました。工場生産が待ち遠しいこの頃です。

ミント神戸、秋のオープニング式典でお披露目できそうです。


(2006-09-07)

ゴキブリのフェロモンであるペリプラノンBを最初に発見した人は、

「ゴキブリ50万匹をまとめてすりつぶして水蒸気蒸留」にかけたという記事をあるサイトで読みました。事実かどうか不明です。

フェロモンとは、とにかく微量。現代の最先端分析機でもっても単体から検出することはできないケースがほとんどと言われています。


それにしても凄い数量。


現在では、様々な分野において動物実験はなるべく行わないことが求められますが「動物」の範囲は不明です。

一説には背骨の有無が一つの境界線と言う人もいるようです。難しいところです。

(2006-09-06)

このところフェロモン香水について何回か書きました。

フェロモン香水案件

時を同じくして偶然お取引している化粧品会社さんにフェロモン香水(女性用)のOEM製品案件が舞い込んでいました。

なんでもある有名な女性芸能人が密かにつけているフェロモン香水と同じ成分を使用するそうです。

女性用フェロモン香水なら女性ホルモンのどれかかな、くらいの検討はつきますが多くは聞きませんでした。 (2006-09-02)

フェロモンは、無臭で、そもそも本来匂いとは無関係です。

フェロモンは、匂いでメスやオス誘惑する印象がありますが、実際は「匂い」ではありません。

匂いは、ある揮発した物質が鼻の中の嗅覚(きゅうかく)に達して、電気信号として脳(大脳皮質)に伝えられ「美味しい香り」とか「怪しい」「臭い」などど判断されます。

ところが、フェロモン物質を感じる器官は、同じ鼻の中にありますが、嗅覚ではなく「鋤鼻器官(じょびきかん=別名、ヤコブソン器官)」と呼ばれる感覚器です。

ここにフェロモン成分のレセプター(受容体細胞)がありフェロモンを認知します。

ところが、ヤコブソン器官から脳への伝達は匂いと違い脳の「視床下部」に送られます。

視床下部は体内ホルモンの制御を行っている脳の一部ですが、如何せん自動制御なので何をやっているのか人は気づくことも意識することもありません。

つまり、フェロモンは匂いとしては感じられないのです。

ひょっとしたらフェロモン成分にも匂いがついているかもしれません。しかし、その匂いはフェロモン効果とは無関係です。

あくまでも人が匂いとして感じることができない何かの成分がフェロモン効果を発揮しています。

悩ましいことに、このヤコブソン器官はほとんどの人で退化して機能していないという説が有力です。

他の哺乳類では健在ですが、ヒトだけがヤコブソン器官の機能を失ったとされています。

にもかかわらずヒトにもフェロモン効果が観察される点が、フェロモン物質のレセプターがヒト体内のどこかにまだ存在する可能性を推測させます。
(2006-09-01)