( 香水工場の )
香る生活
新作香水「ブラックベチベル」
ベチバーは植物精油
武蔵野ワークスの香水は、ジンチョウゲやキンモクセイ、クチナシ、モクレンなど「植物の花」をテーマにした香りを多く制作しています。
「植物の花」以外では「原料」(主に植物由来の天然香料)をテーマにした製品も数多く手がけます。
「白檀」「サンダルウッド」「沈香」「月桃」など。
「ローズの贈り物」もそうです。「ローズの贈り物」は事実上、ダマスクローズの精油をテーマにしたものです。
2011年新作香水「ブラックベチベル」もベチバーという原料をテーマにした香りです。
ベチバーはベチバーという植物から採れる精油(エッセンシャルオイル)です。
「ブラックベチベル」英語&フランス語
テーマになった原料は「ベチバー」(Vetiver)。フランス語で「ベチベル」(Vetiver)。
(製品名ではあえてフランス語の「ベチベル」を当てました。「ブラック」が英語なのに、フランス語の「ベチベル」にするのはやや統一感に欠けますがお許しください)
さて、このベチバー、誰も知らない雑草なのに、凄いんです。これからその凄さをアレコレ書き綴っていきます。
【製品販売サイト】
2011新作香水「ブラックベチベル」Black Vetiver(大人の静寂、ベチバー)
※この記事は#1
新作香水「ブラックベチベル」#6 おすすめの使い方
新作香水「ブラックベチベル」#5 土のニオイ
新作香水「ブラックベチベル」#4 世界が愛するベチバー香水
新作香水「ブラックベチベル」#3 ベチバー精油と香水
新作香水「ブラックベチベル」#2 ベチバーとは
新作香水「ブラックベチベル」#1
(2011-05-03)
( 香水工場の )
香る生活
バラの谷、バラの季節
現在ブルガリア・バラの谷はダマスクローズが満開を迎えようとしています。
今月下旬が摘み取りの最盛期になると思われます。
また、バラの谷の主要都市カザンラクをはじめカルロヴォなど各地のバラ産地にて開催される「バラ祭り」は例年通り6月初旬とのことです。
(今年も、ブルガリア・バラの谷には世界中から観光客が押し寄せることでしょう)
ここ数年、春から夏にかけて異常な熱波が発生しがちたった東ヨーロッパも、今年は例年どおりとのこと。
ダマスクローズにできばえもまずまずとの声が聞こえてきます。
2011年ローズオイルの生産は今月〜来月に最盛期となり、ローズオイルの市場出荷は夏ごろとなります。
今年の新オイルは、どんなできばえになるのでしょうか?
(2011-05-02)
今月下旬が摘み取りの最盛期になると思われます。
また、バラの谷の主要都市カザンラクをはじめカルロヴォなど各地のバラ産地にて開催される「バラ祭り」は例年通り6月初旬とのことです。
(今年も、ブルガリア・バラの谷には世界中から観光客が押し寄せることでしょう)
ここ数年、春から夏にかけて異常な熱波が発生しがちたった東ヨーロッパも、今年は例年どおりとのこと。
ダマスクローズにできばえもまずまずとの声が聞こえてきます。
2011年ローズオイルの生産は今月〜来月に最盛期となり、ローズオイルの市場出荷は夏ごろとなります。
今年の新オイルは、どんなできばえになるのでしょうか?
(2011-05-02)
( 香水工場の )
香る生活
新作香水「カグー」#3、南洋の開放感
豊かな香りが交差するニューカレドニアの風
ニューカレドニアには南北に山脈が走っており、熱帯雨林の様相を帯びた東側に対して西側は、比較的カラリとした気候に恵まれています。
ハワイのオアフ島も山地の東西で気象条件がかなり変化しますが、非常に似た構図になっています。
ニューカレドニアの多くの都市は西側に開け、多くの訪問者が西側に滞在します。気候は、適度な湿度とからりとした風、楽園のフローラルとニアウリや植物に含まれるグリーン感のある香り。
深呼吸したくなるような風です。
おみやげとしてスタートした「カグー」の香水
当社の香水「カグー」は、パフューマーがニューカレドニア滞在中に、現地のスーパーや精油工場で買い求めたニアウリの精油がベースとなりました。
テーマは「ニューカレドニアの想い出」。
「ニューカレドニアの想い出」は友人たちへおみやげとして配られ、それで終わる予定でしたので、帰国後、非常に短期間で制作された香りです。
しかし、南洋の楽園の雰囲気が友人たちに思いもよらず好評で、数種類のニアウリ精油で試作を行い本格的に制作活動に入ったという想定外の新作香水となりました。
南の島の明るく開放的な雰囲気
「カグー」の基本的な香りはマリン。南洋の楽園の島ですから。
私にはフローラルの楽しさがよい案配に感じられます。甘すぎず爽やかな香りです。
同じフローラルでも甘酸っぱいフローラル、粉っぽいフローラル、懐かしいフローラル、クールなフローラル、セクシーなフローラルといろいろありますが、「カグー」のフローラルは、楽しいフローラル。
南の島の明るく開放的な雰囲気が伝わってきます。
サンダルウッドや樹木系、ムスク系の香りは好き嫌いが分かれますが、「カグー」は比較的多くの人に好まれる香りではないかと思います。
新作「カグー」#3、南洋の開放感
新作「カグー」#2、島を守るニアウリ
新作「カグー」#1、カグーとは?
(2011-04-30)
( 香水工場の )
香る生活
新作香水「カグー」#2、島を守るニアウリ
島を守るニアウリの樹木
ニューカレドニアの大地には、至る所にニアウリと呼ばれる樹木が生い茂り、その樹木から発散する殺菌性が強い精気や大地を覆うニアウリの落葉が含む精油成分が島の衛生を保ち、空気を清涼なものにしています。
この国には大きな伝染病の記録がないとされています。
南太平洋に広がるニアウリとその仲間の香り
ニアウリの精油の香りは、ユーカリに似ています。
ユーカリだけでなく、ティートリー、カユプテとも似ていると思います。
ニアウリ・ユーカリ・ティートリー・カユプテは、すべてフトモモ科に属する樹木。姿も葉っぱも香りも似ています。
これらはニュージーランド、オーストラリアからインドネシアに広く生育しており、どれもヨーロッパ系移民が入植する以前から先住民たちのとって民間療法の重要な万能薬として利用されてきました。
ニアウリの精油工場
ニューカレドニアにはニアウリの畑と精油(エッセンシャル・オイル)を採取する精油工場もあります。
ニアウリ畑と精油工場は多くがファミリービジネスとして運営されており、ニアウリ精油を利用した食品やコスメの周辺産業が成立しています。
ニアウリキャンディはニューカレドニアの定番おみやげでしょう。ニアウリシロップやニアウリ歯磨きも現地のお店にはありました。
ニアウリ精油の万能薬としての伝統は、現在も引き継がれています。それどころか、世界的な自然回帰ブームに乗って見直されると同時にますます需要が高まっています。
余談、ニアウリと沖縄県北大東島の月桃の香り
余談です。ニアウリの香りは、沖縄県北大東島から送られてきた月桃精油の香りと、ある部分非常に似ていて驚かされました。
大東島は沖縄から東方360kmに位置する太平洋の中の絶海の孤島です。
北大東島の月桃は、同じ月桃ながら、沖縄の月桃とは香りがかなり違っています。
ニアウリに通じる香りが不思議です。ニューカレドニアと北大東島に何らかの不思議なつながりを感じましたが、これはまた大東島のテーマで後日書き綴りたいと思います。
新作「カグー」#3、南洋の開放感
新作「カグー」#2、島を守るニアウリ
新作「カグー」#1、カグーとは?
(2011-04-30)
( 香水工場の )
香る生活
新作香水「カグー」#1、カグーとは?
「カグー」って何だ?
カグーとは、鳥の名前。
はい、あの空を飛ぶ鳥です。もっともカグーは、空を飛べなくなった小鳥なんです。ニューカレドニア固有種の鳥。ニューカレドニアの国鳥でニューカレドニアを象徴する動物です。
当社の「カグー」は「ニューカレドニアの香り」をテーマにした香水で2011年の新作香水の一つです。
(カグーそのものの動物のニオイは入っていません)。
「天国にいちばん近い島」ニューカレドニア
ニューカレドニアは、日本では小説や映画の影響からかよく「天国にいちばん近い島」と称されます。「死にかけた人がたくさんいる島」でなく「楽園」という意味です。
文字通り、そこは楽園の島です。
海外では「ジュラシックな島」と言われているようです。恐竜時代の植物が生存しているためです。豊かで珍しい動植物がいまだ生存しているところも「楽園」にふさわしい光景です。
共生の島
カグーが空を飛べなくなった理由も外敵がおらず、飛ばなくて良かったからと言われています。
カグーに限らず、驚くことに捕食関係がない動植物や昆虫が多く、見事なバランスと調和が平和的に成立している島です。「共生の島」といっても過言ではありません。
ニューカレドニアではトゲのある植物は希ですが、これも捕食者や外敵がいなかったことが理由です。
ニューカレドニアへ行くとすべての動植物がフレンドリーで優しく見えます。
そういう意味でもニューカレドニアは楽園の島なんですね。
厳しい現実も
一方、人間の世界ではニューカレドニアは必ずしも楽園とはいえない状態です。
現在もフランス植民地であり、暴力が伴う独立運動も過去数十年散発的に発生しています。
もともとの先住民であるメラネシア系住民とフランスや他国から移住してきた人々との経済格差の問題もあり、さらに世界最大のニッケル鉱山に起因する公害問題も深刻です。
楽園の島はひとたびバランスが崩れれば内戦の危険性さえ残る現実も横たわります。
私たちはニューカレドニアの森や海に入り、ニューカレドニアの自然を満喫しました。
厳しい人間界の現実を忘れる限り、この島は本当に楽園です。
ニューカレドニアへ観光できた人なら大半の人が訪れるアメデ灯台でさえ、押し寄せる観光客に壊されることなく、未だ圧倒されるほどの美しい自然があふれています。
新作「カグー」#3、南洋の開放感
新作「カグー」#2、島を守るニアウリ
新作「カグー」#1、カグーとは?
(2011-04-30)
( 香水工場の )
香る生活
余震や原発事故の不安な日々
茨城県にお住まいのお客様からご注文時にコメントいただきました、一部をご紹介します。
「今日も仕事中に携帯の地震警報が何度もなり、ビルの上層階なので揺れに揺れ、何回も机の下にもぐりました。
帰宅すれば子どもたちの世話と在宅での仕事…そして絶え間ない余震。放射能におびえるのも、だんだん疲れてきました。」
親戚が茨城に住んでいますので、茨城の地震の多さは電話などで聞いています。
心理的な疲労が伝わってきます。
「非日常的事態が続く中、『美しいもの』」を求める気持ちが強くなったとありました。
「美しい名前の香水たちに癒してもらい」ともありました。
香水も心の癒しにお役に立てているようです。この部分は、お世辞もあるでしょうが、当社には励みになる言葉です。
彼女の不安な心境は、大小の違いはあるにせよ、現在多くの日本人が抱いている共通した不安ではないかと思います。
未曾有の災害が東北地方を襲いました。
原発事故は未だ収束せず暗い影を落としていますが、反面、日本全体に連帯意識や再生に向かう希望のようなマインドが生まれた気がしています。
お客様に返信しました。
---------------(返信)----------------
当社も以前、高いビルの上層階に入っていたことがあります。
特によく揺れるビルで、「もしやこのままボキッと割れてビルとともに我が命も砕け散っていくのでは?・・・」と空想しては恐ろしい思いをしました。が、とりあえずいまだ生きております。
また放射能の影響に関する統計学的なデータは世界中で圧倒的に不足しており、正確なデータがない分、自分自身、自然と空想たくましくなりますが、必ずこの危機は乗り越えられると信じています。
---------------(返信)----------------
(2011-04-29)
コメント
「今日も仕事中に携帯の地震警報が何度もなり、ビルの上層階なので揺れに揺れ、何回も机の下にもぐりました。
帰宅すれば子どもたちの世話と在宅での仕事…そして絶え間ない余震。放射能におびえるのも、だんだん疲れてきました。」
親戚が茨城に住んでいますので、茨城の地震の多さは電話などで聞いています。
心理的な疲労が伝わってきます。
「非日常的事態が続く中、『美しいもの』」を求める気持ちが強くなったとありました。
「美しい名前の香水たちに癒してもらい」ともありました。
香水も心の癒しにお役に立てているようです。この部分は、お世辞もあるでしょうが、当社には励みになる言葉です。
気持ちをシェア
彼女の不安な心境は、大小の違いはあるにせよ、現在多くの日本人が抱いている共通した不安ではないかと思います。
未曾有の災害が東北地方を襲いました。
原発事故は未だ収束せず暗い影を落としていますが、反面、日本全体に連帯意識や再生に向かう希望のようなマインドが生まれた気がしています。
返信
お客様に返信しました。
---------------(返信)----------------
当社も以前、高いビルの上層階に入っていたことがあります。
特によく揺れるビルで、「もしやこのままボキッと割れてビルとともに我が命も砕け散っていくのでは?・・・」と空想しては恐ろしい思いをしました。が、とりあえずいまだ生きております。
また放射能の影響に関する統計学的なデータは世界中で圧倒的に不足しており、正確なデータがない分、自分自身、自然と空想たくましくなりますが、必ずこの危機は乗り越えられると信じています。
---------------(返信)----------------
(2011-04-29)
search

