正直なところ、テレビや新聞社などマスコミからの電話は、丁寧に対応する。

(取材かな？なんて期待しながら)

マスコミさんもその辺はよく知っていて、小さな会社に電話するときはだいたい好意的に話が聞けるので気軽に電話するのだろう。

昨日は某公共放送の方から電話。

あるトーク番組でフリートーク中に香水をテーマに話す場面を予定しているそうで、香水のつけ方についていろいろ質問を受けました。

海外旅行で買ってきた香水が帰国してみると買ったときと違う印象を抱く旅行者が多いエピソードなんかも話して・・・

さて、何の番組で、いつ放送されるのか？、とこちらから質問を向けるとはっきりしません。

「公共放送なので個別の企業名はあまり出せないんですよ」と聞いてもいない質問には、答えていただきました。

結局、テレビ番組なのか、ラジオ番組なのか、実際に放送されるのか、されるのならいつなのか、具体的なことは何も教えてもらえずに、

「サンキュ、バイバイ」

あの会社の体質は、こういう感じですね。

(2006-08-31)

加齢臭の記事は意外にも好評で、気をよくして今日は口臭の話です。

おじさん達にとって、口臭も気になる悩み、ですよね。

口臭対策に有効な成分にミントがあります。ミント(ペパーミントやスペアミント)にはメントールが含まれていています。

メントールは、爽快感のある香りとして人気の香料です。フレグランス用途としてはそれほどではありませんが、フレーバー用香料としては定番中の定番です。

お菓子にもガムにも歯磨きにも使用されますので馴染みの成分です。このメントール、殺菌効果もあり口内の殺菌にもすぐれた作用があるため口臭予防にも効果があります。

しかし、メントールに頼ることなく口臭を予防し、お手軽に対策できるもっといい方法があります。

口臭の一番の原因は、嫌気性のバクテリア(虫歯の原因とされるミュータンス菌などを含む雑菌)の活動で生成される硫黄化合物です。

「嫌気性」ということは空気、正確には「酸素」を嫌います。口を閉じていると菌は活発になります・・・つまり、眠っているときや、話し相手がいなくてひとり静かにしているときなど活発に活動します。

口臭の原因が嫌気性菌ならそれらを殺菌すればよいだけの話で、それには

• よく話す
  
• よく笑う
  
• よく噛む
  

が最良の方法です。安全・安心・安上がりで脳にも肉体にも健康的です。

中でも「よく噛む」場合に分泌される唾液(だ液、ツバ)にはバクテリアの殺菌成分が含まれているだけでなく、菌を洗い流す(つまり、唾液とともに雑菌を胃腸へ落とし込む)作用があり、唾液が豊富に出ている間はバクテリアに繁殖のスキを与えません(余談ですが、唾液には抗酸化作用がありアンチエイジングの観点からも内臓老化を防ぐ！)。

【結論】お金をかけずに口臭対策・・・それはおてがるにチューイングガムを噛むこと。ミントや他の成分が入っているからではなく唾液を分泌する手段としてガムは有効！おしゃぶり昆布もOK。長く噛みましょう。

さらに、唾液をだすイメージトレーニング方式、たとえば梅干しを空想して唾液を出すなど、ならさらに最良かつ完全無料・完全無害の最高の口臭対策です。

ツバこそ口臭キラーです。どんどん出しましょう。

※最近、知人の家に子犬がきました。じゃれてすぐに人に噛みつきますが(手加減してくれる強さ)、その唾液に多さに驚きました。噛みつかれるとツバだらけです。子犬の健康具合を感じます。



(2006-08-28)

移転しました
(2006-08-26)

香りに知的所有権や著作権はあるか？はややグレーな問題です。

理論的な話は別としてブランド香水の香りをコピーして製造販売している企業がある実状では、ブランドさんたちが何らかの法的なプロテクトを望むのは理解できます。

当社もそのような質問には「香りにも著作権は存在します」と答えてきましたが、事例や判例は薄く、どのような法的根拠があるのか示すのはかなり厳しいと感じていました。

が、今年4月フランスで香水業界、特にブランドさん達を安堵させる事件が起こりました。

ランコムの「トレゾア」など11種類の香水をコピーして販売していたベルギーの会社を相手にロレアルなど香水大手6社が起こしていた訴訟に対して、パリの控訴院が88万ユーロの支払いを命じた、というものです。

これは事実上「香りの著作権」を認めた判例として象徴的な裁判になりました。

今後、香りの著作権問題は議論を呼びそうです。

そんな香り業界人にとってはホットなテーマの「香りのミニシンポジウム」(フレグランスジャーナル社主催)が開催されます。

香りのミニシンポジウム
“香りの著作権”をめぐって
─フランス・パリ控訴院判決の意味するものは─
(主催)フレグランスジャーナル社



(2006-08-25)

加齢臭とは、中高年特有の体臭のことですが、資生堂と高砂香料工業は共同研究でその原因物質を特定し発生メカニズムを1999年に発表しました。

その辺の事情は私には知る由もないのですが、その一連のプロジェクトで資生堂さんは「加齢臭(かれいしゅう)」という言葉を作られたようです。

加齢臭は商標登録されています。普通名詞化した感があり、誰でも自由に使えますが、知らずに公式文章などに使うとある日、グサリときそうで注意が必要です。



※余談ですが、加齢臭対策についての８つの提案を書きました。加齢臭が気になるお父さん、参考にしてください。



(2006-08-19)

米国モネル化学感覚研究所(Monell Chemical Senses Center、フィラデルフィア)の実験によれば、男性のわきの下の汗匂い成分のひとつアンドロステノールを生理不順な女性12人に嗅がせたら、13週間後には全員生理周期がほぼ正常にもどりました。

アンドロステノールは男性の腋の下や陰部に存在するアポクリン腺という汗腺から汗とともに分泌しています。通常の汗はカラダ全身を被うエクリン腺から主に温度調整のために分泌しますが、アポクリン腺は寒くても暑くても汗をかきます。女性のアポクリン腺からはアンドロステロンという物質が分泌されます。

アンドロステノールもアンドロステロンも体内で生成されるホルモンの一種ですが、それが他個体にまで影響を及ぼす「フェロモン」としての機能もあるのではないか！と期待されています。そして一部すでにそういう主張をしている人々がいますが、学会や研究会において現在までそれらがフェロモンであると認められたことはありません。

しかし、仮にアンドロステノールをフェロモンと仮定してこの実験結果を見ると驚くべきヒントがあります。

それは「ワキガもチカラ」という事実です。だから、ワキガプンプンOK！という開き直りのススメではありません。清潔を追求するあまり体臭を取り去るのは本来ヒトがもっている自然なチカラを奪うことになるかもしれないというヒントです。

それと、自分のホルモンが他人の生理機能に無意識に影響を及ぼすという事実を考えると人工的に合成したアンドロステノールを香水に混ぜるような行為にはリスクを感ぜずにはいれません。それは、環境ホルモンと似た構図です。

合成アンドロステノールをカラダにつけたお父さんが小さな女児をだっこしている姿など恐ろしくて考えたくないですね。

(2006-08-19)